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記録ID: 1571339
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ハイキング
八ヶ岳・蓼科

蓼科山〜大河原峠往復

2018年08月26日(日) [日帰り]
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腹ぺこ丸 その他1人
GPS
--:--
距離
5.7km
登り
506m
下り
504m

コースタイム

日帰り
山行
5:31
休憩
0:49
合計
6:20
8:00
85
9:32
39
10:11
10:15
58
11:15
11:30
0
12:00
0
12:00
12:30
35
13:05
7
13:12
68
14:20
0
14:20
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大河原峠駐車場を利用。8:00前後で8割程度埋まっていました。
コース状況/
危険箇所等
山頂直下の傾斜はとても急なうえに岩場です。岩のひとつひとつの大きさも山頂に近づくにつれて大きくなるのでとても難しく感じました。また高度感もあり、下を見てしまうと怖いと感じる方もいるかもしれません。本当は私みたいな山登り一年生が来ていい山ではなかったのかも…
大河原駐車場を利用。立科町方面から七合目を過ぎると中央分離帯がなくなるうえに見通しのきかないカーブが連続し、すれ違いが怖いです。クラクションを鳴らしながらやっとこさっとこ到着。
2018年08月26日 07:40撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 7:40
大河原駐車場を利用。立科町方面から七合目を過ぎると中央分離帯がなくなるうえに見通しのきかないカーブが連続し、すれ違いが怖いです。クラクションを鳴らしながらやっとこさっとこ到着。
標高2000mの空に大河原山荘の赤い屋根がよく栄える。
2018年08月26日 08:00撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:00
標高2000mの空に大河原山荘の赤い屋根がよく栄える。
蓼科山はまだ見えません。待ってろよ、この一か月の準備とトレーニングの成果を見せてやるからな!
2018年08月26日 08:04撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:04
蓼科山はまだ見えません。待ってろよ、この一か月の準備とトレーニングの成果を見せてやるからな!
登り始めは綺麗に刈られた笹道です。こういう道は歩くだけでもとても楽しい。
2018年08月26日 08:04撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:04
登り始めは綺麗に刈られた笹道です。こういう道は歩くだけでもとても楽しい。
やはり苔の山。カジカ、カギガギ、カジ…カギカモジゴケ!
2018年08月26日 08:12撮影 by  SO-01G, Sony
8/26 8:12
やはり苔の山。カジカ、カギガギ、カジ…カギカモジゴケ!
登りはじめは地図通りの急勾配の岩道。このくらいなら軽い軽い。
2018年08月26日 08:23撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:23
登りはじめは地図通りの急勾配の岩道。このくらいなら軽い軽い。
スーパーマリオの1UPキノコ的な。
2018年08月26日 08:34撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:34
スーパーマリオの1UPキノコ的な。
道の両脇のが笹から苔に変わる頃、勾配も緩やかになります。ここからはぬかるみ道。
2018年08月26日 08:53撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:53
道の両脇のが笹から苔に変わる頃、勾配も緩やかになります。ここからはぬかるみ道。
前日のにゅうといい、北八ヶ岳は全体的に湿地のようになっているのでしょうか。しかし綺麗な水だ。
2018年08月26日 08:59撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 8:59
前日のにゅうといい、北八ヶ岳は全体的に湿地のようになっているのでしょうか。しかし綺麗な水だ。
蓼科山が見えました。俄然やる気がみなぎります。
2018年08月26日 09:19撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 9:19
蓼科山が見えました。俄然やる気がみなぎります。
縞枯れ地帯を通過します。倒木が多いのはやはり根っこが浅いから?
2018年08月26日 09:25撮影 by  SO-01G, Sony
8/26 9:25
縞枯れ地帯を通過します。倒木が多いのはやはり根っこが浅いから?
父と蓼科山と木道と。
2018年08月26日 09:27撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 9:27
