燕岳〜大天井岳【20mの激風と格闘】
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- GPS
- 48:45
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,138m
- 下り
- 2,264m
コースタイム
【2日目】 7:12燕山荘 →7:42蛙岩 →10:29大天井岳10:39 →12:00東天井 →13:35常念小屋
【3日目】 6:30常念小屋 →8:57ヒエ平
3日間の合計歩行時間 14時間30分 歩行距離 28.6km
天候 | 1日目 霞みがかった晴れ・・遠望はなし 風は10mほど 2日目 晴れ 風は強烈(出発時は17mほど→10時頃から立ってられないほどの強風) 3日目 風強く雨・・・雨は相変わらずだが、標高が下がるに連れて風は弱くなる |
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過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
※豊科本社に預けてタクシーで入下山できる縦走向けサービスです |
コース状況/ 危険箇所等 |
【合戦尾根】第二ベンチ付近から積雪 富士見ベンチ付近でアイゼン装着 稜線上は装着したまま歩いたが雪柔らかく不要な状態 【燕岳往復】 アイゼン不要 踏みあと明瞭 【大天井まで】 ほぼアイゼン不要 蛙岩など岩稜が露出している個所多し。 大天井の急登ではアイゼン必要 【大天井から常念小屋】 アイゼン不要 強風時にアイゼンを付けているとバランスを崩しやすい。 【一ノ沢雪渓】 雪が緩んだとはいえ急斜面なのでアイゼン必要 傾斜が緩くなったら外した。 メジャーコースなので全線にわたり踏み跡明瞭 |
写真
感想
当初は5月3日出発予定だったが、悪天候が予想されたため1日ずらして4日出発とした。
それでも2日目の大天井岳付近での強風には苦労しました。
【1日目】 中房温泉を8時過ぎに出発 中房林道には当然ながら雪はない。
合戦尾根をしばらく登ると雪が現れ、第3ベンチの手前では完全に雪山ハイクになった。
とは言っても人は多いのでステップは十分あり踏み抜く恐れもなく、定期的にベンチがあり登りやすい。
合戦小屋で飲料を買えるのも嬉しい 重い荷物を背負わなくて済む。
合戦尾根の途中から燕山荘が見えるが遥か彼方・・ これを登るのか。
さいわい雪は柔らかく歩きやすいので夏道より歩くのは楽だった。
燕山荘には13時前には着く 相変わらず燕岳は雲がかかり展望がないのが分かっていたので行くのをためらっていた。
すでに談話室ではビールを買い、持参したツマミで宴会モードになっていた。 しかし、続々と燕岳に登った人がいるのを見ると「こんなところで爺婆モード全開」なことに恥ずかしく、とりあえず山頂に出掛けた。
予想通り展望なく、適当に写真を撮って撤収・・ やっぱり今年のGWは天気悪いなと。
夕食時に北アルプスで遭難事故発生が食堂に集まった登山者に告げられて一瞬顔が凍りつく。 北アルプスに来ていれば遭難してもおかしくないが、たぶんここに来ている人達は「僕らは大丈夫」と思っているに違いない。
確かに燕山荘で見ていると軽装で来ている人もいないわけではないが・・・。
夕食が終わり各自が部屋に戻り長い夜が始まった(9時間睡眠) 天気予報を確認すると北アルプスの稜線は24mの風か・・ 未体験ゾーンなので
【2日目】 起床は午前4時30分 初回の5時15分はすでに定員いっぱいの様相で諦めて6時15分とした。
何だかんだと7時過ぎに出発となった 出発するとほとんどのパーティーが大天井に行くではないか! これには驚いた。
ほとんどの人がアイゼンを付けているのでそれに倣い、僕らも装着した。
行ってみてすぐ分かったが、雪が柔らく「不要だと・・」思った。 蛙岩に到着すると岩稜帯の穴を通過するようだ。
アイゼンは不要なようで、前歯が痛むのを恐れて外して通過・・ 何ら問題なし。
風はまだ強くない。 なんだ楽勝じゃん・・ この後、強風に巻き込まれるのも知らずに。
先行する15人ほどの中高年のパーティーを追い抜き、いよいよ核心部の「大天井の登り」 とは言っても踏み跡はばっちりで何も心配はいらない。
ただ風が徐々に強くなっているのが気になる。 山頂に着くころには普通には立ってられなくらい。
昼食は山小屋の陰でとるが、思ったより風は弱くならない。 きっと下れは大丈夫だろう と甘い期待。
しかし、東天井あたりではさらに風が強く同行した人は風でヨロヨロ歩くのが精いっぱい。 アイゼンを外したら途端に歩きやすくなったようでヨロヨロ歩くことはなくなったし、急に快調に歩けるようになった。 こうも違うかと、僕も驚いた。
あとは多少雪渓があるがそんなに急ではないので、風が強くとも、もう安全地帯に来たようなもの。
横通岳を巻くとすぐに常念小屋が間近に見えた。
すぐにチェックインして部屋に案内されると、とたんに雹が降ってきた。 追い抜いた中高年のパーティーは大丈夫だったろうか。
部屋からは槍ヶ岳が見えたが、雹が降ってきて雷ばかりが見えるようになった。
常念小屋は外観からは小さな小屋に見えるが中に入ってみると素晴らしい山小屋だった。 夕食も大満足だが、さらに気に行ったのが談話室で槍ヶ岳が見える絶好の場所。 テーブルも大きくグループで宴会をやっても何ら問題ないくらい。
夕食直前までビールを飲んでいたので、あまり食事は味わえなかったかな。
常念小屋でも個室が与えられとてもラッキー ここはドコモの基地局があるので下界との連絡は問題ない。 気にしていた北アルプスの遭難事故の結末はここで知った。
【3日目】 きょうも朝から荒れ模様。 朝食前の館内放送で常念岳と燕山荘への縦走は禁止が告げられた。
燕山荘でもそうだったが、北アルプスでの遭難事故については山小屋が相当にピリピリしているのが明らかに分かる。
お客さんが減るのが目に見えているからか・・ それとも救出に駆りだされるからか・・ どっちにしろ山小屋にとっては迷惑な話。
雪渓をシリセードで降りて遊んだりしているうちに2時間半ほどでヒエ平に着いてしまった。 あっという間の3日間。
帰りは渋滞を覚悟していたが、夕方5時には新宿駅に着いていた。 早やっ!!
皆さんお疲れ様でした。
激風の中の表銀座縦走、みなさん、お疲れさまでした。
風、悪天候をものともせず、淡々と縦走。
恐れ入ります。
蛙岩、埋まってると通過が大変なんです。掘り出すか、右か左か、どっちも怖いンです。
ricalojpさん、コメントありがとうございます。
いやいや、恐れ入るぐらいの暴風で大変でした。表銀座の稜線には危険箇所がないので、淡々と縦走できましたが、痩せ尾根や岩場の急登下降なんかがあると、きっと大変な思いをしそうなぐらいの風でした。
蛙岩、テント装備のザックだと背負っては通れないぐらい狭い穴ですね。
正解ルートを発見できずに大変な目に遭うかもしれないぐらい、わかりづらいところですね。
(先行していた単独さんが岩の上で右往左往してました)
kazさん、皆さんお疲れ様でした
5/5は本当に凄い風でしたね
皆さんに遅れること数時間、同じコースを歩いていましたが、
大天井の北斜面ではマジに飛ばされそうで怖かったです
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