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Yamareco

記録ID: 1958833
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大山・蒜山

三鈷峰 〜嵐の稜線、山頂目前で撤退〜

2019年08月06日(火) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:06
距離
9.8km
登り
908m
下り
908m
歩くペース
とても速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:41
休憩
1:25
合計
6:06
9:53
6
10:13
10:14
4
10:18
10:18
28
10:46
11:01
19
11:20
11:32
42
12:14
12:15
17
12:32
12:33
5
12:38
12:45
10
12:55
12:56
8
13:04
13:04
5
13:09
13:38
3
13:41
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13
13:54
13:54
34
14:28
14:33
15
14:48
14:55
34
15:29
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4
15:33
15:37
8
15:45
15:46
6
15:52
15:52
6
15:58
15:59
0
15:59
ゴール地点:大山ナショナルパークセンター
「三鈷峰」へ登頂したことになっていますが、実際は山頂の50mほど手前で引き返しました。
天候 山麓は曇 山頂部は嵐
過去天気図(気象庁) 2019年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大山寺まで車で来ました。大山ナショナルパークセンター脇の駐車場(スキーシーズン以外は無料)に車を停めました。
コース状況/
危険箇所等
夏山登山道と比べると、道は狭いし標識は少ないし、路肩の崩れたところはあるし、傾斜の急なロープの懸けられているところが沢山あるし、なかなかハードボイルドな登山道です。天気の良い日に来ましょう。
その他周辺情報 大山ナショナルパークセンターにはコインシャワーコーナーがあります。\200で2分間湯(42℃)が出るとのことです。
大山口から大山寺へ向かう途中、山頂には雲がかかっていました。晴れないかなぁ。
2019年08月06日 09:15撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 9:15
大山口から大山寺へ向かう途中、山頂には雲がかかっていました。晴れないかなぁ。
大山ナショナルパークセンター脇の駐車場。車は少ないです。人も少ないです。雲は多いです。
2019年08月06日 09:33撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 9:33
大山ナショナルパークセンター脇の駐車場。車は少ないです。人も少ないです。雲は多いです。
センター向かいの駐在所で登山届けを出します。人はいません。
2019年08月06日 09:46撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 9:46
センター向かいの駐在所で登山届けを出します。人はいません。
歩き始めます。もう10時近いです。
2019年08月06日 09:56撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 9:56
歩き始めます。もう10時近いです。
ヤブデマリ?
この先、アジサイのなかまは至る所で見かけました。
2019年08月06日 10:14撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:14
ヤブデマリ?
この先、アジサイのなかまは至る所で見かけました。
大神山神社から行者コース登山道へ。途中で下宝珠越え登山道方向に折れます。
2019年08月06日 10:17撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:17
大神山神社から行者コース登山道へ。途中で下宝珠越え登山道方向に折れます。
ユートピアコース登山道に入ります。ガレ場の谷を登ります。
2019年08月06日 10:29撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:29
ユートピアコース登山道に入ります。ガレ場の谷を登ります。
この先は木の根や岩に手を掛けて行かなければならないので、グローブを装着しました。
2019年08月06日 10:31撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:31
この先は木の根や岩に手を掛けて行かなければならないので、グローブを装着しました。
アジサイは花の色や大きさの違う何種類かがありました。
これはクサアジサイかな。
2019年08月06日 10:32撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:32
アジサイは花の色や大きさの違う何種類かがありました。
これはクサアジサイかな。
雨が降ったら水が流れるところですね。今日は地面がまだらに濡れる程度なので大丈夫(?)。
2019年08月06日 10:37撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:37
雨が降ったら水が流れるところですね。今日は地面がまだらに濡れる程度なので大丈夫(?)。
振り返ると弓ヶ浜半島が望めます。
2019年08月06日 10:41撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:41
振り返ると弓ヶ浜半島が望めます。
木の根を掴んで登っていきます。
2019年08月06日 10:43撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:43
木の根を掴んで登っていきます。
傾斜も割ときついです。
2019年08月06日 10:49撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:49
傾斜も割ときついです。
下宝珠越えに到着しました。ここから尾根コースに入ります。
2019年08月06日 10:50撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:50
下宝珠越えに到着しました。ここから尾根コースに入ります。
ブナの茂る尾根、日差しもなく歩きやすいですが、時折雨の音がパラパラと聞こえるのが心配です。
2019年08月06日 10:56撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 10:56
ブナの茂る尾根、日差しもなく歩きやすいですが、時折雨の音がパラパラと聞こえるのが心配です。
