磐梯山
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 694m
- 下り
- 678m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
7時ちょうどに登山口を出発します。
登山道は幅広のなだらかな道でウォーミングアップには丁度良い感じ。
木漏れ日がきらめき、林の外の日差しの強さを想像させますが林の中は未だ肌寒いくらいです。暑さに弱い私にはありがたいくらいです。
およそ30分ほど歩くと中ノ湯温泉跡に到着。
景色は一転、火山ガスによる荒涼とした不毛地帯が眼前に広がります。
硫黄の臭いが鼻を突き、ここが生きた火山地帯であることを伝えてきます。
中ノ湯温泉が閉鎖されてからどれくらいたっているのかわかりませんが人の手が入らなくなった建物が、徐々に朽ちていこうとしていました。ここの女将さんは潔癖な人で、泥んこ靴で立ち寄ろうとする登山者を嫌っていたとか。もうお亡くなりになったとの話も聞きますが、この廃墟を、どんな気持ちであの世から眺めているんですかねぇ…。
中ノ湯温泉跡を過ぎると、道は一気に登山道らしくなり勾配もきつくなります。
道は、爆裂火口の外縁部をなぞるように通っているので、本来、かなりの高度感があるはずですが目一杯生い茂った植物が目隠ししているため怖さは感じません。
しかし、ところどころ登山道を示すロープの内側まで路肩が崩壊していたりしますので、ここは注意して進むべきところではないかと思います。
足、滑らせたら滑落しますよ、たぶん。
所々、木が途切れたところからは見事な景色を見ることができます。
桧原湖が綺麗に見えていますね♪
しばらく進むと登山道は火口外縁を離れ、山の中腹斜面を巻ながら登っていきます。
おそらく、このあたりがこのコース最大の傾斜地であり難所であると思います。
一歩一歩確実に登っていきます。
それにしても今日は人が多い!
昨日の西吾妻山は100名山にしては人が少ないな〜と思ったものですが今日は百名山の名に恥じぬ?混雑っぷり。
前にも後ろにも登山者が連なる状況では、なかなか自分のペースを守るのが難しいです。追い上げられると、つい頑張りたくなっちゃうのですが、ここで無理にペースをあげると後半必ずバテますのでゆっくり行きたいと思います。
後ろからワンゲルか登山部かと行った感じの若い男性3人組がやってきました。
平地を歩くのと同じような速度で登っていきます。さすが!
もちろんお先にどうぞと道を譲ります。
さ、ツートンさん、我々はゆっくりと…
って、アレ? いない!?
なんとツートンさん、道を譲ったはずのワンゲルの人達について行くではありませんか!
ちょ! ちょっと待ってくれ〜!!!
あわてて後を追いかけますが…追いつけません!
ついに音を上げてペースを落とす私…orz
ダ、ダメだ、この人、前に早い人がいると追いかけて行くタイプの人だ…。
そう言えば、来る途中の高速でも運転を交代してもらったのですが追い越されると、その追い越した車についていくように速度が上がって行くんですよね。
スポーツカーとか運転させたらダメな人だ(笑 絶対走り屋になるわ(^^;
ここでのオーバーペースのために、私はこのあとがっくりスピードが落ちました…。
ひぃひぃ言いながら、やっとの事でお花畑分岐まで到達…。
ここらあたりから弘法清水まではゆるやかな地形なので一息つけそうです。
弘法清水です。
ここから山頂までは500m。
平地の500mなんてあっと言う間ですが、山道の500mは結構ありますよ〜。
気合いを入れて行きましょう!
弘法清水から山頂までは、けっこうな勾配の登りとなります。
乾いてはいるものの、浮き石が多く油断できない道です。あと、あちこちの登山口から登ってきた登山者が、ここに集中するので通行量もかなり多いです。狭い道なので行き違うのに一苦労。何度も交換待ちが行われます。
しかし、ここまで来るとぐんぐん高度感が増していきます。
そそり立つ岸壁。
遥か足下に漂う雲海。
あと少しだ、あと少しだと自分に言い聞かせながら登り詰めていきます。
やがて頭上からたくさんの人の声がしてきました。
それで、もうすぐ頂上である事がわかったので最後の一踏ん張り。
灌木の枝をかき分けて、ポコッと空へ顔を突き出すと磐梯山の山頂が見えました!
いや〜、人も多いですが景色も良いですな〜。
ガスに悩まされた昨日とはうってかわってスカッと晴れた空が気持ちいい!
ぐるり360°の大展望です。
爆裂火口を見下ろす。
蒼く佇む桧原湖。
夏空を反射してきらめく猪苗代湖。
いや〜、大満足です。
山ノボラーと言っても、花好き、ピークハンターなど色々な属性がありますが私はどちらかというと眺望フェチなので、こういった視界が広い山頂は大好きです。
眺望は申し分ないモノの、人が多すぎてゆっくりできる雰囲気ではない山頂をあとにし弘法清水まで戻ります。弘法清水にはもちろん清水がわき出していますし営業小屋もあるので、そこで休憩することにします。
なにかで弘法清水小屋の「なめこ汁」は美味しいという話を聞いていたので是非食べたいと思っていました。小屋の前に行ったら「なめこ汁 限定30食」とありました。30食?
うわ、まだあるかな…。
杞憂でした(笑
ま、今日は暑いですからね。なめこ汁よりもビールやジュースの売れ行きが良いようです。このなめこ汁、店員さんいわくオーナーの実家で作っている手作り味噌を使用しているとか。麹がそのまま残った田舎味噌で、なんていうか懐かしい味でした。
昔、ばあちゃんの家で飲んだみそ汁の味ってこんな感じだったでしょうかね〜。
弘法清水小屋をあとにし、下山の途につきます。
帰りはお花畑を経由して行くことにします。
花の最盛期は過ぎているのでしょうが、まだまだ色々な花が咲いていて綺麗でした。
磐梯山は、本当に見る角度によって様々な表情を見せてくれますね。
最後に山頂を振り返り、お花畑を後にします。
お花畑分岐からは、往路と同じ道を辿ります。
とりたてて何事もなく、無事に下山することができ…
…あっと…、そういえばまたヘビ踏みそうになりましたっけ…。
なんかもう慣れてきた自分が嫌です…。
ヤマカガシでしたっけ。あぁ…、嫌だ嫌だ…。
あと、あちこちにキジ撃ちの痕跡が残されていました。
誰だぁ! こんな事するのは! 携帯トイレ持って山に入れ!!
それかせめて道から見えないところでしてくれ!
きれいな景色を見た清々しさが台無しになるじゃないですか!
おっと、最後はちょっと愚痴っぽくなっちゃいましたが…磐梯山はとても良い山でした。登り応えもあるし、風景に変化があるし何より頂上からの眺めが素晴らしい! お気に入りの山になりました。機会があれば、今度は違うコースから登ってみたいなぁと思いました。なかなかに遠いので、そうそう来ることはできないでしょうけどねぇ…。
おまけ−−−−−−
登山終了後、ゴールドラインを下っていくと「幻の滝」という標識が。
気になったので車を停めて歩いてみると、こんな滝がありました。
すぐそばまで行けます。
なんでも、近年遊歩道が整備されるまでは、地元でも知る人ぞ知る滝だったのだとか。そういえば、近くの別の滝は地形図や観光マップにも記載されていますが、ここの滝は地形図にも載っていませんね。
なかなか涼しげで綺麗な滝なので、磐梯山登山の帰りにでも寄ってみては?
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