梅雨入り間際の山百チャレンジその3(ヴィレッジ白州〜雨乞岳〜水晶ナギ〜石尊神社〜ヴィレッジ白州)
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- GPS
- 15:40
- 距離
- 22.6km
- 登り
- 1,666m
- 下り
- 1,677m
コースタイム
- 山行
- 6:46
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 7:55
天候 | 終日晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
〈復路〉石尊神社登山口から雨乞岳尾白林道を約7km弱(高低差400m)ひたすら歩く。途中、勾配緩く日陰も多いものの、斜面を大きく回り込むヘアピン区間や短いトンネルもあり、下山後の疲労も加わってモチベーションの維持に一苦労…。登りは長くしんどいものの、石尊神社コースからの逆回り(下山後の林道歩きが下り基調でラク)、又はヴィレッジ白州側登山口に自転車をデポして石尊神社コースを登るルート取り(この日もソロ男性1名が実践)がオススメ。いずれのコースを登った場合も、息を呑む絶景スポット・水晶ナギは必見です! |
コース状況/ 危険箇所等 |
・ヴィレッジ白州側コースは全体的によく整備され、一定距離毎に指導標もあって歩きやすい路が続きます。 ・石尊神社コースは雨乞岳山頂からの急斜面の降下に要注意(写真の解説にも記した「危険なワイヤー3連続」には特に注意を…)。水晶ナギ分岐を過ぎ傾斜が緩くなった先は、落ち葉タップリの尾根上の窪地を緩やかに下る路となり、脚に優しいルートです。 ・水晶ナギは白砂のガレが谷底まで続きます。怖いもの見たさで、ナギ上部の踏跡の末端まで絶景を見に行きたくなりますが、斜度も結構あり危険…。ビビらない程度まで匍匐前進し、絶景撮影を終えたらソロソロと引き揚げましょう! |
その他周辺情報 | ・林道の小淵沢側入口近く・20号線沿いに「白州塩沢温泉・フォッサマグナの湯」あり |
写真
装備
備考 | (消費水分量)PETボトル500ml×1(ソルティライチ)、ゼリードリンク×1本、ポリタン水約300cc.(林道歩き中に補給・昼食用) |
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感想
山百ツアー2日目も早暁4時過ぎ起床、宿の展望露天風呂で浴衣の温泉寛ぎモードから山歩きの「戦闘モード」にシフトチェンジ。部屋で朝食を済ませ、朝5時過ぎには出発です。車の少ない甲州街道を快走、鹿柵を抜け舗装の林道を遡上すると、間もなく総合レジャー施設・ヴィレッジ白州へ。雨乞岳の2つの主要登山口のうち、こちらの方が標高も高く、コースも登りやすいのでオススメですが、この山のシンボル「水晶ナギ」はやはり必見。単純ピストンは避けたい一方、下りをどう取るか、車の回収をどうするかが悩みどころです。この日も、小生の前に先客お一人、少し後から到着された男性ソロの方はここに自転車をデポされた後、石尊神社コースへと向かわれました。小生は素直に石尊神社コースを下山、長い登りの林道歩きをチョイス。午後どのくらい気温が上がるか、日陰をどのくらい歩けるかが不安要因です。
この日は前日と一転し、湿度も低く朝から清々しい快晴、気温低めで絶好の登山日和。本コースは歩きやすい割にハイカーも少なく、その分この時期はクマの出現リスクも高いので、クマ鈴をストックに付けていつも以上にリンリン鳴らし、ズンズンと騒がしく登っていきます。最初はヴィレッジ白州の森林浴遊歩道的な木段の緩やかな路が続き、やがてコース半ばの水場を過ぎるあたりから次第に勾配も急に。その分、昨日はご機嫌斜めの八ヶ岳、そして間近の甲斐駒・鳳凰山もクリアに見え、大いにテンションアップ。幸い前日来の筋肉痛もさほどでなく、コースタイムを少し縮める快調なペースで、午前9時過ぎには思ったより地味な雨乞岳山頂に到着。