ヤマジノホトトギス
これ、先日の三瓶山でも見かけました。
2019年08月06日 10:57撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ヤマジノホトトギス
これ、先日の三瓶山でも見かけました。
ソバナ
この後、山頂までのあちこちで見かけました。
2019年08月06日 10:58撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ソバナ
この後、山頂までのあちこちで見かけました。
ヤマツツジかな?
花期がちょっと遅いけど
2019年08月06日 11:10撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ヤマツツジかな?
花期がちょっと遅いけど
稜線の道は狭いけれど明瞭です。ただ、雲に覆われていて展望はありません。
2019年08月06日 11:11撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:11
稜線の道は狭いけれど明瞭です。ただ、雲に覆われていて展望はありません。
木々の隙間から崩れた三鈷峰の山腹が見えます。
2019年08月06日 11:15撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:15
木々の隙間から崩れた三鈷峰の山腹が見えます。
下宝珠と上宝珠の間ということはこの辺りが中宝珠なのかな。
2019年08月06日 11:19撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:19
下宝珠と上宝珠の間ということはこの辺りが中宝珠なのかな。
三鈷峰が展望できますが、山頂部は雲に隠れていて見えません。
2019年08月06日 11:20撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:20
三鈷峰が展望できますが、山頂部は雲に隠れていて見えません。
ホソバノヤマハハコ
まだ花弁が短いですね。
2019年08月06日 11:25撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ホソバノヤマハハコ
まだ花弁が短いですね。
崩れた路肩が補修されています。
2019年08月06日 11:32撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:32
崩れた路肩が補修されています。
勾配のきつい木の根の坂
2019年08月06日 11:36撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:36
勾配のきつい木の根の坂
シモツケソウ
これは花が多く開いている方ですね。
2019年08月06日 11:39撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 11:39
シモツケソウ
これは花が多く開いている方ですね。
ロープのかかった岩場、足を滑らさないように注意。
2019年08月06日 11:40撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:40
ロープのかかった岩場、足を滑らさないように注意。
ヤマアジサイ?
アジサイの仲間はなかなか識別が難しいです。
2019年08月06日 11:43撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ヤマアジサイ?
アジサイの仲間はなかなか識別が難しいです。
この辺りは雲の中、木々も地面もしっとり濡れています。
2019年08月06日 11:55撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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この辺りは雲の中、木々も地面もしっとり濡れています。
ホタルブクロ
時々出会っては、ほっこりする花です。
2019年08月06日 11:56撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 11:56
ホタルブクロ
時々出会っては、ほっこりする花です。
道はなかなか険しいです。グローブをしていて正解。
2019年08月06日 12:01撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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道はなかなか険しいです。グローブをしていて正解。
岩がゴロゴロしていて足元が悪いです。
2019年08月06日 12:05撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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岩がゴロゴロしていて足元が悪いです。
この辺りは道が荒れています。岩につけられたマークが頼り。
2019年08月06日 12:08撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:08
この辺りは道が荒れています。岩につけられたマークが頼り。
上宝珠越
元谷方向砂走りは土砂流流出につき危険立入禁止とあるので、やめておきましょう。
2019年08月06日 12:13撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:13
上宝珠越
元谷方向砂走りは土砂流流出につき危険立入禁止とあるので、やめておきましょう。
いよいよ三鈷の上りに入ります。
2019年08月06日 12:13撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:13
いよいよ三鈷の上りに入ります。
小さな花があちこちに。
2019年08月06日 12:16撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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小さな花があちこちに。
ダイセンオトギリソウ
2019年08月06日 12:17撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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ダイセンオトギリソウ
木と草が生い茂るトンネルの向こうに光が…
2019年08月06日 12:19撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:19
木と草が生い茂るトンネルの向こうに光が…
クサボタン
2019年08月06日 12:25撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 12:25
クサボタン
稜線に出ました。ここが「ユートピア分岐」ですね。
