北アルプス薬師岳: 自転車併用・海抜0mからの日帰り


- GPS
- 13:46
- 距離
- 118km
- 登り
- 3,991m
- 下り
- 3,986m
コースタイム
(登山)折立6:46-7:46三角点(1870m)7:59-9:14太郎平小屋9:29-10:48薬師岳山荘10:54-11:30薬師岳12:12-13:17太郎平小屋13:33-14:07仮眠場所(2100m)14:16-15:41折立
(自転車)折立15:58-16:41亀谷ゲート16:44-16:59アルペン村17:11-17:53常願寺川河口
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
太郎平小屋までは上部に残雪あるが夏装備でOK。薬師峠-薬師平間はアイゼンあった方が安全。薬師岳山荘から上は95%夏道 |
写真
感想
自転車併用で海抜0mから全て人力で行う登山を、昨年乗鞍岳、白馬岳、剱岳と行ったが、今回は薬師岳に挑戦した。既に実施済みのYASUHIRO先生の記録を参考にした。
海抜0m発着にこだわるため、富山市内の自宅でなく常願寺川河口の今川橋東口を起点にした。そこまでも自転車で行こうかと思ったが、疲れて下りて来たらそのまま自宅に帰ってしまいそうな気がして、絶対ここまで戻るつもりで車で自転車を運んだ。2時前には出発のつもりで河口についたが、どうも眠気が取れずに車中二度寝し、3時前にようやく出発となった。
常願寺川右岸を遡る道は、グランフォンド富山などで通ったので勝手が分かり、車の通行も少なく夜間走行には都合が良い。昨晩の酒飲みがまだ影響しているのか、明け方で目覚めきっていないからか、どうもパワーが入らない。先は長いし、粘りの走りに徹して岩峅寺まで18kmを50分。平均時速22km/hは緩い登りとはいえスローペースだ。
アルペンルート立山駅に向かう道路をさらに進み、有峰口駅近くの橋で対岸に渡るが、このころ夜が明けてきて、目も覚めて来た。小見から一登りで有峰林道小見線の亀谷ゲートに到着。ゲートの開門時間の6時までは1時間半ほどある。ゲートに人がいなければ自転車はすり抜けて通れるという話だったが、もう係の人が来ていた。通れるかと聞いたら、本当は6時まで駄目なんだけど、せっかく早く来たんだから気をつけて行かれ、と通してもらえた。感謝。
ゲートから有峰湖までが標高差700mの登り、背中の荷物は軽登山靴、軽アイゼン、ストック、防寒着と食料で、登山には軽いが自転車ヒルクライムでは結構な負担に感じる。長丁場を意識して自重したこともあり、荷物なしで登るときの70%位のペースになった。やたらとトンネルが多く、この時間には消灯されて真っ暗なものもある。自分の灯りはハンドルライトとヘッドランプのダブルで、これは非常に有効。有峰湖のダム展望台で一息つき、さらに250mの登りで折立へ。6時の開門で入って来た自動車に丁度追いつかれた。
折立の登山口でレーサーシューズから軽登山靴に履き替え、自転車をデポして山の人となる。但し着ている物は自転車ウエアのままの、山の中では変な格好だ。僕が歩き出す直前に単独の女性が出発していた。この人(Kさん)は折立に戻るまでほとんど僕とペースが一緒で、かなり強い山レディだ。山登りを初めて1年半と聞いてまたびっくりだった。
折立から、ぬかるみの多い森林帯を我慢して登り、1870mの三角点のベンチで展望が開け、目指す薬師岳と剱・立山方面が望める。雨上がりで空気が澄み、梅雨の中休みのこの日に来られて良かったと思う。1800m辺りで最初の残雪に出会うが、三角点から先の日当りの良い尾根道ではほとんど消えていた。太郎平小屋が間近に見えてからしばしの雪田歩きになって小屋に到達。Kさんも間もなく到着。
この先の薬師峠から薬師平までの道について、例年より残雪が多く迷い易いと小屋の人には注意されたが、前日のトレースがしっかり残っていてルート取りには問題はなかった。暖かさに雪は緩んでいて、急斜面では足跡に靴を乗せていても崩れるときがあり、アイゼン使用が有効。薬師平から上も雪の斜面が続き、雪が切れて夏道に乗ると、間もなく薬師岳山荘に到着。Kさんも直ぐに到着。
山荘から上は95%夏道で、祠の立つ薬師岳頂上へ、海抜0mから8時間40分で到達した。もちろんKさんも間もなく到着。目の前のカール、立山連峰、後立山連峰から槍・穂高、黒部五郎の奥に御嶽まで見える大展望を満喫した。Kさんに山頂証拠写真を撮ってもらい、下山にかかる。
太郎小屋までの下山は快調だった。特に雪面の軟らかさの程度が、キックステップの大股でずんずん下りるのに手頃だった。太郎小屋で一息ついて折立への道へ。ここで下り出して間もなく、どうも眠くて辛くなって、2100m辺りのベンチでちょっと寝ることにした。その間にKさんともう一人の登山者が通りかかり、それに気づいて目を覚ました。日なたで仰向けで寝ていたので、一夜干しの様だったと笑われた。30分位寝ていたような気がしたが、後でGPS記録を見ると10分程度であった。でもこれで気分がすっきりし、再び快調に歩くことが出来た。概ね快調のまま折立登山口に着いた。自転車ダウンヒルの支度の間にKさん達も到着。
折立から僅かの登り返しでトンネルを越えて有峰湖畔への豪快なダウンヒル。この「僅か」が長丁場の後にはそれなりに辛いのではあるが。さらに、和田川の谷が常願寺川に出会うまでダウンヒルは続くのだが、こちらは快適な広くて滑らかな舗装道路は少しで、荒れた路面、崩れた路肩、道路工事現場、片側交互通行、それにトンネルで気が抜けない。それでも登りの90分が下りは30分で小見まで来た。
常願寺川の右岸に渡り河口を目指すが、腹が減って横江のアルペン村にあるコンビニに立ち寄る。食料としてエナジーバーの様なものはまだ持っていたのだが、それには飽きていて、「汁気と塩気のある澱粉質」が食べたくてカップうどんを選択。塩分摂取が効いたのか元気回復して、下流の平坦路でも30km/hを維持して出発点の河口に戻って来た。出発して15時間、充実感、達成感には満足できた。
Sea to Summit - what a great idea!
お疲れ様でした.
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する