最大の寒波!? 南アルプス 塩見岳
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- GPS
- 20:05
- 距離
- 31.7km
- 登り
- 2,377m
- 下り
- 2,239m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 5:49
- 山行
- 8:55
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 9:19
- 山行
- 4:15
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 4:29
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
鳥倉林道冬季ゲートから9km徒歩 |
コース状況/ 危険箇所等 |
トレース有り 積雪は少な目 塩見岳直下はアイゼン・ピッケルワークが重要 |
その他周辺情報 | 三伏峠小屋に冬季避難小屋あり 下山後の入浴施設 飯田城温泉 天空の城↓↓ http://www.sangitei.com/ 長野県飯田市 やまいろゲストハウス↓↓ http://yamairo-gh.com/ |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
ザック
サブザック
アイゼン
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ナイフ
カメラ
テントマット
シェラフ
ヘルメット
ピッケル
ビーコン
|
---|---|
共同装備 |
スコップ
ゾンデ
ポール
テント
竹ペグ
スノーソー
ツェルト
ダブルロープ(30m)
共同食
調理用食材
調味料
調理器具
土嚢袋
ラジオ
雪ブラシ
ガス缶
ガスヘッド
GPS
|
感想
1日目行程
鳥倉林道冬季ゲートから登山口までは9kmの舗装道路が続くため、硬い冬靴ではしんどいだろうとアプローチシューズで歩き、登山口にデポする作戦とした。同じようなことを考える人はいるようで、キャリーで荷を引きデポする登山者もいるようだ。登山口から三伏峠までは、登り一辺倒の登山道であるが、積雪があり部分的にアイスバーン化しているのでアイゼンやチェーンスパイクの装着をおすすめする。4時間程度の長い登りを終えると三伏峠小屋が見える。冬季避難小屋は10名程度が泊まれる広さがあり板張りにゴザという造りである。窓がなく薄暗く、人の出入りのたびにドアの開閉があり寒いだろうということで、小屋前にテント泊とした。登りのボッカが終わった途端に寒さが全身を包み、慌てて防寒着を羽織ってテント設営を行う。
2日目行程
長丁場の山頂ピストンのため早立ちがセオリーだが、ヤマテンでは朝方ほど風が強く登山に適さないとされていたため、昼頃の登頂のワンチャンスにかけて遅めに出発した。
三伏峠から塩見小屋までは基本的に樹林帯の中であるため風は弱いが、時々、頬が痛くなるほどの冷たい横風を浴びる。クリスマスシーズンから年末年始にかけて入山者がいるためしっかりとしたトレースがありワカンは不要。
塩見小屋前で休憩し、山頂アタックに向けた装備を整える。森林限界を越えた稜線では相当な強風を覚悟していたが、意外に風は弱く晴天であり。先行者がつけたトレースがあるためルートファインディングは不要であるが、途中で夏道を逸れて近道トラバースもあるようだった。ロープを出すほどではないが、滑落は許されない斜度の箇所は多く、想像以上に神経を使う登りだった。
いくつかの急斜面をクリアすると山頂稜線に飛び出す。若干風は強くなるが、行動できない程ではない(体感15m/s)程度。南アルプスの山々や富士山が一望できる。西峰から東峰(最高峰)までは5分程度の距離。山頂で一服し、登頂をよろこび合う。
最大の山頂からの注意箇所は下山である。柔らかい雪からクラストして硬い雪面まで、様々なパターンの斜面に確実にアイゼンを効かせて一歩一歩降りていく。塩見小屋まで降りたってようやく安全地帯まで戻って来られたと緊張が緩む。
三伏峠までは長い道のりを登ったり降りたり、戻ることになる。30日の登頂者はおよそ15人か、山頂を前に引き換えしている人は見かけなかった。
3日目行程
ゆっくり朝の準備を整え、三伏峠から下山する。鳥倉林道は行きよりも長く感じる苦行のような9kmである。
下山後は飯田市の温泉旅館にて入浴し、同じく飯田市の「やまいろゲストハウス」で一泊する。築200年の古民家を改装してオープンしたばかりのこの宿は、オシャレさと温かみが同居する空間があり、お酒や料理の提供もしているホスピタリティあふれるお迎えをして頂く。スーパーで調達した食材と宿のビールや「飯田おでん」で乾杯し、他の宿泊客とも交流しながら紅白歌合戦をBGMに夜更けまで歓談した。近年はゲストハウスが盛んなようで、1泊3000円程度で宿泊や地元の味を楽しめるので遠征登山の拠点として、今後も活用していきたい。
(感想)
雪山遠征で登頂できない4連敗中だったので、悪天予報(-17度 29m/s)にも関わらず、予報だけで中止はせずに塩見小屋まで行って状況判断しようと、敗退も辞さない構えで入山した。塩見小屋では意外に風が弱く「これは行くしか無いっしょ」ということです塩見岳山頂を目指す。
山頂直下はトラバース、雪壁、岩場登りの連続。ロープが必要とまで言えない難しさであるが、落ちると致命的な急斜面が続き緊張する。山頂からは360mのパノラマが広がり、達成感に溢れる。富士山がどっしりと祝福しているよう。
下山は登りより緊張するが、アイゼンの歯を意識して落ち着いて降りる。塩見小屋まで降りると無事に登頂を成し遂げた実感が増してくる。
今回の遠征では基本方針としては天気予報が悪くても塩見小屋まではいこうと決めて臨んだのがよかった。予報通りなら多分登れなかっただろうが現場で得られる経験は今後の登山に役立つはず。山の天気は行ってみないとわからない。逆のパターン(好天予報にもかかわらず現地では厳しい気象条件)もあるのかと考えると、状況判断や経験の積み重ねの大切さを改めて感じる。
今回の反省点は軽量化。手をつけなかった食料、行動食、着替えが沢山出てしまった。最適化が要検討である。
1日目 ザックの重量は、18堋になっていたと思います。クタクタになり、幕営地に到着しました。
テントを設営の際に、両手指関節がピリピリと痛み始め、手袋を交換し、痛みはしばらく治まりませんでした。さらに、次第にあくびも出始め、リーダーの指示通りに動けず、細かな手作業も出来ず、おっくうになり、結局、ほぼ全てを設営して頂くことになりました。
疲労困憊なのか低体温の初期症状なのかは、分かりませんが、テントの中で温かい飲み物や食べ物を取ることで、徐々に回復しました。
2日目 凍傷にならないよう、登頂を目指します。核心部の山頂直下は、トレースを頼りに、トラバースをしました。急斜面は一歩間違えれば、奈落の底です。
伯耆大山の弥山尾根、熊ノ岩〜劔岳本峰の雪渓、八ヶ岳赤岳山頂直下など、これまでの歩いてきた記憶が走馬灯のように駆け巡りました。タガーポジションやフロントポイントキックを意識し、学んできた技術が、一歩一歩、慎重に試されたように思います。
無事に登頂出来ましたが、正直、嬉しいという実感はなく、油断せずに無事に下山することだけを祈りました。
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