連休でノンビリ残雪を楽しむ 〜 蝶ヶ岳&涸沢・北穂


- GPS
- 19:21
- 距離
- 59.4km
- 登り
- 4,193m
- 下り
- 4,201m
コースタイム
4/29 横尾05:45 〜 9:03蝶槍9:45 〜 10:25蝶ヶ岳10:50 〜 13:20徳沢 〜 14:00横尾
4/30 横尾06:45 〜 10:05涸沢
5/1 涸沢06:30 〜 09:30北穂山頂11:00 〜 12:25涸沢小屋
5/2 涸沢05:45 〜 07:13横尾07:32 〜(徳沢休憩)〜 09:56上高地ビジターセンター(後略)
天候 | 4/28〜5/1AM (概ね)晴れ 5/2PM〜5/3 曇り〜小雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
横尾〜蝶ヶ岳 全コースに雪がありましたが、アイゼンなしで問題ありません 蝶ヶ岳〜徳沢 横尾ルートとほぼ同様。下部は雪が無く夏道が出ています。 横尾〜涸沢 河原から離れる辺りで雪道となります。アイゼンがあった方が楽。 涸沢〜北穂 多くのトレースがあり、朝の固い状況でなければ雪山不慣れな私でもアイゼンとダブルストックで特に支障なく登れました(但し、ほぼ全員がピッケルを装備) |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
例年ならば近場に山菜採りに行くGWだが、今年はanbyさんから「もしかして涸沢で会っちゃうかも!?」企画のお誘いがあった。
雪の涸沢には不安が多かったが、涸沢までなら問題は無いという方が多いので、家族サービスは後半と自分に言い訳をして参加を決めた。
事前の準備が進まなかったので金曜日の夜行は早々に断念したのだが、週の半ばまで残っていた土曜日の夜行バスも木曜日には満席。どうせテン泊ならば遅らせるよりも土曜日に少し稼いでおこうと10時発のバスを予約した。
【4/28】
連休初日ということで大渋滞も懸念されたが、意外や全く問題なし。予定時刻よりも早く上高地到着。バスは10数人しか乗っておらず2席利用でゆったり出来た。
バスの到着が早かったので、予定通り横尾まで行ってテン泊することにした。道に雪はなく、徳沢のテン場も芝生だったが、横尾は一部を除いて雪の中。既にそこそこの数のテントが雪の中にも張られていた。スノースコップも持っていないし、始めから雪の上も不安があったので、何とか橋の下のエリアでベンチを動かせばスペースが出来るところを見つけ、そこに滑り込んだ。
特にする事もないので、食事と軽く焼酎を飲んで寝ることにした。寒さは大した事はないが、河原の石の上なので少々凹凸が多い。
【4/29】
涸沢から先は行ける自信がないし、ピーク無しに終わるのも寂しいし、日曜日の天気は良いと言うことだったので、蝶ヶ岳から槍穂を眺めることにした。
周りが起き出した4時半に起床、5:45にアイゼンも持って出発。横尾からの分岐を入るとほぼ全ルートが柔らかい雪だった。滑るようなところもなく、アイゼンの必要性を感じないまま急登を詰めていく。槍見台で展望が開け、ここからテンションアップ。
高度を稼ぎ、地面が見えるようになるとまもなく稜線上の分岐に出た。周回コースでも十分な時間がありそうなので、先に蝶槍へ向かう。戻ってくる山ガールの二人連れとすれ違い、先行パーティーが常念に向かって出発すると、蝶槍のピークを暫く独り占め。ここから見る槍は素晴らしい!