ここにも前日同様南ア仕様の山百標識が立ち、南ア北部の山懐にしっかり入り込んで来たことを実感。山頂は意外と狭く、気温も上がってきたので軽食を頬張り、記念写真撮影を済ませて早速下山開始。いきなり南ア深南部のバラ谷の頭〜黒法師岳を彷彿とさせる先の見えない笹原の急降下の洗礼を受けますが、足下に見える水晶ナギの神々しい姿を励みに、慎重かつ大胆に急斜面を下っていきます。こちらを登ってこなくて良かった、と思っているうち、勾配がようやく緩み、ヤマレコでよく出てくる足許の「危険ワイヤー三連発」も予習が効いて難なくクリア。程なく自転車をデポされた男性ソロの方と早くもスライドしますが、同氏もどちら回りにするか思案された様子で、小生のコースだと「距離7km、標高差400mの登り林道歩きで大変ですよ…」とあまり聞きたくなかった厳しい情報を頂きました。
素晴らしい天候や周囲の鮮やかな新緑とは裏腹にどんよりしながらも、水晶ナギの分岐に到着。ここに荷物をデポし、PETボトル1本ぶら下げてこの日のハイライト、水晶ナギ探訪へ。深い樹林の路を抜けると、片道15分で山上とは思えぬ白砂のビーチの一角に飛び出します。目の前には鋸岳の峨々たる峰々、右に目を転ずると甲斐駒から釜無〜入笠と連なる長大な尾根。足許の谷底まで白砂のガレ場が続いており、緊張しながらもガレの縁に付けられた踏み跡を辿っていくと、ついに「メインビーチ」の一角に躍り出ます。前方にはお隣の尾根、日向山の山頂直下に拡がるもう一つのビーチ「雁ヶ原」も望めますが、以前訪れたそちらよりもここは一段とスケールが大きく、足許の深い谷底まで文字通りの純白のガレ場が果てしなく続いてます。日本にもこんな景観があったか、と思えるぐらいの絶景スポットですが、その分リスクも大きく、恐る恐る白砂の裸尾根の先端近くまで匍匐前進。ビビり度がMaxに達したところで撤退、安全な岩の足場を確保した上でぐるり四周を見渡し景観撮影。すっかり満足しつつ、後ろ髪引かれる思いで水晶ナギを後にします。
分岐に戻る途中、別の男性ソロの方とすれ違いますが、チラッと表情を拝見すると絶景出現に期待を膨らませておられる感じ。「この先スゴい景色ですよ…」など月並みの声掛けは控え、軽い挨拶のみでスライド。小生の方は、お楽しみの絶景メインイベントを終え、少し寂しく感じながらも、身も心も染まりそうな明るい新緑と華やかなツツジのコントラストの中、なだらかな尾根道を淡々と辿っていきます。途中の地味な小ピーク・ホクギノ平を過ぎると、落ち葉フカフカのクッションが効いた窪地状の路となり、勢いペースも上がってノシノシ快調に下ります。やがて右下の樹間に巨大な“宇宙基地”風のサントリー白州工場を見下ろし、南アの名水で高クオリティのお酒が造られていることを想像しつつ、間もなく石尊神社登山口に到着。ここには数台の車があり、下山後ここからすんなり家路に着けるハイカー各氏を羨ましく思いながら、当方はいよいよ本周回コース第2の“核心部”、長い林道歩きのスタートです。
はやる心で緩やかな登り勾配の舗装林道を早足にて進んでいくと、1kmほど進んだところで朝方ヴィレッジ白州で見かけ、山頂直下でもスライドした男性ソロの方が快調に自転車で下ってきました。「ご苦労様〜」と声を掛けられますが、先方の達成感溢れる晴れやかな表情とは対照的に、当方は身も心もドヨーン…。こういうシンドい林道歩きを節約すべく、折り畳み自転車の調達・活用を真剣に検討しようと改めて実感した瞬間でした。気を取り直して歩を進め、余りの空腹に川を渡った涼しい木陰で遅いプチ昼食を流し込み、ペースを上げ迂回気味の林道を進みます。途中、飼い犬多数が吠えまくる民家、短くも暗いトンネル等のハードルも何とか無傷で突破、最後は遊び心でヘアピン区間のショートカットにもチャレンジ。ラストのダラダラ登りでヘロヘロになりつつ、名水を育む深い森に包まれ日陰が多かったことも幸いして、実質1時間半強で林道7km弱を歩き切りました。
この日の歩行距離は22kmを超え、太腿やヒザも若干悲鳴を上げかけてますが、時間はまだ2時半。ジッと主を待ってくれていた愛車のエアコンで火照った身体をクールダウン、国道沿いの道の駅でジュースを流し込んで息を吹き返します。東京へ帰るのはまだ早い!と中央道をしばし疾駆し、さあもう1山甲府郊外の山百にラストチャレンジです…!(※第4章に続く)
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