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Yamareco

記録ID: 1762474
全員に公開
アルパインクライミング
八ヶ岳・蓼科

八ヶ岳 横岳西壁石尊稜 素晴らしい雪稜クライミング

2019年03月17日(日) ~ 2019年03月18日(月)
 - 拍手
yamamossan その他1人
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
20:51
距離
24.7km
登り
1,962m
下り
1,941m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
5:52
休憩
1:20
合計
7:12
距離 11.5km 登り 1,105m 下り 381m
6:10
52
7:02
7:03
6
7:09
7:18
50
8:08
8:10
60
9:10
10:18
184
13:22
2日目
山行
9:48
休憩
3:31
合計
13:19
距離 13.2km 登り 863m 下り 1,588m
5:13
406
11:59
14:07
4
14:11
14:27
2
14:29
14:33
4
14:37
14:43
10
14:53
14:56
30
15:26
16:04
36
16:40
47
17:27
17:43
5
17:48
43
18:31
1
18:32
ゴール地点
天候 17日晴れのち雪、18日快晴。
過去天気図(気象庁) 2019年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
美濃戸口に駐車しました(1日500円)
コース状況/
危険箇所等
石尊稜はアルパインクライミングルートで大きく分けて下部岩壁、雪稜、上部岩壁の3つのパートに分かれます。
ピッチの切り方は登った時のルートコンディション、メンバーの力量によって異なりますが、下記が当日の状況となります。

●下部岩壁
1P、45m、検焚蕊核心)
疎らな草付きスラブを潅木帯目指して左上。掴めるホールドはほぼ無く、アックスのフッキングと前爪での立ち込みがポイント。アイスの経験があれば捗ります。2〜3箇所、終了点にも見えるハンガーが有りますが見送って、潅木帯の乗り越しが被り気味でピリピリ。

2P、45m、
潅木帯の雪稜、右側が切れ落ちてるので注意です。

3P、35m、+
潅木帯の草付を登ります。上部の岩は左から巻く感じで越えました。

4P、50m、+
潅木帯の雪壁を詰めますが、先の状態が見通せる所までロープが足りず数m前で切りました。3Pでもう少し進んでおけば良かったです。

●雪稜
5P、45m、
本来はここからコンテで行けるのだと思いますが、不安定そうな雪のナイフリッジとなっており、踏み抜くか雪崩れでもすればタダでは済まなそうなのでスタカットにしましたが、踏み出してみれば安定しており何て事は有りませんでした。

6P、300m位、供淵灰鵐董
美しい雪稜と景色の素晴らしさに感動の素敵なピッチ。八ヶ岳のアルパインでこんな所が有るとは意外でした。

●上部岩壁
7P、45m、 検幣緝核心)
正面凹角から右へリッジに乗り、右から左へバンド状を辿るようにリッジを登り、小ガリー先に見えるリッジ状手前で切りました。景色も最高で高度感も素晴らしいハイライト。最高に気持ちの良いピッチです。

