御殿山ー富士見山縦走
- GPS
- 07:20
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 1,579m
- 下り
- 1,858m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
二軒家バス停〜十谷観光駐車場(富士川町営バス) 帰り:JR久那土駅 |
感想
山梨県にある、御殿山、富士見山に、公共交通機関を使って登ろうとすると、私の住む横浜からの日帰りは難しい。
そこで、前日の山行の後、甲府の宿に泊まることにした。これならば、朝一番のバスに間に合う。登山でホテルに前泊するのは贅沢過ぎる気もするけれど、甲府ー横浜の往復の電車賃より安い宿にしたので、それほど罪悪感もない。
甲府5:20発の始発に乗り込み、鰍沢口駅に6時前に到着。まだ真っ暗だ。
今日は十谷の集落から歩き始める予定だが、駅からはバスが出ていない。駅から1.2kmほど離れた二軒家バス停に向かう。
バス停から十谷行きの町営バスに乗り込む。乗客は誰もいない。暖房が効いていて助かる。
バスは終点の十谷まで、見たことのある道を登って行く。この道は、昨年の夏に歩いたことがある。200円という格安の料金を払って、終点で下車。
源氏の湯まで、歩いて行く。本当は、ここから吊橋を渡って、すぐに山に取り付く計画だった。
しかし、地形図に書かれている登山道は、今は無くなっているようだ。昨年、源氏山からの下山時に、この吊橋を渡って、踏み跡を探したのだが、結局道らしきものは見つけられなかった。
そこで、仕方が無いので、林道を使って登ることにした。この林道は、十谷峠まで続いているけれども、そこまで林道に頼ってしまってはつまらない。途中、地形図に書かれた登山道と、この林道は交わっているので、そこをなんとか見つけて、そこからは山道を行こうと思う。
林道を歩きながら、対岸を見ると、巨大なツララ群が見えた。1本5mくらいのツララが沢山ある。二段滝は、落差が大きい滝だ。下半部は凍結している。
滝の500m先で、林道の分岐がある。ここを左に向かうと十谷峠への林道だ。
ここから、ぐんぐん高度を上げて行く。先ほど、歩いていた林道がかなり下に見える。
途中、橋を何回か渡る。橋から下を覗き込むと、高度感でクラクラする。しかし、良くこんな急斜面の所に林道を造ったものだ。相当危険な工事だったろうに、ゲートは閉じられ、使われている感じがない。
そろそろ林道と登山道の交わる所に到着する。道路の曲がり具合や地形で位置を確認しながら進むと、道標が見つかった。朽ちかけた道標には、かろうじて「十谷峠→」の文字が読める。
尾根の方向からもここで間違いないようだ。
歩くのを断念した、十谷集落からここまでの道があるか、林道から下を確認する。道らしきものは確認できず。やはり、道は既に消失してしまっているようだ。
十谷峠に向かう尾根を見上げる。しかし、想像した以上に急な斜面だ。
道標の所から登り始めるも、歩きはじめて5秒で、道が分からなくなった。
道が見つからないので、とりあえず、尾根に乗ってみることにする。地形図にかかれた道は、ずっと尾根を登っている。
急斜面を無理矢理登り、尾根に乗るが、踏み跡はない。赤ペンキや境界見出票があった。
ヤブはないので、ここを登って行きさえすれば、峠に着けるのは間違いないのだが、急すぎて足が辛い。
獣道に誘われて、尾根を外れると、そこに立派な踏み跡があった。
これ幸いと、その道を歩くことにする。これで峠まで行けるかと思ったが、しばらくすると道が消えている。
仕方がないので、尾根に戻り、道なき急斜面を登っていくと、何か視線の先に道標が見える。
そこまで木の枝にしがみついて強引に行ってみると、しっかりした踏み跡がある。道標には、「十谷峠まで1000m」とある。道標に安心して、その踏み跡をたどるが、すぐに道が無くなった。
廃道というのは、このような道を言うのだろう。踏み跡が残っているところと全く道形が確認できない所がある。
道探しが面倒になってきたので、尾根を忠実に登ることにする。傾斜が緩やかになったお陰で歩きやすい。十谷峠のすぐ手前で、登山道の名残の踏み跡と合流した。結局、この昔の道は、尾根を通らず、少し下がった所を通っているようだ。
十谷峠で林道に一度出る。ここには新しい道標があり、「御殿山40分、富士見山90分」と書かれている。
先ほどまでと打って変わって歩きやすい道になった。木々に赤ペンキで「道」という文字が頻繁に書かれているのは、少し怖いが、道は分かりやすい。
御殿山に到着。ベンチなどもある。眺めは、南アルプス方面に少しだけ。赤石岳だろうか。
御殿山から先は、道が少し細くなり、所々、分からなくなる。しかし、稜線を進むだけなので、稜線に忠実に歩けば、すぐに道が見つかった。
アップダウンを繰り返して進む。今日は快晴で、これから行く富士見山も時々確認できるので、心配はない。
平須への分岐点まで来た。すぐ隣に見えるピークが富士見山の展望台となっていて、そちらから賑やかな声が聞こえる。そこまで行ってみると、10人程の団体さんが昼食休憩中だった。
休むスペースもないので、ちらっと富士を確認しただけで、本物の山頂に向かう。
この辺りは残雪があり、人に踏まれてつるつるになっている。ゆっくりと登る。
山頂までは、この先2つほど偽ピークを越えて行く。
ようやく山頂に到着すると、三角点と山名標があった。
さて富士山はどうかと確認するが、木々に遮られて、少ししか見えない。これでは富士見山の名前にそぐわない気もする。元々は、鈴ヶ森山と呼ばれていたようで、富士見山は最近付けられた名前なのだろう。
でも、先ほどの展望台からの富士の眺めは、富士見山の名に相応しい眺めだった。
山頂で、長野から来たというご夫婦と一緒になり、少し話をする。毎年、年初めに、富士の眺めが良い山に登ることにしているとのことで、昨日は、竜ヶ岳に登って下部温泉に泊まったのだとか。
長野の山は雪だらけなので、冬は山梨や群馬の低山に登っているとのこと。
下山ルートを聞かれたので、平須に降りて、そこから波高島の駅まで歩こうと思っていることを伝えると、それなら原地区を下って、久那土駅に向かった方がいいのではとアドバイスをもらう。そちらに下りれば、峡南橋を渡ったすぐ先に温泉もあるという。
持ってきた地形図を確認すると、確かにそっちの方が駅まで近そうだ。計画時には気がつかなかった。しかも、温泉まであるということで、断然、そちらに下りる気になった。
ご夫婦と別れて、下山を開始。同じ道を戻り、平須の分岐点まで来た。
ここからの下りは、ものすごい急坂だ。九十九折りの道を下って行くが、勢い良く下りると、落ち葉で滑って斜面を転がり落ちそうになる。途中、危険なトラバースも2カ所程あり、慎重に下った。
平須登山口に下りると、予期せずバス停を発見した。しかし、行き先のバス停の名に駅名はない。どこに行くのか良く分からないバスなので、やはり歩くことにする。
暖かい日差しの中、川に沿った道を下って行くと、国道52号線に出た。交通量が多いものの、歩道があって歩きやすい。
峡南橋を渡った先に、「つむぎの湯」があった。400円という値段は、今まで利用したことのある温泉の中でも最も安い。
山頂でご夫婦に出会っていなければ、今頃、まだ波高島駅に向かって車道を歩いている頃だろう。そして、駅のトイレで着替えて、そのまま帰る所だった。それが、温泉に入って帰れるのだから、ありがたい。出会いに感謝しながら、湯に浸かった。
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