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Yamareco

記録ID: 2042469
全員に公開
ハイキング
谷川・武尊

大源太山-三国山 〜秋の気配〜

2019年09月29日(日) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 群馬県 新潟県
 - 拍手
GPS
06:36
距離
12.8km
登り
1,063m
下り
1,031m

コースタイム

日帰り
山行
5:54
休憩
0:53
合計
6:47
9:03
66
浅貝バス停
10:09
10:14
62
11:16
11:22
11
11:33
20
11:53
12:02
12
12:14
12:15
8
12:23
53
13:16
13:18
15
13:33
13:48
31
14:19
27
15:11
15:25
25
15:50
浅貝バス停
天候 晴れのち曇り
過去天気図(気象庁) 2019年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
新幹線たにがわ号接続、越後湯沢駅発8:20(南越後観光バス、660円)浅貝BS着9:00
浅貝BS発16:07(660円)越後湯沢駅着16:45
コース状況/
危険箇所等
浅貝からの歩き始めは、車道に沿って歩く。ヤマプラ(昭文社地図)を当てにしてはならない。ヤマメモが正解。

一般道は、終始快適で、迷いようも無く、危険箇所も無い。ぐんま県境稜線トレイル区間は、標識も真新しく、道の整備も万全である。
その他周辺情報 三国峠から最初の自販機は、西武クリスタルを過ぎてから右側に現れるコカコーラ。
越後湯沢駅からの乗客はおよそ7、8名。浅貝バス停で独り降車する。
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越後湯沢駅からの乗客はおよそ7、8名。浅貝バス停で独り降車する。
既に閉鎖されている浅貝ゲレンデ。リフトもレストハウスも何も無い。
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既に閉鎖されている浅貝ゲレンデ。リフトもレストハウスも何も無い。
ヤマプラに従い、ゲレンデ脇を登ってゆく。
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ヤマプラに従い、ゲレンデ脇を登ってゆく。
けれども5分後、想定外の藪漕ぎが始まろうとしている。
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けれども5分後、想定外の藪漕ぎが始まろうとしている。
ここだ!強引に右折、なおも背丈ほどの藪と格闘しながら、激しい急登を続けていると、ふと足元に木段が。どうやら廃道に導かれたようだ。
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ここだ!強引に右折、なおも背丈ほどの藪と格闘しながら、激しい急登を続けていると、ふと足元に木段が。どうやら廃道に導かれたようだ。
登山道に出た。何と有難いことか。道なき道を行く。不本意ながら勘が養われてきている。
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登山道に出た。何と有難いことか。道なき道を行く。不本意ながら勘が養われてきている。
標識、ロープまである。しばし休憩。精神的なダメージを修復する。
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標識、ロープまである。しばし休憩。精神的なダメージを修復する。
嬉しくて、何の特徴も無い道でもつい写してしまう。
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嬉しくて、何の特徴も無い道でもつい写してしまう。
十分整備された道。気持ち良い。
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十分整備された道。気持ち良い。
ハロウィンと何か(慰霊碑だった)。
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ハロウィンと何か(慰霊碑だった)。
遠く鳥甲山が見える。今日こそは眺望に恵まれますように。
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遠く鳥甲山が見える。今日こそは眺望に恵まれますように。
三国山系。
毛無山。ここまで約1時間、予定どおり。序盤の躓きから立ち直ったかな。
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毛無山。ここまで約1時間、予定どおり。序盤の躓きから立ち直ったかな。
浅貝青年会と慶応ワンゲル部に感謝。
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浅貝青年会と慶応ワンゲル部に感謝。
超高圧送電線なのかな。とにかくでかい、そして美しい。
3
超高圧送電線なのかな。とにかくでかい、そして美しい。
毛無山を過ぎて5分、少し嫌な予感。
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毛無山を過ぎて5分、少し嫌な予感。
そうでもなかった。気持ちの良い道は続く。
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そうでもなかった。気持ちの良い道は続く。
このあたり最も辛かった。序盤の躓きが効いている。
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このあたり最も辛かった。序盤の躓きが効いている。
11:15三角山到達。稜線からの眺望、やっぱりいい。
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11:15三角山到達。稜線からの眺望、やっぱりいい。
苗場山もよく見える。
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苗場山もよく見える。
こちらは平標山と仙ノ倉山。
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こちらは平標山と仙ノ倉山。
そして向かう大源太山。
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そして向かう大源太山。
武尊山には雲がかかっている。
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武尊山には雲がかかっている。
久々の青空、嬉しい。
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久々の青空、嬉しい。
遠く、向こうの大源太山も見える。
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遠く、向こうの大源太山も見える。
第一目的地である大源太山には三等三角点が。
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第一目的地である大源太山には三等三角点が。
平標山と仙ノ倉山が近くなった。
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平標山と仙ノ倉山が近くなった。
エビス大黒の頭、万太郎山。
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エビス大黒の頭、万太郎山。
山頂付近は既に色づいている。
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山頂付近は既に色づいている。
三国山方向を望む。
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三国山方向を望む。
三角山に戻る。少し雲行きが怪しくなってきた。予報、はずれてほしい。
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三角山に戻る。少し雲行きが怪しくなってきた。予報、はずれてほしい。
特徴的な山容の山々。
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特徴的な山容の山々。
稜線の道、清々しい。
3
稜線の道、清々しい。
二つの小ピークを越えれば三国山。
3
二つの小ピークを越えれば三国山。
13:30、三国山に到着。大源太山での休憩を短くしたせいか、1時間早い。珍しく電波の通じた画面を見ながら、帰りの高速バスを1本早めるか、新幹線か悩む。
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13:30、三国山に到着。大源太山での休憩を短くしたせいか、1時間早い。珍しく電波の通じた画面を見ながら、帰りの高速バスを1本早めるか、新幹線か悩む。
どこまでも続きそうな階段を見下ろす。こののち、ピクニックを楽しむファミリーと出会う。今日初めて出会った人たちだった。
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どこまでも続きそうな階段を見下ろす。こののち、ピクニックを楽しむファミリーと出会う。今日初めて出会った人たちだった。
天空階段を振り返る。こののちも木階段が続く。
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天空階段を振り返る。こののちも木階段が続く。
苗場スキー場、何度見ても様々な思い出が脳裏を過ぎる。
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苗場スキー場、何度見ても様々な思い出が脳裏を過ぎる。
三国峠の三国権現。ここで登山者と出会った。
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三国峠の三国権現。ここで登山者と出会った。
今日の無事を感謝。
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今日の無事を感謝。
幅広の道を九十九折に下って行く。
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幅広の道を九十九折に下って行く。
14:45、国道17号(三国街道)の登山口に到達。ここからしばらく車道歩き。
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14:45、国道17号(三国街道)の登山口に到達。ここからしばらく車道歩き。
トンネルの外には歩道が有り、危険はない。
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トンネルの外には歩道が有り、危険はない。
国道を行く。
リゾートマンションの玄関前に設けられた始発バス停。着替えて1本早いバスを待つうちに、どうしても飲みたくなったのでとぼとぼ歩き始める。
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リゾートマンションの玄関前に設けられた始発バス停。着替えて1本早いバスを待つうちに、どうしても飲みたくなったのでとぼとぼ歩き始める。
自販機を探して下っているうちに結局浅貝まで歩いてしまった。まあコーラは飲めたけど。
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自販機を探して下っているうちに結局浅貝まで歩いてしまった。まあコーラは飲めたけど。

