記録ID: 1740089
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積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス
木曽駒ヶ岳、宝剣岳で返り討ち
2019年02月24日(日) [日帰り]
体力度
2
日帰りが可能
- GPS
- 02:24
- 距離
- 3.8km
- 登り
- 503m
- 下り
- 507m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 2:08
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 2:23
「無限に広がる大山脈。そこには様々な山行が満ちあふれている。撤退した山行、登頂した山行。山頂から山頂に受け継がれる大山脈の息吹は永遠に終わる事はない。あの富士山と私の戦いも、無限の時を刻む山脈の広がりの中では、束の間の山行にしか過ぎなかった。そして、時は流れ、新たな山行が山脈を席巻していた。」
木曽駒は3回目。昔、夏に岐阜県上松側からと駒ヶ根側から三沢岳に上がった事がある。富士山で足の親指の爪を痛め、今週は治療で休もうと思ったが、日曜が超好日となりそうで、土曜の仕事時間の終了に都合のよい木曽駒ヶ岳でリハビリを兼ねて上がる事にした。目標は宝剣岳である。
厳冬期といえども、さすがに日曜の好日である。朝一の登山バスには長者の列が出来ている。バスもゴンドラも臨時便で対応した。数日前に数件の滑落事故が起こり、数名の死者も出ている事から、ピリピリした様子だった。結局、千畳敷駅でアイゼンを履いたのは9時半頃になってしまった。既にカールには一番隊の列が続いている。私もカールに飛び込む。噂に聞いた急登はしっかししたステップが刻まれており、上がりやすい。乗越はとても清々しい。風も弱く、遠望の山並みを満喫。意外と富士山がくっきりしており、数日前に立ったのかぁと感慨深い。
乗越からは薄氷が張っており、パリパリと心地よい感触が楽しく、ついペースを上げてしまう。しかし、先日の滑落事故の様子と同じらしく、油断は出来ない。急登もなく、木曽駒に登頂。頂上は大混雑。人気の程が知れる。まだまだ上がって来る人も続いている。
では、本日のメインである宝剣岳を目指す。袂に着くと、1人が中腹に見える。下る様子だが、歩くやすい尾根から外れて、アイスバーンの斜面に入り込んだ様。ヒヤヒヤと眺めるギャラリーの前で、何とか脱出した。私も尾根に上がり、その方とすれ違い様にアイスの様子を伺う。どうやら硬いアイスが一部あるらしい。夏道通りに入ったが、アイス斜面の前に直感で嫌な箇所に出る。少し戻って上にルートを取るが、クラックがあり、雪庇状になっているので、サッサと離れたい。ちょい焦って体制を変えた時に滑ってしまった。慌ててピッケルを打ち込む。以下、三点支持でアイス斜面まで下る。さて、ここで足が止まる。アイス斜面はトラバースし、長くはないが、傾斜があり、正確にダブルピッケルで三点支持を取らなければならない。幸い、強く打ち込めばピッケルとアイゼンは入る。ただ、ちょっとしたミスで、その下の岩で体を砕かれ、数百メートル落ちる。もちろん生きてはいまい。斜面はピッケルで止められる余裕がある距離とも思えない。更に、その先にある狭い岩間が、どうやら硬いアイスのように見て取れる。5分以上は四点保持の状態で考えた。自負ながら、技術、体力、装備では渡れると思うが、命を掛ける勇気がない。ここで断念。天候以外でビビって撤退したのは初めてだろう。慎重に戻って脱出。尾根で一服して下る。
乗越に着くと、ちょいとした騒ぎ。何と、ソロの外国人がアイゼン、ピッケル無しで上がり、下るのに立ち往生していたらしい。そりゃそうだろう。アイゼンがあっても、下手すりゃ滑落する場所だ。それにしても、どうやってここまで上がって来たのか。丁度居合わせた訓練隊?が彼を確保、アンザイレンして下ろす事になった。全く、以前の富士山での外国人騒動といい、外国人の登山感覚には呆れてしまう。どうも、日本の登山と海外のトレッキングという文化の違いもあるのだろう。最後にゴンドラ駅前で宝剣様をお詣りして、終了。
