京都雲取山下見ー花背高原前から鞍馬ー
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- GPS
- 07:31
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 778m
- 下り
- 1,092m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 7:28
今回は11月中旬に予定している雲取山のハイキングに備えての下見である。台風21号の影響で京都の北山は倒木で登山路が塞がり、ハイキングや登山どころではないとの話。百聞は一見にしかず、とにかく歩くルートの確定をしなければならない。 最初、設定していたルートは3年前に行った峠下バス停→旧花背峠→勢龍天満宮→一ノ谷出合→雲取山→雲取峠→寺山峠→花背高原前のルート。数日前に、いろんな情報を総合すると、花背高原前から雲取山に進むという逆向きのルートは、台風の影響か、もともと道が荒れているかはわからないが、倒木等はあるものの、それを避けながら登ることはできるあろう、まずこのルートを実行確認し、当初想定の峠下からスタートするルートが実行できるか、峠下の登山口の状況から決めよう、ということにする。出町柳から京都バスに乗り、花背高原前に向けて出発。バスが進むに連れて、車窓から見える惨状は目を覆うばかリ。台風の通り道になった山の斜面の杉の木は一面になぎ倒され、大木は幹から折れたり、根こそぎ地面から引き抜かれたような有様。特に、峠下の登山口は倒木で折れ重なり、埋め尽くされ、ここからはとても、登れないと結論する。
花背高原前に到着。旧花背スキー場の脇を通り抜け、寺山峠から雲取峠へ。ここまでは、思ったほど倒木もなく、少し早い秋の一ノ谷を遡り雲取峠に到着。低いリョウブの林は記憶通りなるも、眺望はもう少し、得られていたような気がする。
雲取峠から雲取山。3年前とは逆ルート。巻いて行く小ピークの巻き道は、斜面の大小の木が細い山道に重なり、避けたり乗り越えて進む。あまり人も通らぬのか、踏み跡も薄い。赤、黄のカラーテープを目印に方角を確認しながら進み、雲取山頂上に到着。
雲取山からまず、立命館大ワンゲル小屋へ向かう。下る方向を確認(三ノ谷方向と誤認しないように)、二ノ谷方面への踏み跡を下る。やがて幅広い深い繁茂する雑草と灌木の涸れ沢を強引に下る。両側の山は紅葉、黄葉に色づきはじめた木々がそこここに見られる。かなり涸れ沢の下りは難行したため、斜面に回ろうとも考えたが、強引に真ん中を下った。途中、3年前に見た大きな岩と2,3箇所遭遇したので方向は間違っていないと確認できた。ワンゲル小屋の前に設置されたベンチで昼食後、出発。ニノ谷を下って行く、林道と出合う頃になると両側の倒木が目立ち始める。林道を進んで行くとやがて、勢龍天満宮に到着。仮名手本忠臣蔵寺子屋の段の舞台と伝えられている。天満宮の屋根は台風で剥がれ壁周りも朽ちている状態であった。ただ、付近に芹生ロッジが整備され、歴史環境を大切にしようという思いが見える。時を置かず修復されると思われるが。天満宮を抜け、旧花背峠に到着。
ここから、メイン道路に出るルートとして峠下への沢を下るルート、それと北側に隣接している鞍馬に出るルート、そして天狗杉のピークを通って花背峠に抜けるルートの3通りがある。側聞として、天狗杉を通るルートは無事通過可能とのこと。鞍馬に出るルートは、立ち入り禁止の措置がとられていた。当初から予定していた峠下へのルートを試みた。旧花背峠と峠下を流れる細い沢を下って行く、約1.4キロ。なんとかがんばろう!しばらく下って行くと、大きな倒木で沢の両脇が塞がれ、右に左に倒木を跨いでの徒渉、数十本の倒木が複雑に折り重なって、下ろうにも、徒渉、斜面伝いも困難になり、進退窮まる所まで追い詰められたり・・・。それでも頑張って、1.4キロの下りを1時間半かけて峠下に辿り着く。
峠下のバス時刻はとっくに過ぎていたため、鞍馬まで歩くことにした。多分1時間ぐらい歩けば良いだろう。鞍馬まで1時間弱バス道を歩く。これは、朝、京都バスからの車窓から見た台風21号による惨状が目の当たりに続く。この山の杉林の修復は1年や2年で片付きそうにないレベル。とにかく、どこから手を付けて良いか、分からないほどの被害状況であった。
叡電鞍馬駅から、一日も早く回復しますようにと、切に願い現地を後にした。
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:(叡山電鉄)鞍馬駅→京阪出町柳駅 予定では、京都バス峠下バス停に下山し、帰る予定だったが、旧花背峠からの下山に予定以上時間がかかり、峠下バス停でのバスを見逃したため、叡山電鉄鞍馬駅まで歩いた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースルート 花背高原前バス停→寺山峠→一ノ谷出合→雲取峠→雲取山→立命館大ワンゲル小屋→一ノ谷・二ノ谷出合→勢龍天満宮→旧花背峠→峠下バス停→叡山電鉄鞍馬駅 コース状況/危険箇所等 ・旧花背峠から峠下への下り1.4キロは、台風21号の影響で倒木が折れ重なっており殆ど通行不可の状態。