5歳児とはじめる山道のぼりときのこ・小仏峠【1周年記念】
- GPS
- 03:40
- 距離
- 5.0km
- 登り
- 296m
- 下り
- 389m
コースタイム
天候 | くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
とてもよい |
写真
感想
2019年10月13日。息子と山登りを始めて、今日でちょうど1年が経った。その記念にはじめての山登りのことを書いておくことにする。
もともと、息子も父も、野山が好きだった。
見たことない植物や見たことない昆虫にいつでも会える。都会暮らしでは見ることのない宝物がたくさんある。
そして、息子は5歳になった。そろそろ体力づくりをしていかなければいけない。
それなら山登りなんてどうだろう?
とはいっても、幼い子供にとって、ひたすら上り坂を登っていくのはあまり楽しくないかもしれない。そもそも僕自身、山登りにさほど興味がなかった。
ただ、このころ公園に生えるきのこを息子はとても面白がるようになっていた。きのこ探しもかねてなら、楽しめるかな。
この当時は僕も山なんて高尾山くらいしか知らなかった。山歩きのサイトなどを漁るように見て、これならよさそう、と導き出したのがこのコース。
登りはちょっと、くだりをいっぱい。このころ下り坂を猛ダッシュで駆け抜けるのにハマっていた息子、飽きないで歩いてくれるはず。そして僕はといえば、ずっと前に車で犬目宿を訪れるなど、昔の街道には興味がある。
きのこを探しに森に行こう。そう息子を誘ったように思う。なにしろ1年前のこと、あまり記憶は定かではない。
朝ごはんをふつうに食べて、高尾駅からバスで小仏へ。11時、山登りとしては遅いスタートだけれど。
バスの終着からもしばらくはアスファルトの立派な道が続く。息子は秋の木の実にデジカメを向けたりしている。
途中の民家で自家製とおぼしき梅干しが売られていた。あまり甘みのないドライな酸っぱさはまたたくまに息子の心をつかんでしまい、以降この旅が終わるまで父は息子に梅干しをねだられることになる。
お寺に行く道、別の山に行く道(景信山)とどんどんわかれてゆき、いよいよ土の道。
沢づたいに登る道で、しかも午前中に西に向かって登るので、陽がまったくささない。このしめっぽさはいやじゃないかな、と息子をみると、まったく意に介さずに登っている。
押してくれとも疲れたとも言わない息子。唯一の不快はジャケット、山登りしていたら暑くなった様子。
梅干しをひたすら食べながら、どんどん登ってゆく。山道が向きを変える。植物の感じが少し変わる。そして登りが突然ゆるやかになる。
僕らにとっての頂上、小仏峠だ!
なんという達成感。あまり人の多くない、登山が趣味の人たちの来るようなところに、スニーカーと肩掛けカバンみたいな親子か来てしまった。
ここを越えて江戸の人々は甲斐へ、甲斐の人々は江戸へ、と昔に想いを馳せていると息子が初老のハイカーさんたちに褒めちぎられている。保育園年中くんがノーだっこノーおんぶ、自分の足で登りきったのだから称賛に値する。しかし梅干しの食べすぎはハイカーさんたちに心配されていた。
峠の標識のところで写真を撮り、この峠名物の狸の置物とひとしきり遊んだら、おりていこう。
下り道は、坂道が山の斜面に対して掘り込まれている、まさに旧道といった趣き。そんな中を、息子は走る! 走る! たまにコケる! でも走る!
杉の枝を剣にしてみたりと、余裕ある下りは遊びがいっぱい。息子の愛するキノコもみつけることができた。
のぼりと一転、相模湖方面のくだり道脇にはキノコがたくさん生えていた。
当時はまだキノコ図鑑をもっておらず、雑誌の特集「危険な毒キノコランキング」みたいなやつで興味を育てていた息子。そんな彼にとって大興奮の発見、それは毒キノコ界のスーパースター、ドクツルタケ!(らしきもの)
モヤシみたいに生えてるシロソウメンタケ、びっくりするほどでっかいカラカサタケ(しばらくの間、テングタケだと思っていた)にも会えて、キノコツアーとしては大成功。
やがて道は舗装道路に合流。JR中央線の脇に出て、特急かいじやあずさを見る。江戸のお侍さんの道と近代の韋駄天な乗り物がいい対比、面白い。
ヤマノイモのムカゴを取ったり、タネを飛ばしたりしながら底沢バス停に到着。今から考えるとあっさりだけれど、その時としてはものすごい山登りを無事に終えた。息子くんすごいよ、君は東京から山梨に歩いて行ったんだよ!(※相模湖町は神奈川県だと当時知らなかった)
おさむらいさんのホテル(小原宿)を通り過ぎて、相模湖駅に到着。そういえば、昼ごはんのことを考えていなかった。
駅前のおみやげ屋さんで酒まんじゅうをゲット、駅前広場で食べる。できたてではないから多少モサついてるけど、それもよし。今は山をクリアした喜びで、なんだってうまい。
まだ年中さんの君が、そんなに歩けるとは思わなかった。実はくだり道多めのルートにしたのは、無理だよ歩けないよってなったときにとうちゃんが担げるようにでもあるんだ。山梨ではなかったけれど、とうちゃんはこの日のことを忘れない、どころか宝物にしておくよ。
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