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Yamareco

記録ID: 21307
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

奥穂高岳・涸沢岳西尾根から

1993年01月19日(火) ~ 1993年01月22日(金)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
20.9km
登り
2,396m
下り
2,400m

コースタイム

1月19日 長野駅(5:00)→新穂高温泉(11:00ー11:30)→C1白出し小屋付近(14:00)
1月20日 C1(8:00)→C2標高2400(12:00)
1月21日 C2(7:00)→蒲田富士(9:00)→白出コル(11:30)→奥穂高岳山頂(12:30)→C2(16:30)
1月22日 C3→新穂高温泉
天候 晴れや吹雪
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
新穂高温泉から涸沢岳西尾根をアタックした。午前5時、東京からの急行を長野駅で迎え、そのまま北陸回りで新穂高温泉へ。5時間余りは意外と近く感じた。藤原さん得意の話の面白さで退屈せずに過ぎる。ロープウエイの駐車場に車を停めて林道歩き。尾根末端でテントを張る。

2日目はアイゼンを着けて樹林帯の急斜面を登る。標高2400あたりまで1日かけて登る。夏道は無いが、デポ旗が連打してありルート探しは楽。でも毎日ヒンズースクワットで鍛えている名取さんには追い付けなかった。狭い2人用テントだが、話が転がって楽しい夜だ。この日も雪が降り積もった。

3日目、奥穂高岳へのアタックだ。冬型が決まったのか、星が見える朝だ。樹林帯の薮を越えると南岳、大喰岳の真白い稜線が光りだした。急な硬い雪面が蒲田富士まで続きその後は大きな雪庇と嫌な雪稜を通過。景色が見えるのでまだ陽気だ。涸沢岳への最後の取り付きは右のルンゼからリッジの上に取り付く。硬いが、登りならスピードは速い。涸沢岳の稜線にでると初めて奥穂が姿を見せた。奥にロバの耳、ジャンダルムを従えて、厳冬季の厳しい風格をやっと見せてくれた。しかしそれも束の間、奥穂の小屋で一服しているうちに、あたりはガスってしまった。取り付きの梯子2段のシュカブラを叩き落として抜けた上の硬い急斜面を抜ければ、ピークまではただ登るだけだ。真白で何も見えないピークで握手。厳冬季はこれでいいのだ。一瞬でも姿を見られて感謝できる。結構寒い。マイナス18度くらい。向かい風の雪つぶては顔に厳しい。下りは少し緊張した。バックステップを強いられる箇所が結構多くて後半は疲労との葛藤だ。核心部を抜けるまでは、気を抜かぬように。だがこのくらいならいつか経験したことがある、と思えるのが強い。気をぬいたらどうなるかもよく知っている。この尾根は下降ルートとして良く使うらしいが、全天候で使える尾根ではない。

10時間のアタックを終えてテントに帰ったらくたびれたが、目は冴えてこの日は夜更かしした。翌朝もスカッ晴れ。尾根をかけ下り、新穂高温泉へ。深山荘という温泉の露天風呂が広くて立派で、見つけて得した気分。いいフィナーレだ。その夜は長野でまた飲んだ。

アタックキャンプ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
アタックキャンプ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
蒲田富士のうえ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
蒲田富士のうえ
2011年05月20日 14:44撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
5/20 14:44
蒲田富士のうえ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
蒲田富士のうえ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
北穂と滝谷
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
北穂と滝谷
南岳
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
南岳
涸沢岳へ
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
涸沢岳へ
白出沢
2006年01月16日 13:09撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
1/16 13:09
白出沢
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