(その南側の鞍馬への下山道は立ち入り禁止の措置が取られている。) ・雲取峠から雲取山山頂は、2つ程ピークを巻いて行く箇所があるが、踏み跡が薄く、誘導してくれる赤、黄の補助テープの確認とGPS、地図、コンパスによる確認を行い、慎重に進む必要がある。 ・雲取山から立命館大ワンゲル小屋までの下りは(涸沢、または、両脇の尾根)は、雑草、灌木が生い茂っており、踏み跡も見えない。方角を確認しながら行く必要がある。 ※京都北山は台風21号の通り道となり、その爪痕が生々しく残っている。京都バス、叡山遠鉄の車窓から見ても、山斜面の杉植林が場所によっては、面で薙ぎ倒され心が痛む。復旧にはかなりの時日と費用がかかると思われる。京都北山に行かれる登山者は、情報をよく確認して、慎重に山を、ルートを選ぶ必要がある。 |
写真
感想
京都雲取山登山顛末
今回は11月中旬に予定している雲取山のハイキングに備えての下見である。台風21号の影響で京都の北山は倒木で登山路が塞がり、ハイキングや登山どころではないとの話。百聞は一見にしかず、とにかく歩くルートの確定をしなければならない。 最初、設定していたルートは3年前に行った峠下バス停→旧花背峠→勢龍天満宮→一ノ谷出合→雲取山→雲取峠→寺山峠→花背高原前のルート。数日前に、いろんな情報を総合すると、花背高原前から雲取山に進むという逆向きのルートは、台風の影響か、もともと道が荒れているかはわからないが、倒木等はあるものの、それを避けながら登ることはできるあろう、まずこのルートを実行確認し、当初想定の峠下からスタートするルートが実行できるか、峠下の登山口の状況から決めよう、ということにする。出町柳から京都バスに乗り、花背高原前に向けて出発。バスが進むに連れて、車窓から見える惨状は目を覆うばかリ。台風の通り道になった山の斜面の杉の木は一面になぎ倒され、大木は幹から折れたり、根こそぎ地面から引き抜かれたような有様。特に、峠下の登山口は倒木で折れ重なり、埋め尽くされ、ここからはとても、登れないと確認。
花背高原前に到着。旧花背スキー場の脇を通り抜け、寺山峠へから雲取峠へ。ここまでは、思ったほど倒木もなく、少し早い秋の一ノ谷を遡り雲取峠に到着。低いリョウブの灌木の林は記憶通りなるも、眺望はもう少し、得られていたような気がする。
雲取峠から雲取山。3年前とは逆ルート。巻いて行く小ピークの巻き道は、斜面の大小の木が細い山道に重なり、避けたり乗り越えて進む。あまり人も通らぬのか、踏み跡も薄い。赤、黄のカラーテープを目印に方角を確認しながら進み、雲取山頂上に到着。
雲取山からまず、立命館大ワンゲル小屋へ向かう。下る方向を確認(三ノ谷方向と誤認しないように)、二ノ谷方面への踏み跡を下る。やがて幅広い深い繁茂する雑草と灌木の涸れ沢を強引に下る。両側の山は紅葉、黄葉に色づきはじめた木々がそこここに見られる。かなり涸れ沢の下りは難行したため、斜面に回ろうとも考えたが、強引に真ん中を下った。途中、3年前に見た大きな岩と2,3箇所遭遇したので方向は間違っていないと確認できた。ワンゲル小屋の前に設置されたベンチで昼食後、出発。ニノ沢を下って行く、林道と出合う頃になると両側の倒木が目立ち始める。林道を進んで行くとやがて、勢龍天満宮に到着。仮名手本忠臣蔵寺子屋の段の舞台と伝えられている。天満宮の屋根は台風え剥がれ壁周りも朽ちている状態えあった。ただ、付近に芹生ロッジが整備され、歴史環境を大切にしようという風潮があるので、修復されると思われるが。天満宮を抜け、旧花背峠に到着。
ここから、メイン道路に出るルートとして峠下への沢を下るルート、それと北に隣接した鞍馬に出るルート、そして天狗杉のピークを通って花背峠に抜けるルートの3通りがある。側聞として、天狗杉を通るルートは無事通過可。鞍馬に出るルートは、立ち入り禁止の措置がとられていた。当初から予定していた峠下へのルートを試みた。旧花背峠と峠下を流れる細い沢を下って行く、計1.4キロ。なんとかがんばろう!しばらく下って行くと、大きな倒木で沢の両脇が塞がれ、右に左に徒渉したり、数十本の倒木が複雑に折り重なって、下ろうにも、徒渉、斜面伝いも困難になり、進退窮まる所まで追い詰められたり・・・。それでも頑張って、1.4キロの下りを1時間半かけて峠下に辿り着く。
峠下のバス時刻はとっくに過ぎていたため、鞍馬まで歩くことにした。多分1時間ぐらい歩けば良いだろう。鞍馬まで1時間弱バス道を歩く。これは、朝、京都バスからの車窓から見た台風21号による惨状が目の当たりに続く。この山の杉林の修復は1年や2年で片付きそうにないレベル。とにかく、どこから手を付けて良いか、分からないほどの被害状況であった。
叡電鞍馬駅から、一日も早く回復しますように、と切に願い現地を後にした。
台風21号による京都北山の山被害の惨状はすさまじいものがある。ハイキング、登山を計画する場合の情報収集、また得られた結果の情報発信は非常に大切である。テレビ報道でも鞍馬寺に見られる寺社の歴史的建造物の被害もすさまじい。どちらも、見ていて、無力感にとらわれ絶望的な気持ちになる。京都の北山を愛する者として、少しでも、何かできることはないか、と思う。
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