感想

 越後湯沢駅で降車する人が、やけに多い。東口のバス停まで急ぐ。「シャトルバスはこちらです」係員が拡声器を手に案内していた。尋ねてみると、秋桜ハーフマラソンが開催されるそうで、駅前には長い行列ができた。路線バスを待つ人はというと、数名の日帰り登山者が並ぶだけ。マラソンにも登山にもいい季節なのになあ。
 それにしても、今回も天気予報に翻弄された。台風によって前線が活発になるとか、土曜の午後から下り坂とか、さんざん脅かされて、金曜の夜に、とくだね予約をキャンセルしてしまったが、前日の夕刻、3サイトから晴れマークのお許しを得て俄かに動き出した。

 バスは、三国街道を南下、平標山登山口、苗場プリンスホテル前を経て、浅貝には定刻どおり到着した。降車後、すぐに歩き始めた。車道で足慣らし後、登山口で準備体操の予定でいた。浅貝ゲレンデは5年前に閉鎖されており、リフトも撤去されている。淋しさの漂う車道を行くと、「ルートを外れました」の警告音、スマホの画面を見ると確かに予定のルートから大きく逸れている。仕方がない。ゲレンデを横切り傍らの「道」を進むことにした。
 ほどなくすると「道」は薮に覆われ始めた。疑いつつもなおも進むと、既に踏み跡すら無い。振り返り、今日の山行は無かったことにしようか、一瞬迷ったが、もう少しだけ漕ごう、気を取り直し、背丈ほどの草をかき分け、勘だけを頼りに前進する。そしてここぞという場所で、右折、急坂を登り始めた。こんなとき、それどころではないから、動物との遭遇は全く気にしない。1分が10分に感じる時間が過ぎて行く。
 ふと足元を見ると、木段が有った。廃道を歩いていたようだった。昭文社地図のルートはこれだから信用ならない。ぶつぶつ呟きながら進むと、登山道に飛び出た。安堵と共に喉の渇きを強く感じた。一息つき、ようやく準備体操を始められた。