三角点を経由して小屋裏の山頂に立つ。ここでも10人程度の人で、風もなく長閑な春の山だった。ただ、テン場は殆ど雪の下で、当初計画(夜行で蝶ヶ岳テン泊)でなくて良かったかなと思った。風があるとここはもっと大変だし。
下山は長塀尾根経由で徳沢へ。確かに長いルートだけれど、雪のルートは歩きやすく、結構楽しい。
徳沢から横尾へ戻る道は、昨日より周囲の雪が少なくなっていて、気温の高まりを実感する。横尾のテン場も地面の範囲が広がっていて、昨日より数張り分のスペースが増えていた。
【4/30】
さて、いよいよ涸沢へ。anbyさんは朝一のバスで上高地入りの予定だから、先にテン場へ付いて待っていようと思った。少し遅めの6:45に横尾発。開けた河原から高巻き道に入る辺りで下りの人がアイゼンを外していて、尋ねるとまだ暫くは行けるがアイゼンがあった方が楽かもとのこと。少し進んでみて、やっぱり付けてみることにする。
昨シーズンに買った10本歯。これまで出番が見つからなかったが、これでデビュー戦を迎えることになった。靴が3シーズン用ではあるが、装着に違和感はなく、確かに(地面が出ていないところでは)歩きやすい。引っ掛けるような心配も殆ど無い。これで楽しみがまた広がった。
途中、デブリを何度か越え、これがそういうものなのかと初心者モードで感心しつつ、着実に高度を稼いで行く。本当にお上りさんチック(w)。写真を撮りつつ、実働3:10(休憩10分)で涸沢到着。ほぼ夏タイム。早くはないがほぼ抜かれなかったので納得がいく行程だった。涸沢から稜線に登る人の列は、途轍もない急斜面を登っているように思え、この時点ではかなり戦意を喪失。
広いテン場はスペースが一杯空いており、また、ピストン後に撤収して下山する人も多く、何処にするか迷う。真ん中に一度場所を取ったが、下側が人気があるようだったので下山した後のスペースへ移動し、anbyさんの到着を待った。
目標時刻を1時間経過しても来ない(40kg担いで来たとのこと?!)ので、テント設営に掛かったら、下から鯉のぼりを立てた大柄な人が上がってきた。3月の梅見と先月の銀座山荘以来の再会(ってこのところ良く会ってますね)。
腹が減っていたので先に棒ラーメンを食べてしまったが、ヒュッテのテラスに移って早速生ビールとおでんで乾杯。そのままノンビリして3時過ぎから宴会モード。自分は大した食材や料理も出来ないので、anbyさんにごちそうになってしまいました。
明日は天気も良さそうだし、遅めに出ればストックでも大丈夫だということで、北穂にチャレンジすることに決定。気持ちは高ぶるが、アルコールも効いて寒さを気にしすぎることもなく就寝。
【5/1】
ゆっくり出発の予定だけど、早く寝たこともあって、明るくなる4時半頃には起き出した。雪が緩んできていそうだったので、6時半に出発。歩き始めると急登が続くことと、後ろから陽射しが強いことで一気に暑くなった。日焼け止めは顔に一応塗ったものの、結果としてかなり激しく焼けてしまった。それた天気が良かったということか。
途中遠くに雷鳥の鳴き声が聞こえ、見上げると雪の上にちょっと黒くなったものが動いている。最大望遠にして雷鳥であることは確認できたが、もう少し近くで見たかった(後で聞いた話では北穂高小屋前にいたときに直ぐ近くまで来ていたんだって!残念!)。
最大傾斜では少々緊張したが、雪が緩んでいるので大きく滑る心配はない。初心者にはやはりその方が有り難い。松濤のコルからのひと登りが、きつく感じるのは多くの人と同じ。登り約3時間(夏タイムと同じ)で到着。ザックが軽いことも考慮すればやや遅いかな。まあ、無事登れたので良しとする。
蝶常での展望を楽しんだ後、小屋に降りて昼食とする。まだ営業時間前だったので、聞いてみるとご飯ものだけは大丈夫と言って戴き、カルビ丼とペプシを購入。大キレット〜槍の展望を目の当たりにしながらの昼食は最高だった。帰りの直通バスを携帯で予約。大キレットからは外国人2名が縦走してきた。
下りは登り以上にスリルがあったが、ペースを控えめにしっかりアイゼンを踏み込んで下っていく。一度だけ抜けて数m滑ったがスピードはあまり出ないし大事には至らなかった。こういう時はピッケルを持っていた方が良いんだろうな。
涸沢小屋で登頂祝い。升酒が無かったのはちょっと残念でも、やっぱり生ビールも旨い。追加のビールやワインを飲んでいるうちに雨がパラパラと降り出して、一度テントまで戻ることにする。
雨の様子を見ながら、3時半頃から宴会第2弾。今日も今日とてanbyさんごちそうさまです。再び雨模様になり、売店の屋根掛けのテーブルへ移動。6時過ぎまで秩父出身の30代くらいの単独者と話をする。その向こうにホグロフスの青いフリースを着た2人連れがいたけれど、teteteさんなのか・・・ヤマレコTシャツには反応無く、二人なので声を掛けそびれてしまった。
寒くなってきたので、テントに戻り明日へ向けて荷物整理。