帰りは駐車場から歩いてのカツ丼屋。せいぜいたんぱく質取らなきゃ。
木曽駒は3回目。昔、夏に岐阜県上松側からと駒ヶ根側から三沢岳に上がった事がある。富士山で足の親指の爪を痛め、今週は治療で休もうと思ったが、日曜が超好日となりそうで、土曜の仕事時間の終了に都合のよい木曽駒ヶ岳でリハビリを兼ねて上がる事にした。目標は宝剣岳である。
厳冬期といえども、さすがに日曜の好日である。朝一の登山バスには長者の列が出来ている。バスもゴンドラも臨時便で対応した。数日前に数件の滑落事故が起こり、数名の死者も出ている事から、ピリピリした様子だった。結局、千畳敷駅でアイゼンを履いたのは9時半頃になってしまった。既にカールには一番隊の列が続いている。私もカールに飛び込む。噂に聞いた急登はしっかししたステップが刻まれており、上がりやすい。乗越はとても清々しい。風も弱く、遠望の山並みを満喫。意外と富士山がくっきりしており、数日前に立ったのかぁと感慨深い。
乗越からは薄氷が張っており、パリパリと心地よい感触が楽しく、ついペースを上げてしまう。しかし、先日の滑落事故の様子と同じらしく、油断は出来ない。急登もなく、木曽駒に登頂。頂上は大混雑。人気の程が知れる。まだまだ上がって来る人も続いている。
では、本日のメインである宝剣岳を目指す。袂に着くと、1人が中腹に見える。下る様子だが、歩くやすい尾根から外れて、アイスバーンの斜面に入り込んだ様。ヒヤヒヤと眺めるギャラリーの前で、何とか脱出した。私も尾根に上がり、その方とすれ違い様にアイスの様子を伺う。どうやら硬いアイスが一部あるらしい。夏道通りに入ったが、アイス斜面の前に直感で嫌な箇所に出る。少し戻って上にルートを取るが、クラックがあり、雪庇状になっているので、サッサと離れたい。ちょい焦って体制を変えた時に滑ってしまった。慌ててピッケルを打ち込む。以下、三点支持でアイス斜面まで下る。さて、ここで足が止まる。アイス斜面はトラバースし、長くはないが、傾斜があり、正確にダブルピッケルで三点支持を取らなければならない。幸い、強く打ち込めばピッケルとアイゼンは入る。ただ、ちょっとしたミスで、その下の岩で体を砕かれ、数百メートル落ちる。もちろん生きてはいまい。斜面はピッケルで止められる余裕がある距離とも思えない。更に、その先にある狭い岩間が、どうやら硬いアイスのように見て取れる。5分以上は四点保持の状態で考えた。自負ながら、技術、体力、装備では渡れると思うが、命を掛ける勇気がない。ここで断念。天候以外でビビって撤退したのは初めてだろう。慎重に戻って脱出。尾根で一服して下る。
乗越に着くと、ちょいとした騒ぎ。何と、ソロの外国人がアイゼン、ピッケル無しで上がり、下るのに立ち往生していたらしい。そりゃそうだろう。アイゼンがあっても、下手すりゃ滑落する場所だ。それにしても、どうやってここまで上がって来たのか。丁度居合わせた訓練隊?が彼を確保、アンザイレンして下ろす事になった。全く、以前の富士山での外国人騒動といい、外国人の登山感覚には呆れてしまう。どうも、日本の登山と海外のトレッキングという文化の違いもあるのだろう。最後にゴンドラ駅前で宝剣様をお詣りして、終了。
帰りは駐車場から歩いてのカツ丼屋。せいぜいたんぱく質取らなきゃ。
天候 | 快晴〜薄雲 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ルート全体、積雪の上が薄氷で覆われ、一部は踏み込まないとアイゼンが入らない。乗越し手前の急登は必ずステップに乗る。 |
その他周辺情報 | 駐車場周辺に、徒歩範囲に数件のカツ丼がある。体力を使った後はたんぱく質を補給しよう。 |
写真
感想
何と、富士山より冬山だった。宝剣岳はイイ!
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