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Yamareco

記録ID: 21262
全員に公開
沢登り
京都・北摂

三国岳・由良川

2000年11月03日(金) ~ 2000年11月05日(日)
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GPS
56:00
距離
17.8km
登り
622m
下り
622m

コースタイム

11月3日名古屋(13:39) →関ヶ原(14:28) →地蔵峠(18:00) →由良川源流京大演習林作業小屋近くの橋の下流500mC1
11月4日C1(8:40)→大谷 出会い標高500m(14:00) →標高550mC2(15:00)
11月5日大谷標高550mC2(8:00)→三国岳(11:00) →岩谷出会い(13:00〜13:30) →C1(14:00) →地蔵峠(14:30)
天候 晴れ
アクセス
コース状況/
危険箇所等
【ルート】
地蔵峠 →由良川源流京大演習林作業小屋 →大谷 →三国岳 →岩谷 →由良川源流京大演習林作業小屋 →地蔵峠

京都北山、滋賀・京都・福井県境の三国岳を由良川源流から登る。ちょうど紅葉の盛り、天然ナメコがたらふく採れた。水は冷たかったけれど、思いのほか懐深い京都北山の山域を知った。

海外遡行同人わらじの茂木さんらとルームの後輩、それに大阪の漫画家ゲキさんとで7人パーティーとなる。前日は暗闇の中わかりにくい天場に次々到着。予定の作業小屋前は紅葉を見に来たキャンパーでいっぱいなので、やや下流の河原にキャンプを変更しており、松明を掲げた日下の出迎えを受ける。清水さんは結局朝までたどり着けなかった。

翌朝起きるとまさに目の覚めるような紅葉の中だ。今日は天気も保障済み。冷たい水にフェルト地下足袋を浸し本流を下る。夏道がすぐ横を通っているが沢の中をゆく。たっぷりの水量、程良い明るさの、空の開けた沢だ。イモリや魚の稚魚がたくさんいる。暑い季節ならかまわず飛び込みたくなる小滝や淵多数。岩谷出会いには石垣ののこる良さそうな天場があった。その少し上流で茂木さんがナメコの大群を発見。2,3キロはあろうか。うすみどり色の楓が梢の先に行くにつれ橙、紅に変わる様は見事。秋の斜光に輝く水面のきらめきも見事。

大谷に入り左岸に合流する支流2本を過ぎたあたりで天場を探す。ここらあたりから連瀑帯と聞いている。一本滝を登った先に良い広さの場所がある。巨大な倒木を切断し、翌朝まで持つゴーカイな焚き火を点火。ゲキさんの作るパエリヤ、タコスなど、山でこんなん作れるのかと感動する。ナメコ汁はもちろんうまい。焚き火の傍らで何度かうたた寝。寒そうなので冬用シュラフを持ってきたため、ぐっすり熟睡。

朝、タープの下で起きる朝はテントと違い良い景色だ。対岸の草付きの斜面が群青色に明るくなってくる様を見ながら目を覚ます。焚き火はまだ燃えていた。久しぶりの地下足袋でつま先が少し腫れてしまっていた。

滝は次々現れる。たいていは巻いて通過する。20mほどの大物も現れる。京都北山の沢とナメきっていたが、奥深い山域だ。標高760m二股を左へ。この先の源流部は広い谷になり、ブナやトチの木の大木が黄色い葉を降らせていて壮観。直径1m以上のものも多く風格のある幹の木肌を見せていた。稜線が見え、青空が広くなったあたりでまたまたナメコの群落発見。結局この日も4,5キロの収穫をする。日下は2頭分の鹿の頭骨を発見、立派な角付きをザックにつけて藪漕ぎをものともせず運んだ。

山頂手前の稜線で夏道にあがり、最高点へ。八畳間ほどの刈り込まれた山頂だ。南東方向の武奈ヶ岳以外は特に目立つ山は無いが、こんもりのんびりと一面に紅葉したこの山域には林道の傷跡が全然無い。岐阜の奥美濃あたりとは大きく違っていた。

大谷の一本北の岩谷を下るため、稜線の道を北上し、谷に降りる。いつもながらこういうときの茂木さんのカンは見事だ。よく見えない藪の中で的確なルートをぴたりと導き出す。降りた沢も明るい感じで、巨木いっぱい。夏道の印してある地図もあるが、こちらはほとんど廃道。本流の岩谷出会いからは夏道を帰るつもりで、大休止し、ナメコラーメンを作って食べる。日下が浅瀬に寝転がり、黄色い葉の降る様を見上げる。秋との一体感があるらしいが冷たそう。

道を歩けば本流を戻るのも早く、懐かしのC1に戻る。地蔵峠までの道をぶらぶらと帰る。ほとんど施設が無く、車を入れず、歩く道だけの管理で、気持ちのいい場所だ。こんな場所が、都市の近くにあるといい。

ナメコを山分けして、大阪に京都に奈良に名古屋に解散。山域と季節の選択がぴったりあった山行だった。

感想

 岐阜に戻って約一年が経ち、茂木さんから「どっか行こか」で集ったのが7名、他にもゲキ氏の友人三名もキャンプ時には居たはず。
 大して期待もしなかった由良川だったが、京大演習林とあって原生さが保存されており、紅葉を絡めて実に心地の良い遡行が楽しめた。自然林故なのだろうか、小沢というのに意外にも奥行きがあって七名が泊まるに充分な平地が幾らもあった。鹿の頭骨、ナメコにイモリにブナに滝にとお楽しみも多く有った。ゾロリゾロリと群れるのが好きではない私にして、好ましい印象で山行を終えた。
 下山日に、その友人市原氏も合流して京都に遊んだ。京大周辺で学生盛り夕食を摂り、名の知れたジャズ喫茶YAMATOYAで飲んで、鹿の頭骨と共に日下宅まで。良い締めくくりとなった。

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