湿原の吾妻連峰
- GPS
- 13:10
- 距離
- 28.2km
- 登り
- 1,516m
- 下り
- 1,518m
コースタイム
天候 | 晴れ☀時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・浄土平には登山ポスト・トイレがあります。 ・一切経〜五色沼は滑りやすいガレ道です。 ・家形山〜東大巓分岐は笹薮が多い、森の中の鬱蒼とした道です。 ・東大巓分岐〜西吾妻は大半が木道の歩きやすい道です。湿原が点在しとっても素敵なところです。 ・東大巓分岐〜谷地平は笹薮、ぬかるみの多い道です。渡渉も何度かあります。この間で迂闊にも道迷いしました。 ・谷地平は木道の整備された素敵な湿原です。谷地平〜姥ヶ原は果てしない登りです。 ・姥ヶ原〜浄土平も木道の整備された歩きやすい道です。 |
写真
感想
吾妻連峰は懐が深くて、変化に富んだとてもいい山です。東吾妻や西吾妻を個別に訪ねただけでは、とてもこの山の素晴らしさは判らないと思います。
浄土平から一切経山経由で東大巓〜谷地平へと抜けるこのルートはバラエティーに富んでいて吾妻を味わい尽くすことのできる素晴らしいコースですが、一方で非常に厳しい試練の道でもあります。
昨年、このコースにハイキング気分で足を踏み入れて、痛い目に会いました。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-119593.html
今年はちゃんと気合を入れてのチャレンジです。
朝3時過ぎに、星空の撮影を試みましたが、残念ながら薄雲が出てきて今一つ。そのまま、一切経に向けてスタート。山頂を越え、滑りやすい砂礫の中に鎮座する大岩の上で、魔女の瞳を眺めながらの朝食を取りました。腹ごしらえを終え、家形山への樹林帯に入っていきます。ここから暫くは、藪漕ぎの連続です。覚悟はできていたので大したことはありません。先日、苗場山で経験した酷い藪
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-203089.html
に比べれば、天国です。朝露に濡れた笹薮で顔を洗いながら進んでいくと、驚いたことに一人先行者が居ました。こんな時間にこんなマイナーな道で人に会うことは無いと確信していたので少しびっくりしました。
緩やかなアップダウンを繰り返し、五色沼から1時間半ほどで烏帽子山に着きます。鬱蒼とした樹林と笹の海から突如抜け出て、眼下に広がる広大な樹林と雄大な山の眺めは感動的ですらあります。少しゴーロを渡りながら下ると、再び樹林帯に入りこみます。しばし我慢の後、徐々に道が開けて、湿原が現れると谷地平への分岐に出ます。
今回は10時半で折り返すと決めて、分岐をスルーして西吾妻に向けて行けるところまで行って見ることにしました。ここから先は高層湿原のオンパレードです。この季節はワタスゲがフワフワと風に遊び、チングルマの穂が回り、キンコウカが湿原を黄色く染めています。リンドウも道端にブーケを形成しています。東大巓から先は私にとって未踏の地でしたが、湿原を貫く木道が果てしなく続き、なだらかで歩きやすい道でした。本来ならここで距離を稼ぐはずでしたが、湿原の素晴らしさに写真ばかり撮りまくってしまい、足がなかなかはかどりません。途中、突如としてウサギが私のすぐ横(50僂發覆ったと思う)を後ろから抜き去っていきました。余りの突然の出来事に、写真を撮ることもできませんでした。
藤十郎あたりから急に人が増えてきます。人形石を越え、大凹のあたりでタイムアップ。「西吾妻まで1.2km」の看板を前にUターンです。
谷地平への分岐に戻り、そこから今度は谷地平に向けて藪漕ぎの再開です。藪、ぬかるみ、岩の転がる道を順番に繰り返しながら下っていきます。徐々に道が良くなってきたと油断したところで道を間違えました。U字の谷を下っていくと道を塞ぐ枝が増えてきて、そういえば暫く赤テープも見かけていないことに気が付きました。地図を見ると(迷)マークが記されています。戻ろうかとも思いましたが、川まで下ってしまえば湿原まで迷うこともなさそうです。
まあ、いけるところまで行って見ようと枯れ谷を下り、川に合流したところから水の中を暫くジャバジャバと歩いていくと眼下に落差10mぐらいの滝が・・。
これはまずいと、木の根や枝にしがみつきながら横の斜面を登り、高巻きをしようとしましたが川沿いの斜面を下るのは急すぎて無理。暫く藪をかき分けてさらに登っていくと、あっけなく本来の道に戻りました。(道迷いから1時間近い格闘でした。)
谷地平は四方を山に囲まれた広くて気持ちの良い湿原です。きれいな木道が整備されていますが、誰も居ません。広い湿原を独り占めです。濡れた靴下を絞り、しばらくのんびりしてから姥ヶ原へと向かいました。
姥ヶ原へは、延々と森の中を登り続けます。前回はここで相当にへたりました。今回も、やっぱり登れども登れども坂道が尽きません。ほぼコースタイム通りにきっちり1時間登り続けて、ようやく姥ヶ原にたどりつきました。ここから先は良く整備された歩きやすい道です。一切経山の噴煙を見ながら浄土平へと下り、長い山行を終えました。
ちょっときついコースでしたが、充実した楽しい一日でした。去年よりは体力的にはだいぶ余裕があったかな。
ちなみに、URU12さんとk_shimagさんのお二人がこのルートできっちり西吾妻まで完走されています。やっぱり偉大な方々です。
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