大原三山☆岩尾谷林道より初冠雪の里山を訪ねて
- GPS
- 03:13
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 744m
- 下り
- 838m
コースタイム
天候 | 曇りのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
午前中は北山の辺りは白い緞帳をおろしたのように真っ白であり、全く山々が見えない。雪が降っているのだろう。午後に少し時間が出来たので、冠雪した北山を少し歩いてこようかと、再び北山のあたりに目をむけると北山前衛の山々が白い帳の中から顔を覗かせている。
小出石から、岩尾谷の林道を終点まで歩き、天ヶ岳まで登る計画とする。シャクナゲ尾根を登る際に辿る林道であるが、その先がどうなっているのか気になっていたのだった。林道を始めるとすぐに林道を覆う苔のモス・グリーンが美しい。早速にも、林道上には多数の倒木が見られる。よくよく見ると倒木にはかなり真新しい切り口がついている。人が通れるように最近、手を加えられたのであろう。
焼杉山の北尾根のあたりに来るとテープが付けられており、尾根上の踏み跡が続いている。ここから直接、焼杉山に登ることが出来るのだろう。焼杉山に登ることも考えられたが、林道の先がどうなっているかを知りたくて、先に進む。
まもなく林道は終わるが、林道の終点からは鉄製の橋が小さな沢に架けられており、林の中に続いてゆく。岩尾谷のつきあたりに到着したのは14時39分、歩き出してから30分少々・・・やはりここまは早い。ここで沢は二つに分かれるのだが、右俣をつめれば天ヶ岳は近い筈だ。しかし谷には無数の杉の倒木が折り重なっており、到底、通過できそうもない。踏み跡は左俣に沿って続いているようだ。国土地理院の地図で破線が示すルートと思われる。
谷の間にはかつての炭焼き小屋の遺構と思われる石垣が見られる。この石垣の裏手から尾根を直登することにする。急登ではあるが、登りやすい尾根である。尾根上は馬酔木の藪が多少はあるものの避けて通過することが可能だ。すぐに再び雪が降り出した。
尾根の上部は広葉樹と共に石楠花も多い。石楠花の季節になると隣の尾根同様、石楠花が美しそうだ。尾根がなだらかになると、けもの道とは異なり、明らかに古道の跡と思われる踏み固められた道が現れた。すぐに天ヶ岳へのトレイルと合流するだろうと思われるので、この古道を辿ってみることにする。道は南側の斜面をトラバースしながら進んでゆく。寂光院からの道に合流する。丁度、天ヶ岳へのポイント7の標識のある箇所だ。
ここで天ヶ岳のあたりを望むと、雲の中である。天ヶ岳は諦めて焼杉山に行先を変更する。早い時間に下るほうが良さそうだ。ここからしばらくの間はよく整備された一般登山道である。しかし焼杉山からの登山路との合流地点はかなり南になるので、西尾根を直接登るほうが手っ取り早い。ポイント6の標識のあたりに、斜面をトラバースする踏み跡を辿ると、すぐに尾根上の鞍部に出る。道はそのまま斜面をトラバースして岩尾谷の方に向かっているようだ。岩尾谷からの古い道のように思われる。
この鞍部からは焼杉山への尾根を辿る。尾根上には薄いものの明瞭な踏み跡がついている。一般登山道と合流すると、あたりには地面の上にも樹々にも急に積雪がみられるようになる。山頂から家内に電話すると京都の市内でも雨が降り始めたとのこと。天気はこのまま下り坂ということか・・・
山頂からは来た道を引き返し、寂光院からの道と合流する峠に出る。相変わらず雪が降り続いているが、焼杉山のみでは物足りないので、もう一つ、翠黛山にまで足をのばす。大原の寂光院に下るなら翠黛山からでも遅くはない。
山頂が近づくとこちらでもわずかばかりの積雪が見られるようになった。樹林に囲まれた山頂からは展望はないが、森閑とした山頂は。いつしか雪は止んでいる。ここで何故か、一つ南の金毘羅山にまで辿り着くと晴れて、眺望が得られるような気がする。全く根拠はないのだが、単に極度の楽観主義なのかあるいは第6感なのか。
翠黛山から金毘羅山にかけての鞍部のあたり、ふと空を見上げると、急に晴れ間が覗き、空に浮かぶ雲が夕陽を浴びて黄金色に輝いているではないか。なんと目の前ではそれまでは真っ白な霧の中から徐々に金毘羅山のシルエットが徐々に浮かび上がってくる。もうすぐ夕景の時間だ。山頂へと急ぐ。
金毘羅山の山頂直下で振り返ると翠黛山の向こうの焼杉山は雲がかかってはいるが、急速に雲があがりつつある。彼方では天ヶ岳も雲の中から姿を顕す。山頂に辿り着いて、石標のある展望地に立つと比叡山から北に横高山、水井山へと連なる稜線を見晴らすことが出来る。比叡山の彼方で雲がかすかに薄紅色に染まっている。
西の方では夕陽が沈んでいくようだが、金毘羅山からでは丁度三角点ピークの山が邪魔になって夕陽は拝めない。京都の市街の方面にかかっている雲がまたたく間に霧散して、暮れなずむ市街の展望が現れた。街に徐々に明かりが灯りはじめる。もう少し待ちたいところではあるが、そうも悠長なことをしていられない。そろそろ引き上げる潮時だろう。暗くなりはじめた登山路を江文神社に向かって一気に下る。大原に辿り着くと丁度、夜の帳がおりてくるころであった。
京都の市内に戻るとまもなく、夜の雨が降り出すのであった。
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