平成最初で最後の「登山」(天川川合-弥山-八経ヶ岳)
- GPS
- 09:11
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 1,870m
- 下り
- 1,863m
コースタイム
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 9:09
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
頂上周回路の西側は倒木が多く、大変です。頂仙岳は私の未熟さ故か、道がわかりませんでした。 |
写真
感想
今回も前説が長いレポートです。登山とはなんぞやという質問に対する答えは、恐らく人それぞれだと思うのですが、ガチで登っている方に言わせれば、アルプスのような岩々した山をよじ登っていくことこそがマウンテニアリングであるという説もあり、大体は低山にしか行ってない自分にしてみれば、「趣味は登山です」とは言いづらく、尋ねられたら、山歩き、トレッキングまたはトレイルウォーキングと答えるようにしています。ただ、そうなると高い山に行かないと「登山」はできないのか、なんとかアルプスを登ったらどうなのかとかいう問題もあり、ひとまず自分にしか当てはまらない定義を作ってみました。つまり、「富士山の半分より高い山」を「標高の1/4以上自分の足で登り」、「行動時間は8時間以上」としてみました。こうすると、これまでレポートを書いてきた山はきれいになくなってしまいます。ただ問題は、自分自身登山とは到底認めたくもない、20代になりゆきで登った富士山が定義に引っかかってしまいます。というわけで、ちょうど平成も終わるから、平成縛りでやってみたということです。
もう一点。個人的には百名山を追っかけるつもりはあまりありません。別に馬鹿にしているわけではなくて、自分の勤務体制からすれば、休日はカレンダー通りで土曜も仕事、盆と正月にはそれなりに休みはあるが有給はない、という状況では、他の地方に足を伸ばせるのはごく限られた期間だけであり、これだと引退するまでスコアが上がるわけがない、それなら最初から意識するのはやめておこう、としているわけです。ただ、百名山に限らず格の高い山であれば、なるべく古くからあるルートを使いたいと思っています。以前、関東から遠征してきた方のレポートを読んだところ、八経ヶ岳に行者還トンネルから登って、同じ日に大台ヶ原の駐車場から山頂まで歩いて「簡単」とか書いてあって、「いやそれは違うやろ」と思ったのです。別に百名山コレクターなら下から登れというわけじゃないです。簡単とか楽勝とかいう言葉は使って欲しくなかったなと。それがありなら、伊吹山に自動車で登ってもOKになりますしね。
元奈良県民としては、奈良最高峰は踏んでおきたいところです。ただ、最も格式高い登山路は奥駈道に沿って六田から山上ヶ岳、大普賢を越えて行く道でしょうが、それは非現実的。というわけで、天川川合から登ることにしました。本来は大杉谷一泊の予定が流れた八経だったので、最初は弥山小屋で泊まることを想定していましたが、「頑張ったら日帰りできるんちゃう?」ということで、朝早く出て日帰りし、翌日に大杉谷に乗り込もうという強欲。天川村役場に5時に到着しました。到着するまでの道路ではほとんど他の車を見なかったのに、着いたら結構車が停まっていたのは、釣り客なんでしょうかね。
登山口からしばらくは急な階段ですが、これが落ち着いてからは植林帯の中を適度な登りが続きます。そろそろと明るくなってきて、ちょうど大日岳から日の出。稲村ヶ岳の山腹が妙に白っぽいのはなにかと思っていたら、どうも雪が降っていたようです。この雪については私のリサーチがいい加減で、4月末なら暑いに違いないと、夏の格好をして乗り込んでいました。しかし、到着時点で寒かったため、フリースを着込んだらちょうどいい感じ。下はサポートタイツにハーフパンツでちょうどでした。しばらく登って霜が降りていると思っていたら、雪は積もっているわ霧氷は着いているわ、すっかり冬気分を味わいました。この季節に木々の枝が白いのはきれいですね。結果論からするといらなかったのですが、携行品の中にチェーンスパイクを入れておくべきだったと反省しました。
いわゆる急登というところはあまりなくて、距離と時間をかけて次第に高度が上がっていきます。ただ、登りの間は特に退屈するようなことはありませんでした。山頂の周回に入り、弥山川を渡ると狼平。昼食を食べてから鹿よけゲートを通るとしばらく階段の上りが続きます。最近しっかりした山に行ってなかったせいか、ガス欠なのか、酸素がやや薄いせいなのか、脚と肺にこたえます。この日、ここまでは抜いていった人がおひとり、すれ違った人が5名と、例によって静かな山行きだと思っていたら、ようやく弥山山頂にさしかかった瞬間から、突然人が増えました。うじゃうじゃいます。多分皆さんトンネルの方から登ってこられたのでしょうね。しかし、いかにもテント泊・小屋泊しそうなザックの方から、妙に荷物の小さな人まで様々でした。
弥山を過ぎ、八経ヶ岳まで鞍部を渡ります。この間も、八経から帰ってくるたくさんの人とすれ違います。ようやく八経ヶ岳山頂に到達し、余りの混雑に辟易してそのまま明星ヶ岳へ。こっちはそこそこ空いていて、ひと休みすることができました。それから周回を続けるのですが、ここから先がちょっと苦労でした。台風の影響らしく倒木が目立つようになり、そのせいか道が不明瞭になっています。気付いたらルートから結構ずれていて、むりやりトラバースすることになったり。で、気付いたら日裏山山頂を通り過ぎていました。ルートは微妙に山頂を飛ばしていたんですね・・・
周回を終え、下山にかかるのですが、登りで頂仙ヶ岳を通過していたのが気になっていました。特に、三角点がある山なだけに、脚に余裕があれば行っておこうと思っていました。周回の後半で結構脚を使っていたのに、行けるだろうと踏んで登り始めたら・・・道がわかりません。ヤマレコで足跡が着いているあたりを登っているのですが、よくわからないところをよじ登ることになりました。山頂をゲットしたとは言え、北に降りる道もよく似た感じで、最初西に降りかけていけないいけないと北を目指すのですが、どうやら足跡がある付近に来てもはっきりした道は見えませんでした。うーん、なんだか釈然としません。しかも、この箇所で膝が痛くなり出して、ここから先の下りがきつかったです。下りでは時々他の方とすれ違います。奥駈道を4泊で歩くという人もおられました。
下りは膝が痛いし、登りは疲れるし、気持ち的には退屈だし、なかなか残り距離は減らないし、で辛い下山でしたが、結局9時間半で帰ってくることができました。達成感は半端じゃなかったです。
このレポートはYAMAPにミラーしてあります。
https://yamap.com/activities/3516739
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