伯耆大山 北壁より剣ヶ峰直登〜ビバーク初体験・・・
- GPS
- 29:41
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 1,114m
- 下り
- 1,114m
コースタイム
- 山行
- 11:25
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 11:44
- 山行
- 2:53
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 3:58
5:20南光河原駐車場-5:30大神山神神社鳥居-5:45大神山神社奥宮-6:25元谷小屋(小休止)
6:55元谷小屋出発-7:20弥山尾根取付き付近-7:40別山尾根と間違い引き返す
-8:00剣が峰北西尾根取付き(標高1300m)-9:20標高1400m付近-14:10標高1500m付近
-15:30標高1600m付近-16:45剣ヶ峰稜線-17:05剣ヶ峰山頂(ビバーク)
[2日目(3/11)]
7:00行動開始-9:00弥山ピーク-9:15弥山頂上避難小屋(大休止)
9:45下山開始-10:10六合目非難小屋-10:20五合目-10:45大山登山道入口-10:55南光河原駐車場
天候 | [1日目]曇りまれに晴れ [2日目]曇りときどき雪(山頂や稜線上は吹雪) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
1,000円/日 |
コース状況/ 危険箇所等 |
南光河原駐車場〜大神山神社奥宮〜元谷小屋;道路〜普通の雪道です。 元谷小屋〜北壁尾根取付き;一部雪崩れてます。悪天候時は尾根がみえないのでわかりにくいです。 北壁剣ヶ峰へ続く尾根;弥山尾根との道間違いで入りました。垂直壁に近い雪・岩斜面バリエーションです。 剣ヶ峰〜弥山;靴の幅くらいしかないような箇所が数箇所。稜線の猛風に耐えながらです。 弥山〜大山登山口;基本的に急斜面が続くようですが、普通の雪山登山道です。 ** 帰りの温泉は、 米子インターを過ぎて5分くらいの皆生温泉に。 かんぽの宿(500円)が安くて施設も十分と思います。 |
写真
感想
大山北壁の弥山尾根をバリエーションで登るルート計画で行ってきました。
順調に駐車場到着して仮眠。予定通り夜明け前に出発し順調に尾根取付き付近へ。。
・・・・が、、しかし、、ガスガスの真っ白でルートが全く見えない・・・
GPSと地図を駆使してもなかなかわからず、当初別山尾根へ進んでることに気付き、東へルートチェンジ。
計画の弥山尾根は、最初が少し緩い尾根のため取り付き位置に気付かず、東へ行き過ぎてしまったようです。
そして間違いに気付かず、
「弥山尾根にしては違うような・・・」という疑念をもったまま北壁登攀開始。
斜度が厳しくなってからは、リーダが先行してルートを探してビレイ、後続がブルージックやエイトノットで続きます。
風の音にかき消されないように大声で、
「あと3mーーーー!」
「ビレイ解除ーーー!」「登ってきて良ーーーし!!」
「登りまーーーす!!」
・・・というようなやり取りを何回も何回も繰り返します。
途中、私らの他にも北壁に取り付いてるグループがあるらしく、同じような叫び声のこだまが聞こえています。
そしてやはり、
一瞬の晴れ間で向こうの方に弥山尾根が見えたりして、
登攀中の尾根は弥山尾根でないことがますますハッキリしてからは、
地図上とGPSでは稜線に通じてそうなので、それを信じて登るのみ。
バリエーションの中のバリエーションルートとなってしまいました・・・・
どうやら向かってるのは弥山ではなく、剣ヶ峰。そこに向かって直登していると・・
リーダーが先行して、先があるか、登れるルートか、をファインディング。確保して後続。
ときには垂直に近い雪壁。ときには岩壁。ときには氷壁。
まだラッキーだったのは、アイゼンが利く硬さだったことでしょうか。
なんとかピッケルとアイゼンで直登していくことができましたが、、
ほぼ垂直の壁を蹴りこみながら一歩一歩。
下を見ないように・・・落ちたらアウトだ・・とかいう邪念を捨てながら・・
そして最後の最後まで、
「このルートを登り続けて大丈夫なんだろうか?」「大丈夫なはずだ。」「でもどうなんだろ?」
で予定になかったルートファインディングに時間が大幅に経過。
先行してザイル確保。それに続いて登って追いつき、また先行・・・これを結局十数回。
感動のゴール、稜線に出たのは、予定のAM10時半から遅れること7時間の17時過ぎになっちゃいました。。
剣ヶ峰山頂の慰霊碑にてビバークを決意します。
私にとってビバークは初体験でしたが、
準備も良く、慰霊碑周辺に自然の雪洞があったこと等ラッキーもあり、なんとか一夜を過ごすことができました。
(携帯が通じて家族に連絡できたのもラッキーでした。。)
・・ただし、30分に1回くらいは寒さとツェルトが豪風にバタバタとなびく音で目が覚めましたが。。
翌朝。
空が明るくなったAM7時に行動再開。ほぼホワイトアウト&吹雪状態。
天狗峰方面へ行ってユートピア非難小屋へ行くつもりでしたが、状態が悪いためトレースが少し見える弥山方面へ。
この稜線も一筋ならではいかない苦戦の連続。。靴底の幅くらいしかない細い箇所もあったり、
そもそも吹雪だし、強風が南側から吹き荒れてるし・・・
稜線のナイフリッジに手をかけて蹴りこみながらカニ歩きとか。。
ザイルを確保しながら2時間以上もかけてなんとか弥山へ到着。
天国のような山頂非難小屋で一服したら、夏道を下山。
夏山登山道方面から登ってくる登山者と挨拶を噛みしめながら、二日ぶりの駐車場へ戻ってくることができました。。
ビバーク、剣ヶ峰直登と、予定外の連続でしたが、
無事に3人とも帰還できたので満足です。
弥山尾根ではなく、剣ヶ峰を直登するルートですか……。すさまじい斜度と視界のなさですね。剣ヶ峰でのビバークもできるんですねえ。いろいろと想像を超えたレポートで度肝を抜かれました。私は剣ヶ峰沢を下り、元谷に降りたったことがありますが、視界が明瞭のときでした。リーダーさんはよく撤退を決断されませんでしたね。
こんにちわ。
後でルート確認すると、小屏風岩の尾根を直登するルートだったようです。
撤退と言っても、あの状態では登ることはできても、降りるのは無理だったでしょう。登るしかなかったと思います。
・・というか、視界が明瞭なときに剣ヶ峰沢を降りるのも凄まじいと思いますが。。すごいですね!
時間が出来たので、Mahito さんの過去ログを楽しんでいました。
このレコは、ワイルドすぎです。
さすが、山男ですね。
自転車から、シール登高、雪山のロープワーク登頂、
いろんなジャンルをそつなくこなし。
この経験あれば、どこでも行けちゃいそうですね。
どこから、こんなファイトが出てくるんでしょうか。
過去ログまでご訪問ありがとうございます!!
この山行は今思い出しても冷汗が出てきます。
結果としては装備や技量があっての無事だったかも知れませんが、、
どこでも行けちゃうと思ってしまうのが危険かも知れないので、今はかなり精度よく計画を練るようにしてますよ。。
私にとってはtengu-さんの方がファイトはあるように思えますが、、、
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