雨降る大台、いやいや、星降る大台(日出ヶ岳−西大台)
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 11:57
- 距離
- 20.0km
- 登り
- 630m
- 下り
- 635m
コースタイム
- 山行
- 5:34
- 休憩
- 6:23
- 合計
- 11:57
天候 | 晴(夜間は快晴) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
昨年、星を見るために初めて大台ヶ原に行きました。満点の星空を堪能しましたが、写真的には満足なものが撮れなかったこと、その後西大台に行くつもりが果たせず、さらに大杉谷の帰りにも行けず、なんとしてでも西大台をクリアしておきたかったこと、そしてなにより、是非いろんな人にあの星空を見てほしかったこと、から、再度「大台で星を見る」計画を立てました。日程は月齢の若い日ということで8/3-4。
しかし、予備日を4週後に抑えているとはいえ、天気は気になります。いつもの山なら雨さえ降らなければなんとかなりますが、今回は雲が少なければ少ないほどよいということで、いつになく雲量の予報値に気をもむ2週間でした。結局、上北山村の雲量31%の予報で出発。今回はパート先の方と一緒なのですが、既におなじみのゆきさんがご主人さんをお連れになり、計4人。終始自動車の運転をして頂きました。おかげで本当に助かりました。
橿原神宮前駅近辺でピックアップして貰い、ときに鹿など目にしながら大台ヶ原ドライブウェイを南下。何度も空に目をやりますが、星があまり見えない。これは期待薄かなと思っていたら、途中深い霧の中に突入します。しばらく気を遣う道が続いたと思ったら、その向こうは満天の星空。0時過ぎに大台ヶ原駐車場に着いた時には、それこそ降るような星が出迎えてくれました。昨年来た時よりも凄いかも知れない。なお、駐車場は1/4ほど埋まっていたかと思います。
ただ、駐車場では満足しないのが今回の企画であり、前回は正木峠のウッドデッキで夜を明かしましたが、今回は日出ヶ岳山頂を目指します。道は良く整備されていますが、闇夜なので充分な注意が必要です。当たり前ですが、ライトは不可欠です。
山頂展望台では、予想していたよりも人が少なく、1階のベンチで荷物を広げて、ビールで乾杯することができました。その後星の撮影開始。例によってコンデジでの撮影ですが、今回はF値1.8、ISO800、露光時間20秒を基本にしました。もちろん三脚使用、手ぶれ補正オフ、レリーズ使用または2秒のセルフタイマーです。また、昨年神野山で試した比較明合成に再挑戦。30秒露光の連続写真を30分ほど撮影して、StarStaxというソフトで合成しました。ちょっと星の数が多すぎる感がありますが、面白い写真になりました。ただ、できればハブを使って、USB給電しながらレリーズで連続シャッターのつもりだったのですが、どうもハブを挟むとレリーズは効かないわ、給電はできないわ、で企画倒れのようでした。なお、昨年は1週間遅くて、ペルセウス座流星群のほぼ極期だったのですが、今回はそんなに期待していなかったのに、かなり星が流れるのを目にすることができました。いくつかは写真に写り込んでくれたのでラッキーでした。
撮影が一段落するとお休みタイム。シュラフを持っていったのでまだましでしたが、かなり風が強くて寒かったです。また、3時過ぎから雲が多くなり(昨年もそうだった)、星が隠れていきます。日の出も期待できないと見たのか、降りていく人も少なくありません。私も、同行のTさん(女性)がお手洗い切迫状態になったらしいので、日の出の時間を過ぎてから駐車場を目指しました。ところが、駐車場から登ってきて稜線に出た地点の展望台(日出ヶ岳と正木峠の分岐)で、雲海が太陽に染まる光景を目にしたので、しばらく撮影。同行者は先に駐車場を目指すとおっしゃいました。道は一本道で降りるだけであり、5時間前に登ってきた道ですから、どうぞとうかつに言ってしまいました。反省しています。着いていくべきでした。写真を撮ってから追っかけるのですが、急ぎ目に降りても全然Tさんに追い着きません。そんなにピンチだったのかと思いつつ駐車場に到達しましたが、しかし姿が見つからず。慌てて電話をかけたら幸いつながり(大台ヶ原は、場所によって電話の通じるところと通じないところがあります)、正木峠の方に行ってしまったとのこと。引き返すように伝えましたが、他の人に駐車場までの道を聞いて、その道の上にいると言うため、「そうですか」と答えて、中道を尾鷲辻目指して迎えに行きました。結局、4/5ほど登ったところで再会することができたのですが、どうも電話の時点では中道ではなくて尾鷲辻から大蛇瑤隆屬魄き返していたらしく、危ない目に遭わせてしまいました。
その後、ゆきさん夫妻と合流し、私とゆきさん夫妻は西大台を歩くことにして、レクチャーを受けました。昨年と違い、10分間のビデオを見る形式になっていました。大台教会の脇から降りていって、許可証を見せて西大台に入ります。昨年も途中まで行って戻ってきたのですが、今回も同様に分岐を右に曲がって反時計回りで一周することにしました。最初の見所はナゴヤ谷。水がきれいです。その後、広葉樹林の中を通りますが、巨木が多く、見事です。七ツ池を過ぎると苔むした岩がいい味を出すようになり、そこここでカメラが大活躍でした。結局、開拓に着くまでに2時間ほどを要しました。せっかくなので小処方向に少し進んで、800m先の展望台を目指しました。ここから大蛇瑤鯲△ら見ることができるはずだったのですが、どこが大蛇瑤わからず(ビジターセンターに戻った時に尋ねてみたら、雲で隠れていたようです)。
その後は帰りルートを歩くのですが、吊り橋ふたつを経た後はパンフレットに書かれている通りのガレ道急登です。見て面白いものもあまりなく、淡々と登らなければなりません。正直しんどかったですが、そのかわり妙にペースが上がりました。コースタイムは5時間くらいで、下りで2時間あまりかかっていて、さらに展望台までの往復をしたというのに、結局4時間あまりで戻ってくることができたのも、ルートの南半分があまり面白みがないということに由来するのかも知れません。しかし、そんなことを言っていたら、落差はあまりないとは言え、きれいな滝が姿を現したり、侮れません。個人的な感想ですが、反時計回りで良かったとは思います。天気はとてもよく、「西大台こそ雨の方がいいんだよ」という意見からすれば、むしろ残念なお天気だったのかも知れませんが、木漏れ日と苔のコントラストが美しく、大台ヶ原まで行って東大台だけで帰ってくる人は損してるなあと実感しております。
その一方でカラカラになりながら駐車場に戻り、おひとりだけずっと待っておられたTさんと合流し、杉の湯で昼食とお風呂を使って帰還。結果的に、天気予報でやきもきしたわりには、この上ない星空を堪能することができ、参加して頂いた方も満足して頂いたようでした。なお、Tさんが晴れ女らしいことは前から聞いていたのですが、ゆきさんのご主人も晴れ男らしく、おふたりのパワーと、みんなの「星を見たい」という想いが通じたひと晩でした。
コメント
この記録に関連する登山ルート
![](https://yamareco.info/include/imgresize.php?maxsize=90&crop=1&fname=%2Fmodules%2Fyamainfo%2Fupimg%2Fpt%2fe360befda74ba096ca3acc9667b539b1.jpg)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する