武尊山トレッキング(川場谷野営場in/out)


- GPS
- 07:10
- 距離
- 11.5km
- 登り
- 1,281m
- 下り
- 1,267m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
県道から野営場までの林道2km弱は、パンク防止のため時速20km程度で慎重に運転。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
6/2現在、前武尊を通過以降、残雪(雪渓)多数。斜面をトラバースする箇所も何箇所かあり、滑落するとタダではすまないので、つぼ足で慎重に通過。チェーンスパイクか軽アイゼンがあると安心。 山頂直下(中ノ岳〜武尊山間)は、雪渓が200m近く続き、山頂に最も近い箇所で、20m近く急斜面の雪渓を直登する必要があり、下りはチェンスパか軽アイゼンがないと滑落リスク高し。(山頂直下以外は、雪渓横に無雪の夏道がある) |
その他周辺情報 | 川場谷野営場から戻る途上にある小住温泉(750円)で日帰り温泉。食事もしっかり取れます。 |
写真
感想
武尊山のみならず、周辺の百名山(燧ヶ岳、至仏山、赤城山etc.)が全部終日晴れ予報のため、絶景を期待し、前日の決断で急遽武尊山行きを計画。2018年3月に川場スキー場ゲレンデトップから、剣ヶ峰山経由で武尊山(雪山)をピストン登山して以来、2度目の武尊山。今回は真逆のルート、川場谷野営場からのピストン登山を計画。
【前回のスノーハイク(2018年3月)】
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1415907.html
0時過ぎに現地入りし、4時に出発。この時点ではだだっ広い野営場(駐車場)には車なし。静かな山歩きスタート。ほどなく、不動岳分岐。ここから一気に傾斜がきつい急登がスタート。天狗尾根に入ると、程なくOGNAほたかスキー場分岐で、ここら辺から皇海山、日光白根山、燧ヶ岳など、雲海の上に水墨画のような光景が見え始める!
まだ雪渓のない急斜面を登り詰めると、最初のピーク・前武尊。ここに武尊山の名前の由来となったヤマトタケルノミコト?の銅像が鎮座。前武尊を過ぎて少し下ると、右手にはこの日初めてとなる至仏山、左手には苗場山、谷川岳が見え始める!空気が澄んでてこの時点では周囲の百名山がスッキリ見えました!また、眼前には壁のような川場剣ヶ峰がそびえ、その存在感に圧倒されました。山頂に登る道は見当たらず、当然巻きます。この辺りから、雪渓が出てきて、特に急斜面をトラバースする箇所が何箇所か続き、滑落するとタダでは済まないこと必至で、一歩一歩慎重に進みます。
そして、本日の山行で最大の失敗ポイントが。家ノ串山まで間近の所で、左にある夏道を見落とし、雪道直登かと誤解し、この日初めてチェンスパを装着し、直登開始。が、あまりに急斜面でキックステップをしても、チェンスパでは登れない。「ピッケル&12爪アイゼンが必要だ・・・」と焦り、最悪、撤退も脳裏をよぎる。
とりあえず、チェンスパを装着した辺りまで戻り(戻る=下る際も、滑落したら止まらない斜面なので、とっても慎重に下りました)、改めて周囲を見渡すと、無雪の夏道が・・・。20分ほどの時間ロス。「何で気づかなかったんだろう」と悔やみながらも、とりあえず大事に至らず、一安心。
改めて夏道を登り、所々傾斜の緩いor平らな雪渓を歩くと程なく本日2回目のピーク、家ノ串山へ。山頂を過ぎると、右手には至仏山より先の、平ヶ岳や越後三山が見え始める!特に、正面には(上州)中ノ岳、右手には(越後)中ノ岳が見えるW中ノ岳鑑賞ポイントは、ホッコリでした!また、この辺りから見える武尊山のゼブラ模様(雪の白とハイマツの緑)は、残雪期特有の光景で、絶景ですね。
3回目のピーク…と思った中ノ岳の山頂へは夏道がなく、直下を巻くことになります。山頂直下に唯一の水場・笹清水があり、キンキンに冷えてて、おいしいです。ただ、周囲の登山道は流水でドロドロで、靴は汚れますね。
武尊山に近づくと、200m近く続く、今日最長の雪渓が現れます。途中までほぼ平らなので、危険箇所はないですが、山頂直下(ヤマトタケルノミコト像の下)のみ、20〜30m近く、雪斜面を直登する必要があり、チェンスパを付け、ハイマツにつかまりながら、一歩一歩着実に登ります。こういう所は、前爪のある12爪アイゼンが一番ですね。チェンスパだと急斜面は怖いです。
山頂付近まで登り詰めると、この日初めて巻機山が見えます!で、山頂着は、本日一番乗りかも。程なく、反対側(武尊神社)からハイカーがひとりふたりと登ってきましたが、先頭の方が「自分が一番乗りだと思ったのに(笑)」と言われたので。
私の登頂時は、周囲の百名山がほぼ全部見えましたが、10分も経たないうちに、360度、ガスに覆われてしまいました。予報では、終日晴れでしたが、全然違う結果に。1時間滞在しましたが、天候がすっきりせず、山頂まで及び登頂直後ほどのクリアな景色は、それ以降の下山ルートでも見れませんでした。4時間下道を運転し、睡眠3時間での強行ハイクでしたが、やはり、早起きは三文の徳ですね!あ、(川場剣ヶ峰でなく)剣ヶ峰山は、標高が2,020mで、来年(2020年)のオリンピックイヤーに、2017年の雲取山なみ?の注目を浴びることは必至です。武尊山から見えるトンがった特徴的な姿も、剣ヶ峰山をより印象的にしてくれます。
上州武尊山(沖武尊)。冬山と(残雪期の)夏山、両シーズンに登頂し、どちらも周囲の百名山ラウンドビューが見られて満足です。川場谷野営場ルートは、右手側に見える百名山が段々と増えていく楽しみがたまりません。燧ヶ岳→会津駒ヶ岳→至仏山→平ヶ岳→越後駒ヶ岳、と徐々に見える範囲が広がってきて、山頂直下で巻機山が見え、それまでは左手側に見えていた谷川岳→苗場山→浅間山へとつながります。今日は見えませんでしたが、好天なら槍・穂高連峰も見えるようです。周囲の並居る百名山はもちろんですが、山頂から見えるW剣ヶ峰(川場剣ヶ峰、剣ヶ峰山)も、双方ともに威圧感、存在感抜群で、武尊山を特徴づけている名峰だと思います。
バスルートがなく、アクセス難な山ですが、雪山、夏山シーズン問わず、一度はじっくり味わってほしい、いぶし銀的な名峰ですね。あ、この季節、ミネザクラ(タカネザクラ)とシャクナゲの群落がとてもきれいです。特に山頂のミネザクラ。まさか、6月に、しかも標高2,000mオーバーで、「桜」が観れるなんて、想像を超えてました!嬉しかったです♪
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