父と蓼科山と木道と。
赤谷の分岐に到着。計画通りの行動ができていることに思わずにっこり。
2018年08月26日 09:32撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 9:32
赤谷の分岐に到着。計画通りの行動ができていることに思わずにっこり。
父「おっ!絶景ポイントだぞ!」私「おー!すげー!」父「あれが赤岳だな。よしあそこまで行くぞ」私「やめてくださいしんでしまいます(私が)」
2018年08月26日 09:40撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 9:40
父「おっ!絶景ポイントだぞ!」私「おー!すげー!」父「あれが赤岳だな。よしあそこまで行くぞ」私「やめてくださいしんでしまいます(私が)」
快晴の空と八ヶ岳、そして新しいザック。
2018年08月26日 09:43撮影 by  SO-02J, Sony
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8/26 9:43
快晴の空と八ヶ岳、そして新しいザック。
それにしてもよく晴れた。感動するくらいに。
2018年08月26日 09:43撮影 by  SO-02J, Sony
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8/26 9:43
それにしてもよく晴れた。感動するくらいに。
もうすぐ蓼科山荘。山荘の写真は帰りに撮ろうと思っていたのですが。
2018年08月26日 10:11撮影 by  SO-01G, Sony
8/26 10:11
もうすぐ蓼科山荘。山荘の写真は帰りに撮ろうと思っていたのですが。
蓼科山荘を過ぎ、山頂直下の急勾配へ。見た時は垂直に見えたこの勾配が、写真では大したことがないように見えてしまうことに驚きます。
2018年08月26日 10:14撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 10:14
蓼科山荘を過ぎ、山頂直下の急勾配へ。見た時は垂直に見えたこの勾配が、写真では大したことがないように見えてしまうことに驚きます。
あまりにも綺麗な空を見て思わず、岩場に張り付きながら。……どの辺りで撮ったか覚えていません。そのくらい必死でした。
2018年08月26日 10:39撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 10:39
あまりにも綺麗な空を見て思わず、岩場に張り付きながら。……どの辺りで撮ったか覚えていません。そのくらい必死でした。
山頂着!体はまだまだ余裕がありますが、心のゆとりがありませんでした。この広い山頂を端から端まで歩き回ってやろうと思っていたのに。(父撮影)
2018年08月26日 11:14撮影 by  SO-02J, Sony
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8/26 11:14
山頂着!体はまだまだ余裕がありますが、心のゆとりがありませんでした。この広い山頂を端から端まで歩き回ってやろうと思っていたのに。(父撮影)
八ヶ岳のスカイラインがこんなにもくっきりと……摩耗した気持ちに感動的に染み渡る姿です。いつかあの山に登れるようになるんだろうか。(父撮影)
2018年08月26日 11:14撮影 by  SO-02J, Sony
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8/26 11:14
八ヶ岳のスカイラインがこんなにもくっきりと……摩耗した気持ちに感動的に染み渡る姿です。いつかあの山に登れるようになるんだろうか。(父撮影)
下山から大河原山荘を過ぎるまで、写真を撮る余裕が失せてしまっていました。自分のレベル不足を痛感します。
2018年08月26日 13:05撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 13:05
下山から大河原山荘を過ぎるまで、写真を撮る余裕が失せてしまっていました。自分のレベル不足を痛感します。
苔に花が咲いているのかな?かわいらしい。
2018年08月26日 13:43撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 13:43
苔に花が咲いているのかな?かわいらしい。
佐久方面へ下山後、お土産を選びながら。荒船山だと思いますが、本当に面白い形をしているなあ。
2018年08月26日 15:12撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 15:12
佐久方面へ下山後、お土産を選びながら。荒船山だと思いますが、本当に面白い形をしているなあ。
おまけ。夕方に見えた綺麗な虹は、大変だった今日のご褒美。
2018年08月26日 17:44撮影 by  SO-01G, Sony
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8/26 17:44
おまけ。夕方に見えた綺麗な虹は、大変だった今日のご褒美。
撮影機器:

