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Yamareco

記録ID: 21488
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳

1981年10月02日(金) ~ 1981年10月04日(日)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
29.7km
登り
3,639m
下り
3,398m

コースタイム

10月2日松本→甲府→7合目小屋前テント
10月3日7合目小屋→甲斐駒ヶ岳→北沢峠→仙丈カール
10月4日仙丈カール→仙丈岳→戸台
アクセス
予約できる山小屋
北沢峠 こもれび山荘
七丈小屋
黒戸尾根登りの鎖場
2008年10月05日 23:58撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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10/5 23:58
黒戸尾根登りの鎖場
黒戸尾根の天場で朝日
2011年05月18日 23:00撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:00
黒戸尾根の天場で朝日
黒戸尾根の登り
2011年05月18日 23:00撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:00
黒戸尾根の登り
甲斐駒ケ岳のあたり
2011年05月18日 23:06撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:06
甲斐駒ケ岳のあたり
向いの仙丈岳あたり
2011年05月18日 23:06撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:06
向いの仙丈岳あたり
甲斐駒から鋸岳方面と思う。
2011年05月18日 23:06撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:06
甲斐駒から鋸岳方面と思う。
甲斐駒から寒い朝。紅葉と樹氷
2011年05月18日 23:12撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:12
甲斐駒から寒い朝。紅葉と樹氷
仙丈岳のカールの天場
2011年05月18日 23:16撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:16
仙丈岳のカールの天場
仙丈岳のカールの天場
2011年05月18日 23:16撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:16
仙丈岳のカールの天場
仙丈岳のカールの天場
後は鋸岳の稜線?
2011年05月18日 23:16撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:16
仙丈岳のカールの天場
後は鋸岳の稜線?
仙丈岳のカールの天場
後は鋸岳から甲斐駒の稜線?
2011年05月18日 23:16撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:16
仙丈岳のカールの天場
後は鋸岳から甲斐駒の稜線?
仙丈岳山頂より北岳
2011年05月18日 23:20撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:20
仙丈岳山頂より北岳
仙丈岳山頂
2011年05月18日 23:20撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
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5/18 23:20
仙丈岳山頂
伊那への下山路
2011年05月18日 23:20撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
5/18 23:20
伊那への下山路
甲斐駒を振り返る。
2011年05月18日 23:20撮影 by  CanoScan 9950F, Canon
5/18 23:20
甲斐駒を振り返る。
撮影機器:

感想

韮崎→甲斐駒ヶ岳→北沢峠→仙丈岳→戸台

八ヶ岳の夏休みで、南アルプスの山塊の重量感に魅せられ、秋は絶対甲斐駒、仙丈!と心に決めた。

吹奏楽部の部室のベニヤの壁を勝手に鋸で切って戸を作り、隣のストーブ保管倉庫に個室を作って机を持ち込み、武井と秋の南アルプス計画を練る。武井は鉄道時刻表の読み方を知っていて尊敬する。このころ武井から伝わって来たRCサクセションのレコードには極めて夢中になった。清志郎のかすれたソウルボイスを聞くと周辺状況関係なくせつなくなった。本物の歌い手だ、と心底思った。歌詞もリズムも、完璧だ。プリーズとラプソディーのレコードを何度も聞く。そのゲリラ個室は数週間後用務員のジャガイモさんにみつかって閉鎖になった。

中央線に乗り、韮崎からバスで黒戸山の登山口へ。背負子に二つ、一斗缶をせおった武井はなかに野菜をぎっしり詰めていた。背負子は山岳部からぼろいのをもらい、一斗缶は萩町のスーパーやすざかからもらって来た。七合目の小屋の前でテントを張り、強い風雨に一晩揺さぶり続けられる。テントがゆさゆさ揺れるよるは始めて。でもちっとも怖くない。

翌朝小雪をかぶった樹林限界を越え、花崗岩の立派な鳥居をくぐり、神社のある山頂に立つ。天気はガスのままだったか。山頂に天照大神命と書いた脊柱があった。そのころ好きな女生徒の名前に「命」をつける「なんとかイノチ」という言い回しがはやり始めていたので二人強く反応する。しかしこれは「アマテラスオオミカミノみこと」とよむのだ。花崗岩の山道を北沢峠に降り、仙丈カールへと向かった。

黄色に色付いた広葉樹は霜に縁どられ、谷の向いに聳える白く粉をふいた北岳の姿は僕の冬山への憧れをかきたてた。

甲斐駒ヶ岳に続いて、北沢峠から仙丈ヶ岳をアタックする。一斗缶二つをしょいこに縛り付け、いきな格好で武井が登る。山の装備も、地図の読み方も誰にも教わっていない高校生だ。着ている服もいつもの服だ。大学の山岳部に入るまでは何でも自己流だった。カールの底の仙丈小屋近くにテントを張って、おでんを作った。大根やジャガイモをごろごろ持っていくのを重いことだと気がつきもしなかった。たくさん作って、夜食べきれず、一晩おいたら凍って朝はますますおいしくなった。
チベットの城砦の様なガレガレのカールバントを登って仙丈のピークへ。山は小雪がうっすらと乗り、黄色の紅葉を霜のゲジゲジが覆い尽くしていた。ぴりりと寒く、そのころから冬山をやってみたいと思うようになっていた。南アルプスの広がりはとても広い。ここからは果てしない山並みが続くばかり。まだその名前も知らない。

北沢峠から戸台への帰り道は長い川原歩きだった。戸台のバス亭でバスに乗り、運転手のおじさんと、なにやら話こんだ。お客は僕らだけだった。



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