十勝OP尾根〜三段山
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 860m
- 下り
- 860m
コースタイム
天候 | 冬型→気圧の谷の前面 上空に強い寒気 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
足元はスノーシュー。 9mm×50mザイル ハーネス ビナシュリを持っていったが、GAP1の下りでザイルをゴボウに使用したのみ。 今回は雪質が安定していたが、全体的に雪崩に危険性が高いところは多い。 OP尾根で弱テができるところがあったら、そこが危険個所ではなくても先のためにするというのはありだろう。 GAP1はゴボウで下りれる程度。登りはフリコ沢側から行ったほうが楽そう。 逆Zが今回一番緊張するポイントだった。 ザイルを出さないまでも、ホールドの足しになるものを後続のために出すのがいいだろう。 P手前のあたりは初冬時期に比べれば雪多く簡単なのだろうが、リッジはしっかり存在感を放っている。雪崩への注意は当然必要。 今回は全体的に雪質が安定していたので三段に抜けたが、水平リッジも雪崩には注意が必要なので、 下山のルートの選択は慎重になる必要があるかもしれない。 |
写真
感想
事故で預けていた車の代車がなんとか間に合ったので、土曜日の好天を狙って十勝のOP尾根を目指す。
眠い目をこすりながら富良野を目指す。
気温が低く結晶が出来やすいせいか、道に積もった雪がダイヤモンドダストのように光って美しい。
白銀荘の駐車場で準備をしていく。
コンパスを2段目の末端に切って進んでいく。
十勝の麓らしいタンネの森が美しい。近郊の森とこのタンネが北海道の森ではお気に入りだ。
沢にぶち当たったので適当にわたる。
OP尾根のアプローチに使うナマコ尾根はもう一個先の尾根。1つ目に比べれば小さい沢をわたって取付く。
前十勝のほうに向かっていくトレースもあった。
まさにナマコというべきのっぺりとした尾根を登っていく。樹限はco1200mくらいか。
前十勝側の迫力ある岩壁を横目に登っていくと、左手にOP尾根が出始める。
co1420あたりで沢を渡渉し渡っていく。
この沢はとくにナマコ尾根側の斜面が白い。ちょろブッシュつないで下ろし、沢を渡って、
ハイマツのシュカブラが出ている対岸の斜面を登る。
渡るのは一人ずつ。ドカ雪後なら弱層テスト(以下弱テ)もあるかもしれない。
微妙な天気の中、岩々ハイマツな尾根を進んでいく。
途中、大沢側に雪庇が出ているところがあった。反対斜面白かったが、緩いので特に対処は必要なかったが、
引き返しの時に視界がなかったら踏み抜く可能性は大いにあると思った。
ちょっとだるい尾根を進むとGAP1が近づいてくる。
その手前で細くなるのでEPに変える。今後のために大沢側で弱テ。結果は腰だった。フリコ沢側はブッシュブッシュ。
GAP1手前の細くなるところは岩もあたるが短いので問題なし。
問題のGAP1は大沢側に雪堤が出ているので、そちらがわにザイルをたらしゴボウで下りる。
スタンスはところどころ前爪。
フリコ沢側のほうが、ザイルを使わず簡単に降りれそうだが、その後尾根復帰までトラバリを強いられ、
そこのルート状況や雪崩(たぶんブッシュで大丈夫そう)がよくわからなかったので行かなかった。
ちなみに尾根上忠実に行くルートは大変そうだった。
その先に見える岩稜目指して登っていくと、登り終わる直前で岩に阻まれ尾根上いけないので、
フリコ沢側のルンゼ地形を登ることを強いられる。
いわゆる逆Zポイント。
6.7m程度の登り。
下部は、斜度もそれ程きちくなく、前爪を適当に交えブッシュつかんで登る。
最上部になって立ってくるのと同時にシュカブラが張り出してきてそれを右に避けるのが難しい。
なんとかバランスを保ちながら、シュカブラ切り崩してハイマツを掘り出しそれを頼りに尾根上に出る。
日陰での開削作業で寒さがピークに達してやばい。
セカンドのtentyoもなんとか突破。
空身か、シュリンゲなどでホールドを出せばもっとスムーズに行けたかもしれない。
尾根上で、テルモスや行動食を食ってなんとか気力を取り戻す。
2月だというのに厳冬期のような寒さだ。
そこからは、しばらく単調な登り。たまにずぼっと行ったりでだるいが、先日の野塚のラッセルに比べれば屁でもない。
雲は飛んだり飛ばなかったりだが、真っ白い十勝の山々に囲まれて進んでくのは気持ちがいいものだ。
単調な登りが終わると、再び目の前に白い岩稜がそびえたつ。これぞOP尾根といった感じだ。
まずは第1リッジ(リッジの番号は北大ワンゲルを参考)だろうか。10m位
リッジにはなっているが右側が緩めで下に岩も見えてるので適当に行く。
その先の岩稜は上行ったり、三段山側を巻いたりする。
全体的に雪は多くて難易度は低いが、馬乗りで超えたところもあった。
青空を刺す大きな岩塔を巻くと第2リッジが姿を現す。見事な細い雪稜になっている。長さは20mくらいか。
三段山側の弱テの結果は腰。十勝側でも出来そうだったが、吹き上げが極く敗退。
三段山側にちょこちょこ岩も見えてるようなので、ちょっと攻め気味な判断だが、
リッジの頂点かちょっと三段山側に入るくらいのルートで突破。
もちろん1人づつ。小さい吹きたまりがあるところは足元は少し不安定だったので確かめつつ。
Pポイント先の岩は大体雪に埋もれている。適当に進み第3リッジの前へ。
ここまで来たのは3年ぶり。
第3リッジは15mほどで第2に比べると登り気味。太さはいっしょくらい。
行こうかとも思ったが、天気が良くないので今回はカット。三段山側は弱テできる感じだった。
途中、高田さんの追悼を行って、岩とシュカブラつないでNポイントへ下していく。
Nポイントからの登りの尾根は主稜側に吹き溜まりが出来ていた。
上部の岩稜部分は普段使うルンゼの下の斜面が真っ白だったので、尾根に近い部分のルンゼを適当に登る。7.8mくらい。足元は前爪でホールドは多め。突っ張ったりもできるので難易度は低め。
最上部の太い雪稜のスカイラインがなんとも美しかった。
あとは水平リッジ。
リッジに入る手前で、富良野側十勝側の両方で弱テ。まぁ予想通り腰。
細さはないが、100mくらいの長さ。最初は富良野側が特に落ちてる。
白くてだいたい富良野側に小さい吹き溜まりが出ている。間隔を15mくらい離しながら通過。
途中、太くなってるいるところや十勝側に岩が出ているところで区切れそうだった。
三段山はスルーして適当に下っていく。
さすがスキーのメッカだけあって楽しそうだ。スノーシューで来たのが悔やまれる。
ただ、上部のほうのスキーはハイマツひっかけないよう注意がいるだろう。
ちょこちょこ赤テープもあったが、視界なくなったら大変そうだ。
下界のほうには青空が広がっていて気持ちのいい下山。
シュプールのトレースをたどっていき、駐車場へ。
白銀荘の温泉で体を温め、富良野の唯我独尊でオムカレーを食って、札幌への帰途へ着いた。
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