風が強いです。雲に覆われて展望もありません。
2019年08月06日 12:35撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 12:35
稜線に出ました。ここが「ユートピア分岐」ですね。
風が強いです。雲に覆われて展望もありません。
三鈷峰方面
雲の中です。
2019年08月06日 12:44撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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三鈷峰方面
雲の中です。
エゾノヨロイグサ(シシウド属) …かな?
2019年08月06日 12:45撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:45
エゾノヨロイグサ(シシウド属) …かな?
東斜面から西に向かって雲が吹き上げています。
木が生えているので飛ばされずに何とか歩けます。進める所まで進んでみます。
2019年08月06日 12:46撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:46
東斜面から西に向かって雲が吹き上げています。
木が生えているので飛ばされずに何とか歩けます。進める所まで進んでみます。
この先に三鈷峰の山頂があるはずですが、台風並みの強風でこれ以上進めません、残念ながら、登頂は断念します。
2019年08月06日 12:54撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 12:54
この先に三鈷峰の山頂があるはずですが、台風並みの強風でこれ以上進めません、残念ながら、登頂は断念します。
ナンゴククガイソウ
先の方まで花が咲いているので、もう花も終わりの時期ですかね。
2019年08月06日 12:58撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 12:58
ナンゴククガイソウ
先の方まで花が咲いているので、もう花も終わりの時期ですかね。
コオニユリ
「クルマユリ」としているレポートもありますが、どうなんでしょうね。
2019年08月06日 13:05撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 13:05
コオニユリ
「クルマユリ」としているレポートもありますが、どうなんでしょうね。
三鈷峰と反対方向の避難小屋方向へ向かいます。
とにかく風が強くて大変です。
2019年08月06日 13:08撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:08
三鈷峰と反対方向の避難小屋方向へ向かいます。
とにかく風が強くて大変です。
ユートピア避難小屋へ到着。
2019年08月06日 13:09撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:09
ユートピア避難小屋へ到着。
小屋の中は平和そのもの、誰もいません。ラジオをつけても通常放送、やはり荒れているのはこの辺りだけなのか。
2019年08月06日 13:10撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:10
小屋の中は平和そのもの、誰もいません。ラジオをつけても通常放送、やはり荒れているのはこの辺りだけなのか。
しばらく小屋で休憩しましたが、風はおさまりそうにないので下山します。
2019年08月06日 13:36撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:36
しばらく小屋で休憩しましたが、風はおさまりそうにないので下山します。
シシウド
2019年08月06日 13:38撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:38
シシウド
岩にしがみついて、足を滑らさないように下ります。
2019年08月06日 13:57撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 13:57
岩にしがみついて、足を滑らさないように下ります。
雲の外に出てきました。
知ってるかい?あの雲の中は嵐なんだぜっ。
2019年08月06日 14:10撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
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8/6 14:10
雲の外に出てきました。
知ってるかい?あの雲の中は嵐なんだぜっ。
雲の外に出ると展望があります。日本海方向、あの山は孝霊山かな。
2019年08月06日 14:25撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 14:25
雲の外に出ると展望があります。日本海方向、あの山は孝霊山かな。
最後まで三鈷峰の頂を望むことはできませんでした。
知ってるかい?あの雲の中は…
2019年08月06日 14:27撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 14:27
最後まで三鈷峰の頂を望むことはできませんでした。
知ってるかい?あの雲の中は…
上りのコースと同じルートを引き返します。下りになるとだいぶ楽です(体力的にも気分的にも)。
2019年08月06日 14:29撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 14:29
上りのコースと同じルートを引き返します。下りになるとだいぶ楽です(体力的にも気分的にも)。
ブナの豊かな森です。
2019年08月06日 14:38撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 14:38
ブナの豊かな森です。
ユートピアコース登山口(下宝珠入口)まで下りてきました。やっと下界に辿り着いた、って感じ。
2019年08月06日 15:17撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 15:17
ユートピアコース登山口(下宝珠入口)まで下りてきました。やっと下界に辿り着いた、って感じ。
大神山神社脇、行者コース登山口へ着きました。
今日も怪我無く山を楽しむことができました。山の厳しさも体感しました。
2019年08月06日 15:33撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 15:33
大神山神社脇、行者コース登山口へ着きました。
今日も怪我無く山を楽しむことができました。山の厳しさも体感しました。
大山寺の参道をてくてく歩いて駐車場へ戻ります。
下山したら派出所で下山届を出します。
2019年08月06日 15:48撮影 by  COOLPIX AW120 , NIKON
8/6 15:48
大山寺の参道をてくてく歩いて駐車場へ戻ります。
下山したら派出所で下山届を出します。
撮影機器:

装備

個人装備
半袖シャツ 長袖アンダーシャツ サポーティングタイツ ズボン(ジャージ) 靴下 グローブ 日よけ帽子(ハット) 登山靴 サブザック(15L) 昼食(パン) 行動食(飴) 予備食(シリアルバー他) 飲料(お茶600mL+スポーツ飲料500mL) iPhone(GPS+カメラ) iPad mini サブバッテリー カメラ 携帯電話 腕時計 ラジオ 手拭い ティシューペーパー 虫除けスプレー
備考 ジャンパー,ヘッドライト は使いませんでした。

感想

 大山を訪れるたび、大山寺の橋の辺りから正面に見えるカッコいい山とその稜線にぽつんと立つ避難小屋が気になっていた。山の先輩に尋ねてみると、「あれは三鈷峰、下宝珠越えから歩いて行ける。」と教えてくれた。いくら大山が日本百名山だといっても、いつも夏山登山道で弥山を目指しているだけではつまらない。いつか、あの三鈷に登ってみたいと思っていた。
 8月5日は仕事の研修会があり、8日には生徒を引率して出かけなければならない、その隙間の8月6日に年休をとって三鈷峰に登ってみることにした。太平洋上には台風が発生し、だんだん日本列島へ近づいているということではあるが、まだ影響は無さそうだ。猛暑日が続いている。朝出掛ける時に、父に「今日は天気があまり良くない」と言われたが、「少しぐらい曇っている方がいいんだよ」と答えて出かけた。我が家から大山の登山口あたりまでは車で2時間程度、車の中から見えた大山の中腹より上が雲に覆われているのが若干気にはなっていたが、そのうち晴れるだろうと高をくくって歩き始めた。大山寺には人はまばらで、平日とはいえ夏休みにずいぶん閑散としているなぁと思ったのだが、今思えば、多くの人はこんな日は登山日和でないことをちゃんとわきまえていて、山の空気読めないのは私ぐらいだったのかなと思う。
 大山はずっと雲に覆われていた。風は湿っている。ぽつぽつと雨がしたたることもあるが、合羽を着るほどではないような。歩きながら、去年の秋にこの大山山系の甲ヶ山を歩いた時に雨にたたられて大変だったことを思い出した(→ 「甲ヶ山・矢筈ヶ山 〜ずぶ濡れ岩峰歩き〜」 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1606352.html )。けれども、この度はびしょ濡れになるというわけではなく、けれども結局靴の中まで濡れてしまっていた。
 歩き始めた時刻が遅かったので、登山中に下山中の人何組みかとすれ違った。他人はもっと早起きして歩き始めているんだなぁ、天気が荒れないうちに登頂してしまいたいなぁと、やや早目のペースで歩いた。下宝珠越えから中宝珠越え辺りの林間コースは歩きやすかったが、それ以外は足元にも岩があったり木の根が巡っていたり、アップダウンも多く、あまりペースが上げられるようなコースではなかった。
 三鈷峰からユートピア小屋へつながる稜線の分岐点へ上がった時には、向こう側から手前(東側から西側)へビュービューと強い風が吹いていた。周りは真っ白で三鈷峰の山頂もユートピア小屋も確認できない、たくさんの花が咲いているようだが、のんびり花を眺めているような状況ではなかった。とりあえず左へ折れて三鈷峰山頂へ向かった。稜線に木や草がしっかり生えているので姿勢を低くして歩けばある程度風を遮ることもできる。けれどもしばらくすると木も少なく狭い稜線の前に差しかかった。そこでしばらく様子を見ていたが、稜線の上をドオドオと超えていく台風並みの強い風がおさまる様子はない。座っている足元の岩も風で振動していて、もしかしたら崩れるんじゃないかと不安を感じるほどだった。ここで命を懸けてまで三鈷峰の頂上へ行くというのもバカな話だと見切りをつけて、きっぱりと撤退することにした。
 南へ向かい、稜線を避難小屋まで歩く途中にも多くの花に出会うことができた。どれも強い風に吹かれて、一見可憐に見える花々も、この過酷な環境に耐えられるものだけが生き残っているのかと思うと、また一層と愛おしく思えた。避難小屋で荷物を下ろしてしばらく休憩し、昼食のパンをかじっていたらトレラン風の軽装の男性がやってきた。「大変な風ですね」などと言葉を交わして、程なくその男性は「お気をつけて」と山を下りて行った。
 下山は上りのルートを引き返した。稜線から離れると風の音も全く聞こえない、雲の外に出ると、いつもの鳥のさえずる林になった。目の前は弓ヶ浜半島と日本海、そして島根半島が静かに広がっている。
 気分的にちょっと疲れた。山は晴れている方がいいな。稜線や山頂から遠くを見渡したいな。爽やかな風に吹かれながらお昼ご飯を食べたいな。また来よう、この山へ。朝早く家を出て、山頂に雲がかかっていないことを確認して。

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