 標識とロープの有難みを感じながら、急登を続けてゆく。気温は高く、予想以上に発汗するも心身共に充実している。道は十分に整備されており、標高差400メートル余り、1時間の道のりを経て、毛無山には予定どおり到着した。樹木に囲まれた静かな場所だった。
 山頂に設置された標識から、この道が、地元の方や大学のワンダーフォーゲル部の有志によって整備されてきた経緯を知った。いずれの登山道も様々な方の厚意によって維持されている、序盤の藪漕ぎを思い出し、感謝の言葉を口にした。
 付近の鉄塔下からは平標山と仙ノ倉山方向を見通すことができる。今日はいずれの山頂から素晴らしい眺望が得られていることだろう。果たして目指す稜線からも望めるだろうか、天候はもつだろうか、期待と不安に満ちてゆく。
 毛無山からは、ほぼ平坦な区間を経て三角山への登りに取りかかる。緩やかな尾根道を上ってゆくと、やがて山頂前の急坂が現れる。厳しい25分間、何度も足を止めた。この道は晩秋から初冬にかけて歩くのが最適かもしれない。
 そろそろ「ストック寄りかかり休止」も限界かな、そう思ったとき稜線に乗った。待ち望んでいた光景が眼前に広がっていた。山々は優しく迎えてくれた。見上げれば青空と秋雲が広がり、陽の光は強く降り注いでいる。このまま予報は外れてほしい、そう願わずにはいられなかった。
 しばらく佇んだのち、大源太山に向かう。気力体力共に瞬く間に回復していた。北進したのち東へ、鬱蒼とした樹林帯を抜けると笹原の伸びやかな台地に到達する。山頂からは、北に平標山、仙ノ倉山、右に目を向けると万太郎山が明るく輝いて見える。東方向の武尊山の頭上には大きな雲が浮いていた。腰を下ろし、クリーム入りのパンを口にする。凍らせてきた飲み物は未だ融け切らず、快適に喉を潤してくれた。
 12時を少し回ってからその居心地の良い場所をあとにした。20分後、三角山に戻る。山頂付近の樹木のみ紅葉が始まっていたが、こちらはまだまだこれからだ。もう1、2週遅く訪れればさぞかし美しい光景を目にできたことだろう。右に左に山々を眺めながら静かな稜線の道を進む。

 地形図どおり二つの小ピークを越えて、三国山に近づく頃には、怪しい雲が現れ始めた。火照った体に、少しだけ冷たくなった風が心地よい。今日最後の登りに取りかかった。
 大源太山での滞在が短かったため、到着は1時間早い。1本早い高速バスや空いていそうな列車に乗れる、キャリア最弱の電波に望みを託し、機内モードを解除した。予想に反して画面上に予約サイトが浮かび上がる。悩んだ末、17時13分発の列車を予約した。
 三国峠までは、これでもかと言わんばかりの大量の階段に迎えられる。避けようにも両脇に足を運ぶスペースは無い。ほどなくバスを降りてから初めて人の声を耳にする。休憩スペースで穏やかな時間を過ごす家族連れに出会った。挨拶を交わし、なおも続く階段を膝へのダメージを軽減すべく慎重に下りた。
 三国権現のある峠で、もう一人に出会った。この時間にここにいるということは、マニアックなコースを歩んで来たのかもしれない。そう思いつつも、一定の速度まで上がって来た歩みを止める気にもなれず、そのまま下山を続けた。
 九十九折に緩やかに下りて行く。御神水の湧き出る音が少しずつ大きくなり、やがて沢音へと変化する頃、登山口に到着した。山中、終始静かだったせいかトンネル出口の騒音は如何ともし難く、逃げるようにその場を離れた。国道17号線は大動脈ではあるが、このあたりの交通量はそれほど多くはない。路肩を堂々と歩いた。足早に下りてきたせいか、バスの発車時刻までまだ1時間以上ある。時折訪れる静寂を楽しみながら、懐かしの「苗場」に向かって歩いた。
 始発バス停の西武クリスタル前で着替え、一息つくと俄かにあの飲み物が恋しくなった。販売機を求め、浅貝集落を目指す。しばらく進むと、ぽつんと赤い箱が目に映る。嬉しくなって駆け寄る。350ミリリットルを一気に飲み干した。結局、なんだかんだで、今日の出発場所である浅貝バス停まで歩いた。やはりゲレンデが無くなると、ロードサイドの店も淋しく映る。赤倉、栂池そして苗場には、数えきれないほど素敵な場面を置いてきた。登山の前後でいずれを訪ねても、往時の活気を、かけがえのない時間を思い出す。

 久しぶりに存分に歩くことができた。静けさを楽しめた。これからも感謝の気持ちを忘れずに、あたりまえのように帰って来よう。まだまだ登りたい山は沢山あるのだから。

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