ヌピナイ右股→ソエマツ岳→中ノ川支流
- GPS
- 80:00
- 距離
- 22.9km
- 登り
- 1,352m
- 下り
- 1,448m
コースタイム
13日:C1(06:50)-ソエマツ岳(10:30)-中ノ川支流Co630=C2(14:00)
14日:C2(09:30)-Co320=C3(16:15)
15日:C3(08:30)-中ノ川本流(09:00-40)-林道車止め(12:00)
天候 | 12日:晴れ時々曇り 13日:雨 14日:晴れ時々曇り 15日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
「日高山脈」という言葉を耳にすると、不思議な気持ちになるのはなぜだろう。
登山用品店で偶然出会った後輩からこの夏の沢登り本番山行について相談を受け、語ったときからそわそわし始めた。
帰宅後すぐに地図を開き、いくつかのプランを立てた。
かなりわくわくするような計画もあったが、いろいろあったこの夏の自分たちのコンディションを考慮して今回のルートに落ち着いた。
1日目
林道は奥まで入らず下二股付近に置いてすぐ入渓。
・507付近までしばらく白い河原の後、函地形へ。
ヌピナイ右股は下ったことしかないので登るのは初めてだ。
捲き道がよくついているのは知っているが、無視して楽しもう。
段差をいくつか登ると中を突破できない函があり左岸を登って後続をビレー。
水流が轟々言っているので事前に合図や確保方法を確認してから、そのままトラバースして落ち口まで行く。
メンバー1名はロープのお世話になった。
今年の日高には雪渓が非常に多いと聞いていたが、早速函状に崩壊間近の雪渓が出てきて左岸から通過。
沢が狭くなっているところでは、昨年クマの沢を越えて増水の中下降した時のドキドキを思い出したが今回はなんでもない。
ナメ滝でウォータースライダーを楽しんだり、釜滝を3ヶ所ほど泳ぎで突破したりする頃には太陽も顔を隠し、凍える寒さだ。
北海道の夏はこうだよなと登っていくと、また巨大な雪渓が現れた。
水温が低いわけだと納得する。
右岸の捲き道から上がると、七つ釜が大量の倒木を含んだ雪渓に覆われていた。
かつてソエマツ沢からの下降時にはこの七つ釜の中を滑り泳ぎ下ったが、しばらくは以前のようにキャニオニングや写真撮影を楽しむことはできないだろう。
Co790上二股にてC1。
満天の星空の下で、焚火と酒と焼肉。流れ星を数えながら眠りに着く。
深夜に小雨で何度か起こされたが、タープの下に逃げ込むほどではなかった。
2日目
準備をしていると雨足が強くなり、合羽を着て出発。
Co950を左股に入るとナメ滝が連続する。
その後溝状の小滝群をシャワークライムしていき、Co1200付近の1:1の二股で右滝を登ると源頭の様相となる。
ハイマツ漕ぎ1分でソエマツ岳直下の国境稜線に上がる。
頂上から北東の尾根を所々シカ道を使いながら・1479まで小一時間ほど歩き、中ノ川支流に下る。
時折中ノ川流域の山並みが雲の中に浮かび、幻想的だ。
雨ニモ負ケズ山登りをする者にしか見ることができない美しさに感動する。
笹薮の上を尻滑りし、小さなナメ滝をいくつかクライムダウンすると、長大なガレに出る。
ナキウサギの声を聞きながらこのガレを延々と下り、Co620付近左岸の薪が豊富で快適なテン場にC2。
外は雨だが、タープの下で焚火をおこすとすぐに幸せな気分となった。
深夜、風雨が強まり明日は停滞もあるなと覚悟する。
3日目
テン場からすぐの雪渓を左岸に乗って越えると滑床が出てくる。
その後飛び込めそうな釜滝がいくつも現れるが、水も少し濁っており着水点の状況がわからないのでラッペルしていく。
AACH部報13号の滝はロープが短いので左岸を15m斜め+15mのラッペルで下りた。
その後もラッペルしたり飛び込んだり泳いだりとキャニオニングが楽しく、美しい。
一箇所雪渓が現れどきっとしたが、左岸泥壁トラバースから乗って通過できた。
中ノ川本流と合流して林道に乗ったが、間違って沢に出たので沢を下った。
明るい河原歩きと泳ぎでこちらのほうが愉快だった。
下山後、龍月で齋藤さんパーティと会った。
癒されてきた我々と違い、ヌピナイ左股ピリカ南東面右沢という困難な沢を登った彼らの目はギラギラしていた。
自分もまだギラギラしたいものだと思った。
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