南八甲田・櫛ヶ峰
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 702m
- 下り
- 689m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
2011年5月3日、未だ雪深い南八甲田に行って来ました。
午前7時30分、睡蓮沼付近に車を停めて南八甲田へと踏み込みます。
睡蓮沼付近は、まだまだ雪が多く、道路から3mくらいの垂直の壁が立ちはだかっていました。
少し離れたところに、雪の上に出られる切り欠きがあったのですが、最初はそれを見つけられず、いきなりアイスクライミングか?とあわててしまいました(^^;
雪の壁を乗り越えて、いざ出発!
まずは足慣らし…ということで、あまり傾斜のきつくない斜面をぺたぺたと登っていきます。
雪がしっかり締まっているので、山スキーもスノーシューも大差ないスピードで進むことが出来ます。
最初のウチは林の中の開けた部分を縫って進んでいきます。
迷う心配も無い代わりに、コース取りも限られます。
先行者が数人いるようですが、足跡はほとんど同じ場所を通っています。
やがて高度が上がってくると北八甲田の高田大岳がよく見えるようになってきました。帰ってくるときはこの特徴的な山を目指して帰ってくればいいことになります。
見えれば、あくまで見えればですが、これ以上ない目印です。
さらに進むと美味しそうな斜面が我々を待っていました。
登りはともかく、スキーの人達にとっては下りの楽しみができましたね。
「雪が腐れてっからなぁ」とか言いつつも、斜面の観察に余念がないように見えます(笑
地形図ではただただ平坦な地形に見えますが、地形図では表現されない細かなうねりや斜面があちこちにあります。
これくらいの急斜面になるとスキーはしんどいでしょうな〜。
急坂を登り切ると…ルートフラッグを発見!
よし、大雑把に登ってきたわりにはドンピシャでコースに乗れたぞ。
ルートフラッグがある場所までたどり着くと、見事なまでに平坦な地形が広がっていました。
これは少しでも条件が悪くなったらルートファインディングが大変そう…。
しかし、幸いなことに本日は天気最高!
いやぁ、八甲田の山がこんなキレイに全体を見せてくれるなんて滅多にありませんよ。本当に今日は良い天気! これも日頃の(笑
さすがにスノーモンスターという季節ではありませんが
昨日の雨と強風で木々に霧氷が着いていました。
キラキラと光ってキレイです♪
登山開始からおよそ1時間半で猿倉岳と駒ガ峰を結ぶ稜線上に出ました。
稜線と言っても非常にのっぺりした地形です。
ここで進路を西に変更。コンパスを合わせ直します。
間もなく駒ガ峰の全容が見えてきます。
マーブル模様になっていて、なんだかジェラートかなにかのようです。
色からするとミルクとココア味ってところでしょうか。
ジェラートの山を登ります。
見かけによらず急な登りで、私はあっと言う間に置いて行かれました(^^;
だめだ、どうやっても急坂ではツートンに勝てん orz
そして出発から2時間弱、9時20分に駒ガ峰の山頂を踏むことができました!
山頂はすっかり雪の下に隠れ、道標や看板など「駒ガ峰」の名前が入ったモノを見ることはできませんでした。
唯一、木の上に「駒ガ峰コース」の番号札を見かけたのみでした。
休憩を兼ねて記念写真などを撮ります。
なんか、この時点でだいぶ達成感を感じてしまっているんですが(^^;
本日の最終目標である櫛ガ峰には、まだまだ距離があります。
駒ガ峰の山頂を後にして、いよいよ本日の本命「櫛ガ峰」を目指します。
前方に白く輝いているのが櫛ガ峰。
夢にまで見た…とは言いませんが、登りたい登りたいと思っていた山。
それがもうすぐ目の前に! テンション上がります!!
…が、近そうに見えて、これがまたなかなか…。
一うねり、二うねり、起伏を越えていかなければなりません。
ずっと見えてるんだけど、なかなか近づかないんだよな〜。
しかし、歩き続ければいつかはたどり着くもの。
ここの樹林帯を越えれば、我々と櫛ガ峰を隔てるものは何もありません。
やはり足下まで近づくとグンと迫ってきますな。大迫力!