8P、25m、
正面のリッジを乗り越し、リッジを右に見ながら左のルンゼを登り、コンテに変更できる斜度の適当な所で切りました。

9P、200m位、供淵灰鵐董
左ルンゼから稜線へ抜けて終了です。
17日、石尊稜の取り付きを見に行きましたが。雪壁ラッセルでヤラレています。
2019年03月17日 12:08撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/17 12:08
17日、石尊稜の取り付きを見に行きましたが。雪壁ラッセルでヤラレています。
17日、石尊稜の取り付き。チリ雪崩の1Pでした。
2019年03月17日 12:03撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/17 12:03
17日、石尊稜の取り付き。チリ雪崩の1Pでした。
赤岳鉱泉の夕飯、嫁さんついに初めてステーキに当たりました!ワインも添えて酔っ払い前夜祭。
2019年03月17日 17:53撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3
3/17 17:53
赤岳鉱泉の夕飯、嫁さんついに初めてステーキに当たりました!ワインも添えて酔っ払い前夜祭。
18日。早起きして夜明け前からのアプローチです。
2019年03月18日 05:32撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 5:32
18日。早起きして夜明け前からのアプローチです。
石尊稜取り付きに来ました。リッジに上がると狭いので、ここでロープ等準備しました。
2019年03月18日 06:14撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
1
3/18 6:14
石尊稜取り付きに来ました。リッジに上がると狭いので、ここでロープ等準備しました。
取り付き前の雪壁ラッセル。嫁さん既にヤラレ気味です。
2019年03月18日 07:14撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 7:14
取り付き前の雪壁ラッセル。嫁さん既にヤラレ気味です。
1P見上げ。下部の核心です。
2019年03月18日 07:18撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 7:18
1P見上げ。下部の核心です。
1Pリード中見下ろしです。
2019年03月18日 07:43撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
1
3/18 7:43
1Pリード中見下ろしです。
2P以降は雪稜、雪壁の登攀です。
2019年03月18日 08:48撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 8:48
2P以降は雪稜、雪壁の登攀です。
お隣の中山尾根にもクライマーの姿があって勇気付けられます。
2019年03月18日 09:12撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 9:12
お隣の中山尾根にもクライマーの姿があって勇気付けられます。
下部岸壁リード中。支点は潅木で取っています。
2019年03月18日 09:19撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 9:19
下部岸壁リード中。支点は潅木で取っています。
下部岩峰フォロー中の嫁さん。
2019年03月18日 10:22撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 10:22
下部岩峰フォロー中の嫁さん。
下部岩峰を抜け、雪稜パートへ。
2019年03月18日 10:35撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 10:35
下部岩峰を抜け、雪稜パートへ。
この雪稜ナイフリッジは慎重にスタカットで。
2019年03月18日 10:35撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
3/18 10:35
この雪稜ナイフリッジは慎重にスタカットで。
嫁さんフォロー中。大丈夫そうだったんでここからコンテで。
2019年03月18日 10:47撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 10:47
嫁さんフォロー中。大丈夫そうだったんでここからコンテで。
景色もルートも天気も最高のコンディション。
2019年03月18日 11:11撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:11
景色もルートも天気も最高のコンディション。
雪稜をフォローする嫁さん。
2019年03月18日 11:12撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:12
雪稜をフォローする嫁さん。
どこを見てもステキな眺め。
2019年03月18日 11:14撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:14
どこを見てもステキな眺め。
イケメンすぎる阿弥陀岳。
2019年03月18日 11:14撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:14
イケメンすぎる阿弥陀岳。
見上げる石尊峰。
2019年03月18日 11:16撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:16
見上げる石尊峰。
嫁さん頑張ってます。
2019年03月18日 11:23撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:23
嫁さん頑張ってます。
雪稜が終わり、上部岩壁リード中見下ろし。
2019年03月18日 11:57撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:57
雪稜が終わり、上部岩壁リード中見下ろし。
上部岩壁、一番クライミングっぽいピッチで楽しい。
2019年03月18日 11:58撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 11:58
上部岩壁、一番クライミングっぽいピッチで楽しい。
8Pリード中見下ろしです。
2019年03月18日 12:57撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 12:57
8Pリード中見下ろしです。
石尊峰直下。この辺りでコンテに変更します。
2019年03月18日 13:23撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 13:23
石尊峰直下。この辺りでコンテに変更します。
もうすぐ稜線です。
2019年03月18日 13:29撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 13:29
もうすぐ稜線です。
横岳の稜線でました!
2019年03月18日 13:35撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 13:35
横岳の稜線でました!
よく頑張った!赤岳、阿弥陀岳の景色にウットリ。
2019年03月18日 13:37撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 13:37
よく頑張った!赤岳、阿弥陀岳の景色にウットリ。
富士山も綺麗に見えました。
2019年03月18日 13:58撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 13:58
富士山も綺麗に見えました。
お疲れ様でした!地蔵尾根から下降します。
2019年03月18日 14:00撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
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3/18 14:00
お疲れ様でした!地蔵尾根から下降します。

感想

春の陽気をチラホラ感じる様になり、天気が良くないと稜線に出られない自分らにはようやく待っていたアルパインシーズン、という訳で赤岳鉱泉泊で石尊稜へ。

1日目は下山ルートの確認も兼ねて、大同心稜のコルから横岳、地蔵尾根でもと思いましたが、9時過ぎに赤岳鉱泉に到着した辺りから雪が降り始め、段々と強まってきたので石尊稜取り付きの偵察に行くだけで早々と鉱泉に避難。自炊室で漫画など読みながらダラダラと酒盛りで小屋泊のアドバンテージを遺憾なく発揮。夕食がステーキで初めてステーキにあたった嫁さんも大喜びでした。

2日目は暗い内からスタートし、念のため石尊稜取り付きで簡単なハンドテストで弱層のチェックをしてからのクライミング開始。良く登られているルートですが、前日の風雪でトレースがかき消されたルートは神秘的な美しさを見せてくれ、新鮮な気分で登攀を楽しむことが出来ました。

ここ最近の降雪で八ヶ岳らしからぬラッセル風味のアルパインとなりましたが、ドライツーリングから雪稜登攀まで、冬期アルパインの様々な要素がミックスされた素晴らしいルートだと思います。

昨シーズンの反省点が多かった主稜から1年。色々な所で経験を積んだので、今回はマルチのシステムやプロテクション等、段取りや手順については満足の行くクライミングでしたが、何故か凄く時間が掛かりました。こんなに時間が掛かるんじゃ厳冬期の風雪に晒される時期のアルパインはやっぱり無理だなぁと思いました。

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