【5/2】
夜中は結構雨の音がしていた。4時過ぎと考えていたが、トイレに行きたくなり20分前に起床。朝食はお湯だけで出来るサタケのちらし寿司。15分待つ間にパッキングを進める。雨は小雨ながら止まないので、テント内のものは全てザックに突っ込み、雨具と靴、スパッツを付けてテントの撤収を行う。時折、風が強くなるので畳むと言うよりは丸めてスタッフバッグに詰め込む感じ。予定よりも早く5:40頃にanbyさんに別れを告げて下山開始。雪は柔らかく足任せで下っていける。本谷出会いを過ぎた後、後方でなだれる音が聞こえたが、ルートに掛かっているのかどうかは分からなかった。横尾でアイゼンとストックを洗い、折りたたみ傘を差してあとはひたすら林道歩き。10時頃に小梨平に着いたら入浴は14時からだって! ビジターセンターで午前中に入浴可能なところを聞いたら、アルペンホテルが10時まで受付(その後は清掃のため一旦閉止)ということで間に合わない。3分100円のシャワーでは嫌なので、VCの軒下のスペースで荷物の整理をして、バス停まで一度行き、風呂用の着替えだけを持って早めにアルペンホテルへ行く。風呂は12時から、食事は11時半からということで、ロビーの新聞で時間調整をして、昼食後にやっと風呂に入る。山での4泊は久しぶりかな。夏場なら顔や腕は水洗いも出来るが、この時期ではそれもないので意外と長く感じられた。
バスターミナルで土産と酒を買い、帰りのバスでも一人宴会。平日ということもあり、帰りのバスも指定席ながら単独者は一人席(ペアで申し込んだ人の方が狭くて悪いみたい)。雨は降ったり止んだりで、八ヶ岳や南アルプスも見えない。東京に近づくと雨が激しくなった。
翌日以降も天気はすっきりとしないようで、連休後半の山は大変かな。
今回の山行では、お誘い頂いたところから、宴会でのごちそう,北穂登頂でのサポートまで、anbyさんに大変お世話になりました。
この場を借りて御礼申し上げます。
これから登る
それも、横尾隔てて蝶、北穂を相互に眺めることが
できるなんて、贅沢ですね〜。
それも天気もGoodでよかったですね!
蝶からの槍穂、北穂からの北アの群雄割拠と、
素晴らしい
暫し自分が登った気分にさせて頂きました。
ありがとうございました
今回は目的地が涸沢で、そこからピークを踏めないんじゃ寂しいからといろいろ考えて、リスクが低そうな蝶ヶ岳をピストンしたのですが、結果的に相互に見ることになりました。天気が良かったのがラッキーでした。
もう一つ霞沢岳も行ってみたかったのですが、こちらの方はまだハードルが高そうです。
4/29に隣に幕営したERUです。
蝶ヶ岳、北穂高岳、両方に登れてよかったですね。
私も両方へ登って眺めたかったのですが、蝶ヶ岳は来年に持越しです。
どこかでお会いしたらお互い声を掛け合いましょう。
fireboltさん、おはようございます。
今回は登って良し!眺めて良しのコースをチョイスされましたね。また、天候にも恵まれて日頃の行いが・・・
この時期の涸沢は何時かは行ってみたいと思っていましたが、やはり素晴らしい景色が待っていますね。
今後増々の活躍をお祈りいたします。
銀座山荘以来ご無沙汰しています。anbyさんの涸沢イベントは知っておりました。北穂は、ピッケル無しで登れるんですか。
それにしても、居酒屋?anbyさんは、半端ではありませんね。確か、食材等で40キロは担ぎ上げではなかったでしょうか。
緑の頭巾被ったヒゲのおじさんすれ違った気がする!!
蝶に登ったあとだったんですね
それは、ヒゲも伸びます
確かに本谷橋と涸沢のちょっと涸沢よりの辺で
すれ違ったと推測されます。
横尾でテント張る人が結構いらっしゃり
どういう行程なのか想像つかなかったのですが
なるほどこういうパターンがあるということですね。
日頃の行いはどうかな
休みが長く、余裕を持った行程にしたので、冬季の山行不足で鈍っていた身体でも無事に登れました。
山菜シーズンになったので、北信の方へも行きたいですね。
結果的には私以外の方は殆どピッケルでした
ただ、登る前に複数の方から「アイゼンがあるなら、雪が緩んだ状況でダブルストックでも大丈夫」との言葉を戴いたのと、anbyさんも同行して貰えるというので無理のない範囲で・・・という気持ちで登りました。
下りはかなり慎重に行きましたが、大きな不安はありませんでした。
下から見るとかなりの急傾斜ですが。
時間的にはその辺りでしょうね。ボーダー2名とスキーヤー1名のパーティーが滑って行ったのは見ていないかな?
横尾でテン泊されていた方には、槍方面や穂高方面から戻ってきた方もいるようです。ベースにしてピストンされている方もいました。
持ち上げすぎですよー
レコ、書きづらいデスヨー
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