「このまま直登もできるが斜度がきついため右側の尾根を登った方が良い」
という地元の人のアドバイスに従い、まずは尾根へと取り付きます。
途中、一カ所、なんとな〜く雪崩れそうな斜面をトラバース。
雪庇が落ちてブロック雪崩れが発生した跡があり、気色が悪い…。
尾根に取り付きました。
見上げると山頂までほぼ一直線。
これが最後の登りになります。
本日、最大にして最長の斜面。
気持ちばかりが先に行きますが、体が着いていきません。
そして今日もまたツートンに置いて行かれました…。
そして、ついに櫛ガ峰山頂に到着!
登山口からちょうど3時間。久々に歩き応えのある山行になりました。
山頂は雪が溶け、ドロドロになっていて歩きづらかったんですが
ぐるり360°の眺望は圧巻でした!
朝に比べて若干雲が出てきてしまったんですが、それでも北八甲田の全景が、どど〜ん!
こちらから見るとピラミタルな山々が連なっているのが分かります。
高田大岳があんなに小さく…。思えば遠くへ来たもんだ〜。
写真では分かりづらいかもしれませんが、北八甲田の左手には雲谷岳、そしてその向こうには青森市の町並みが見え、陸奥湾が光っています。
開通したばかりの新幹線は見えないかな?
今朝ピークを踏んできた駒ガ峰とそれに連なる乗鞍岳。
そのすそ野の広大な平地は田型やち・黄瀬やちと呼ばれる湿原で、初夏には高山植物が咲き乱れる美しい場所のようです。
…が、登山道が藪っぽいらしいので、行きたいような行きたくないような…。
乗鞍岳の右奥には十和田湖近辺の山々が見えるはずだったのですが、う〜ん、ちょっと霞がかって見えませんね…。
十和利山や戸来山が見えると言うことだったんですが、今日は残念でした。
さらに視線を右へとずらしていくと、十和田湖が見えます。
さすが南八甲田ともなると十和田湖はすぐそこって感じですね。
十和田湖は外輪山が切り立っているので、近くの山に登っても湖面が見えなかったりするのですが、さすが櫛ガ峰くらいの標高となると湖面も見えるようです。
東方向に目を転じれば、津軽平野と岩木山が見えるはず…だったんですが、こちらも霞がかってはっきり見えず…。残念。
岩木山は午前中は見えていたので、期待していたんですが…。
この素晴らしい景色を見ながら大休憩をとり下山の途に着きます。
山頂は多少風があったのですが、とても暖かい風でまったく寒くありませんでした。
この時期の山の上で風に吹かれて寒くないって…。
本当に良い天気の時に来たモノです。
(スキー組は雪が腐れて大変だったようですが…)
さて、私なんかは名残惜しくて仕方ないのですが下りを楽しみにしている人達もいる事ですし、ぼちぼち下山しましょうか。
まずは櫛ガ峰東側の大斜面を一気に下ります。
…一気に、なんて言っても、スノーシュー組はもっさもっさと歩くしか無いんですけどね(^^;
お昼にかけて気温がぐんぐん上がりました。
雪の状況も、あきらかにグズグズになっていくのが分かります。
私なんぞは体重が重いせいか、なんどか踏み抜きをやって転びました。
そのたびにツートンには笑われていたのですが…
はい、やりました(笑
急に姿が消えたと思ったら足下に埋まっていました。
どうやら下は大きな空洞のようです。
木の根本なんかは危ないと思っていたのですが、こんな何もない(ように見える)雪面の中で、いきなり下が空洞とか…。怖い怖い。
帰りは駒ガ峰のピークをトラバースして、最短距離で睡蓮沼へ戻ります。
距離は近いのでしょうが景色があまり代わり映えせず、ちょっと飽きました(^^;
高田大岳が間近に迫るとゴールはすぐそこ。
ここまでくれば、適当に下っていけば道路にぶつかるので一安心。
無事に帰ってくることができました!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する