三ノ峰 - 別山 (幻のカツラの巨木に会いに)
- GPS
- 11:38
- 距離
- 40.2km
- 登り
- 2,321m
- 下り
- 2,311m
コースタイム
- 山行
- 10:46
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 11:31
天候 | 雪のちガス(時々晴れ) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
そこから市ノ瀬までは徒歩または自転車が利用できる。 除雪は市ノ瀬の先まで。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆市ノ瀬〜三ノ峰 ・市ノ瀬の永井旅館の裏より取付き。 ・雪はまだ十分あった。 ・稜線はカチコチの上に当日降ったパウダーが乗った状態でスリッピー。 ・クトー必須。 ・アップダウンも多く痩せ尾根、雪庇に注意が必要。 ・谷は雪が少なくて危険かもしれないということで尾根通しとした。 ・三ノ峰避難小屋は普通に利用可能。 ◆三ノ峰〜別山 ・一旦鞍部まで滑走モードで滑っていく。 ・そこから再度シールで別山まで、こちらも痩せ尾根、アイスバーン、雪庇に注意が必要。 ◆別山〜市ノ瀬(チブリ尾根) ・夏道を忠実にトレースすべきだが、今回は少しルートを逸れてしまった。 ・上部はアイスバーンが多いので注意が必要。 |
写真
感想
3月も終わりに近づいて普通なら気温も上がってザラメシーズンに突入しても良い時期なのだのだが、今年は寒暖差が激しくて3月になっても季節外れの雪が降ったりしている。
この週末も寒気到来ということで地獄の雰囲気…ビッグ山行は厳しいということでYSHR先生の秘蔵ルートで三ノ峰〜別山を目指すことになった。
自分は前日中宮で行われた北部白山サミットに参加してから直接白峰ゲートに向かい車中泊。
参加者は今頃ワイワイと白山談議に華を咲かせながら夕食を楽しんでいる頃だろう…羨ましいとも思うが自分はストイックに山に登ることを選ぶ。
3時スタートということだったのでチャリが苦手な自分は2時半過ぎにフライングスタート。
出だしからガンガン雪が降っていて道路にもみるみる雪が積もっていく。
雪が積もるとチャリの負荷が高くなるので勘弁してほしい。
YSHR先生と大魔人さんは15分遅れくらいで出発したようだが発電所付近でぶち抜かれた。
まあいつも通り、想定内です。
パクは真面目に?3時スタートしたらしく、それでも自分と同じタイミングで市ノ瀬に到着。
しかも彼は前日白山に登っている、相変わらず変態すぎる。
そこから揃って永井旅館の裏から三ノ峰を目指していく。
途中「こっちでいいんでしたっけ?」…YSHR先生に声をかけるとなんとセンセーも「行ったことないから知らない」って。
えー聞いてないすよ…ということで全員が初見ルートだということが判明した。
まあそっちの方が地図見ながらあーでもないこーでもないと議論しながら歩けるので楽しいけど。
今日はスタートも遅かったし日も長くなってきたので間もなくして辺りが明るくなってきた。
だが雪は相変わらず降ったり止んだり、風も強そうだ。
まあ晴れたら嬉しいが地獄覚悟できているのでこのまま地獄突入でも問題ない。
今回の山行の主目的は「子持ちカツラの巨木に会うこと」だ。
木を探すために山へ入る、正直言って地獄軍団ぽくないとは思うけど個人的にはこういう山そのものを楽しむ主旨の山行は大歓迎。
以前YSHR先生がどなたかにこの巨木の存在と場所を教えてもらったらしい。
白山を愛する者としてこの木を見ないわけにはいかないということで、いつもと違うモチベーションで山へ入っていた。
巨木に会うのにそれほど時間はかからなかった。
YSHR先生の呼ぶ声が聞こえる方へ行ってみると噂通りの巨大なカツラの木が待っていてくれた。
全員で交代しながら写真撮りまくり。