装備

個人装備
長袖シャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ガイド地図(ブック) ファーストエイドキット 常備薬 保険証 時計 タオル ストック
備考 山頂の岩場を行くには荷物が重すぎました…もっと絞るなりデポするなりするべきでした。

感想

 父とゆく北八ヶ岳登山旅行二日目、メインの蓼科山の登山記録です。
 前々から父に頼まれて計画したこの旅行、なんでも若いころに蓼科山に登ったものの途中でへばって敗退してしまい、心残りがあったんだとか。そうと聞いては是非成功させようとこの二か月ほど、道具選びにトレーニングと(といっても日々の軽いジョギングと数度の日帰り登山程度しかしていないのですが)準備を重ねてきました。大河原峠を意気込んで出発します。
 登りはじめの勾配はそれなりに急でしたが、父もトレーニングをしてきたそうです。父との初めての登山、六月に高峰山や赤城山地蔵岳を登った時は尾根への取りつきで既に息が上がっていた父でしたが、高尾山稲荷山コースや前日のにゅうではさほど息も切らさず汗もかかず、年齢を感じさせずに登り切っています。何のトラブルもなく、事前の登山計画通りの時間で蓼科山荘まで到着することができました。山荘での小休止のあと、ついに山頂直下の急登に挑戦します。
 登山を計画している段階でこの登り、これまで私が経験してきた勾配のどれよりも急であること、ガレ場であることなどを確認していましたから、父の年齢や体力のこともあり、とても心配していた場所です。ここを登りきるために考えていたのは、一にも二にも父の荷物を軽くすることでした。そのために父の荷物はとにかく最小限に、雨具・非常用の水食糧・ライト類程度に絞ってもらい、行動用の食事や水は私が持つことを考えていました。そのために日帰りにしては大きなザックを用意し、それを担いで行動するためにトレーニングを始めた経緯があります。山頂への登山道に立ってみた勾配はそれこそ垂直の壁を見上げるように見えましたが、このために準備してきたんだ。大したこたあねえ!いざ登り始めます。が……この二人分の大荷物が悪くでてしまいました。
 登りはじめこそ順調にこなしたものの登るにつれて、膝ほどの高さだった岩が大きくなります。中盤程度まで差し掛かる頃からだったでしょうか、ついに腰の高さまできたように思います。こうなると登るためには足を大きく上げねばならず、すると背中の大荷物に引っ張られてのけぞる感じがある。しかも雨蓋に収納した小物類が中で動いてしまって気になってしまう。これはまずい。ここでひっくり返ったら下手すりゃ死ぬぞ。膝より高く足をあげるな、目の高さより上を掴むな、三点支持を忘れるなと自分に言い聞かせながら慎重に登るのですが岩が大きくコースも上手に取れず、うまく岩を踏めません。なんでこんな岩がでかいところに来たんだ、あっちの方が小さい岩が多いじゃないか。すぐ目の前にロープがある、コースアウトすれすれの所にまで来てしまってる。戻れ、ここに足ひっかけて横に渡って、ああ荷物が背中で揺れる、引っ張られないように山側に張り付いて……もたもた、もたもた。ここにきて自分の力量がまるで足りていないことを痛感します。更には風が強くなってきて、背中で無駄に背負ったザックを煽り始めるのです。実にまずい。父の再挑戦を助けるどころか自分が原因で、またしても失敗させてしまうんじゃないか。戻った方がいいんじゃないか、でもどうやって?登りでこんなに苦戦してるのに本当に降りられるのか?
 気持ちが焦り始めたのを自覚します。落ち着かないとまずい。深呼吸して後ろを振り返ります。景色を見て落ち着こう。すると思わず声が出ました。

「うわー!すっげー何これ!」

 他に登山者さんがたくさんいる中で大きな声が出ました。眼下に果てしなく広がる緑の上を飛ぶように走る雲の影。そのコントラストの彼方でくっきりと天地を分ける、八ヶ岳の明瞭な稜線……自分がいま置かれている状況をしばし忘れました。よし、これで動ける。落ち着いた。また登りはじめよう。ところが、余計なことに気づいてしまったのです。

(あれ?何この高さ?)

 蓼科山山頂直下の岩場は、途中で樹林を抜ける場所があります。そこでは背後に絶景を得られると同時に、高度感も得られてしまうのでした。気づいた瞬間、手足がキュッと竦むのを自覚します。これまで私が登ってきた中で高度感がある場所はなかったのです。そういえば嫁さんと初めてデートしたのは新宿の新都庁ビルの展望台でした。高いところが怖いのを悟られないようにするのに必死だったっけ……なんてことを脈絡もなく考え始めるからもういけません。ただでさえ鈍かった手足がますます動かなくなってしまう。
 上を見ると、先を行っていた父が心配そうに見下ろしています。その隣を、スタスタと歩きながら下山する人が抜けてきました。あ、そうか。それを見た時に閃きます。ビビってるからだめなんだ。ビビりさえしなけりゃあんな風に普通に歩ける場所なんだ、ここは。

「おーい、父さん。」

 上にいる父に呼びかけました。人間、デカい声出しゃどうにかなるもんだ。

「俺、降りる自信ねえからもう山頂に住むわ!遭難届出さねえでくれよ!」

 スタスタと降りてきたその人が足を止めました。

「わっはっは!上に山荘あるからそこでバイトして暮らせばいいよ!」
「そっすね!あ、でも冬どうすりゃいいんですかね?」

 声を出して笑い合った後、また少し振り向きます。いい景色だ。もう怖くない。また登れる。もたもた、もたもた。それでもしっかり、安全に慎重に。そしてどうにか、とうとう山頂へ。

 思い返して文章にしてみるだけでも冷や汗が出ます。父のセリフではありませんが、「えらいところに来ちまったな」と。自分が如何にへたっぴであるかを自覚すると同時にこのへたっぴを、あの下山の人が笑ってくれただけでどれほど助けてくれたのかも思わずにはいられません。山ってとても大変なところだけど、ものすごく楽しいところだ。
 とても長くなってしまいました。反省点がたくさん、たくさん残った山行になりはしましたが、帰路に父が言ってくれた一言があったから、まあよしとすることにします。

「山登り一年生にしちゃよくやった方だ」

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