この後は地獄で見せ場はないかもしれないので心ゆくまで堪能しよう。
さすがにこれだけでは歩き足りないので当然三ノ峰を目指す。
ここからは痩せ尾根、雪庇、アップダウンの連続で苦行の時間が続いた。
ピークを目指しているのにアップダウンで標高を下げるという行為は登山者の気持ちを萎えさせる。
それでも何とか上小池からの夏道に合流して夏道をトレースしながら三ノ峰避難小屋を目指す。
この辺りから少し晴れ間が見え始めたので少しだけ気持ちも楽になった。
三ノ峰避難小屋に着いたら小休止。
やっぱり小屋は暖かい。
残雪期はそうでもないが今日は厳冬期並みのコンディションだったので小屋がありがたかった。
ここでしっかり地獄装備を整えエネルギー補給してから三ノ峰のピークへ向かおう。
三ノ峰のピークまでは小屋からすぐなので問題ないが、再度そこから別山に向かうので高度を落とさなければならない。
アイスバーンでカリカリなのでシールを剥いで滑走モードでコルまで滑走。
崖から落ちないように、雪庇に近づきすぎないように気を使いながらの滑走となった。
別山平は見せ場のないただの荒野と化していた。
夏にはニッコウキスゲのオレンジの絨毯になる場所だが、冬は寂しい姿に変わり果てていた。
御手洗池も当然雪で覆われていて白い広場に。
せめてここからの別山が見えればと願ったが別山はガスで覆われて顔を出すことはなかった。
別山は夏も冬も自分と相性が悪い…
ガスガス、ホワイトアウトの中別山に登頂。
写真だけ撮って神社でお参りしたら後は滑って下るだけ。
だがここで問題発生。
御舎利山からチブリ尾根を下りているつもりが少し北側に進路を取ってしまった。
尾根一本分ずれていたのでYSHR先生を先頭にリカバリーを図るがカチカチアイスバーンの急斜面で滑落!
ダブルウィペットで停止して事なきを得たが、後から降りた大魔人さんも滑落してYSHR先生にぶつかって止まった。ふぅ…
不謹慎だがあの二人なら滑落しても大丈夫という変な安心感があった。パクも同じようなこと言っていたけど。
自分とパクはこの様子を見て少し登り返して安全なルートから下ることにした。
チブリ尾根避難小屋の手前で二人と合流して仕切り直し。
後は重力に身を任せて落ちていけ!
チブリ尾根避難小屋から市ノ瀬まで50分ほどで下りてこられた。
あとはチャリで飛ばすだけ、朝降っていた雪も少し残っていたが問題なし。
楽しいダウンヒルタイムとなった。
カチカチチビリ尾根は少し緊張したが新ルートに幻の巨木など、新しい発見があって楽しい山旅となった。
コメント
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sanchanさんこんにちは。
その尾根ちょうど気になってたんですよ!先日大長山や赤兎山から眺めて「行けるんかな?」と思って見てました。
遠目で見ても分かりましたがアップダウン多いですよね?それと最後夏道に合流するところは急登に見えましたが問題ないのでしょうか?
尾根から白山や大長〜赤兎がどう見えるのか凄く気になります、行ってみたい!
尾根はまだたっぷり雪あるように見えますが三ノ峰避難小屋辺りは異様に雪少ないですね。
しかし全員初見の長い尾根をいとも簡単に(汗)、流石です。
貴重な情報ありがとうございます。
Kabukiyaさん、こんばんは。
さすがに鋭いですね、僕は今回行くまでこの尾根のことは気に留めたことはありませんでした。
夏道合流までの尾根はご想像の通りそこそこの急登です。
スキーで登るギリギリの斜度かもしれません。
スノーシューだとどうなのか…もしかしたら直登できるのかもしれませんが。
今回のルートはどちらかと言うと福井県民テリトリーのルートだと思うので機会があればチャレンジしてみてください。
ただ、雪庇とか危ない箇所もありますので単独は避けた方が良いと思います。
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