厳冬期・立山(カチカチ雄山〜山崎カール)
- GPS
- 11:24
- 距離
- 42.4km
- 登り
- 2,131m
- 下り
- 2,136m
コースタイム
- 山行
- 11:36
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 12:59
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
立山駅は全く雪がないのでどこの駐車場も利用可能。 ただしこの状況は今年限定。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆立山駅〜美女平 ・夏道利用。 ◆美女平〜室堂 ・美女平からスキー歩行可能。 ・基本はアルペンルートを歩く。 ・ショートカットできるところは極力ショートカットした方が早い。 ・今回は弥陀ヶ原まで前日のトレースあり、その後は踝ラッセル。 ◆室堂〜一の越 ・スキー歩行していくが、浄土山北面のトラバースはシールだと厄介に見えたのでシールオフで谷の鞍部まで滑走。 ・そこから再度シールオン+クトーで一の越まで登り上げた。 ・通常は一の越近辺は氷化しているケースが多いが今回はスキーだけでいけた。 ◆一の越〜雄山 ・カチカチブルーアイス。 ・しっかり手入れのされたアイゼンが必須。 ・場所によってはダブルウィペットで三点支持が必要だった。 ・風はそれほど強くなかったので不幸中の幸いだった。 ◆雄山〜室堂(スキー滑走) ・山崎カールは上部はカチカチだが下部に向かうにつれてパウダーに変っていった。 ・室堂までのルートはトラバース気味に雄山、浄土山の脇腹を滑っていく。 ◆室堂〜美女平(スキー滑走) ・たまにカットしながらすべてスキーで行ける。 ・斜度がない箇所があるのでワックスは入念に。 ◆美女平〜立山駅 ・夏道利用。 |
予約できる山小屋 |
天狗平山荘
|
写真
感想
当初この週末の予報はイマイチだったが徐々に好転。
じゃあ厳冬期の立山へ行こう!ということでメンバー一致。
厳冬期と言っても例年と違って全然雪がないのでラッセルはそれほど要求されないだろう。
いつものように0時スタートの予定だったが少し前倒しの23時50分スタート。
立山駅周辺は予想通り全然雪がなくてまるで秋のようだった。
美女平からは雪たっぷりでスキーが履けた。この辺も予想通りだ。
どうやら先行者がいるらしくトレースがあった。
それも一人ではないらしい。
高速トレースを拝借してガンガン高度を上げていくと前方にヘッデンの光が見えてきた。
追いついてみるとなんとプリン体、じゃなかったプリン隊の髭男爵(勝手に命名)だった。
去年の大日岳や今年の白山でも会っているもはや常連キャラ。
細板で来ていたが今日はやっぱりポンツーンでしょ。
でも単独でこの時期の立山に来るなんてモチ高い。見習わないと。
せっかくなので一緒に行こうということでしばらく談笑しながら歩いていたが弥陀ヶ原を超えた辺りで足が合わなくなってお別れ、後方に見えなくなってしまった。
弥陀ヶ原までは前日のトレースが残っていたがそこからプッツリと消えていた。
弥陀ヶ原にテントでも張って泊っているのだろうか?
そこからは我々のメンバーでルートを刻んでいく。
これが本来の厳冬期の立山だしこっちの方が楽しい。
いつになくペースが速く天狗山荘に到着した時点でまだ周囲は暗かった。
それより晴れ予報はどこへやら、周囲はガスガス…今日は本当に晴れるのか。
この時間は眠くて寒くて一番テンションが下がる時間帯。
いつもなら剱岳やら立山がドーンと見える場所でのまさかのガスガスだったのでみんなの口数も少なくなっていた。
室堂を過ぎてしばらく進むとようやく雲が薄くなり雄山もようやく姿を見せてくれた。
少し高曇りだがこれは期待できそう!
ようやく少しテンションが上がりパクと話しながら一の越を目指した。
いつもは爆風の一の越だが今日はそよ風。
高気圧にスッポリ覆われていれば富士山や南アルプスまで見えるのだが、今日は槍ヶ岳や御嶽山までが精いっぱい。
やはり太平洋側は天気が悪いようだ。
全員ここでアイゼンに換装して雄山を目指す。
板を担いで尾根を登りだすとなんとブルーアイスでカチカチ。
先週の槍ヶ岳と同じような氷化斜面じゃないですか…
マジっすか、こけたら終わり、アイゼンをしっかり蹴り込んでウィペットを効かせて確実に高度をあげていく。
ここはいつも空気が薄くなってくるポイントでガンガン登るわけにもいかず、ドキドキタイムが続く。
ふと後ろを見ると髭男爵と3名のスキーヤーが一の越を目指しているのが見えた。
立山で他のPTと会うのはこれが初めて、先週の槍ヶ岳もそうだが厳冬期の立山もだいぶポピュラーになってきたということか、今年が特別なのか。
徐々にパクと大魔人さんが先行していく、やっぱりラスト1マイルはこの2人が強かった。
何とか社務所まで到着してホッと一息。
アイスクライマーの大魔人さんはなんとアルミアイゼンで登っていた。良い子は真似しないでください。
順次雄山山頂に到着して記念撮影。
さっきまで雲に隠れていた剱岳も姿を見せてくれた。
さあ山頂から行きますか、まずはいつものようにYSHR先生を先頭に順次ドロップイン。
続けて山崎カールへ滑り込む。
カチカチの山崎カール上部を慎重に降りる。
なんか最近このシチュエーション多いような気がする。
だが中腹まで降りると極上パウダーが待っていた。
これも先週の槍と同じくアメとムチ。
せっかくなのでみんなで楽しくターンを刻もう。
あっという間に室堂まで戻ったが、そこからも楽しいスキー滑走は続く。
天狗山荘からショートカットしながらスイスイ滑っていく。
今日はワックスの効きが良くて緩斜面でもほとんど漕がずに済んだが最後美女平手前でとうとう兄ちゃんに追い抜かれてしまった。さすがに速いな。
後は立山駅までサッサと下ってゴール!
終わってみれば13時間のスピード山行、氷化斜面には参ったがパウダー滑走に青空の絶景もあり素晴らしい山行となった。
コメント
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全員無事登頂しました笑
こっそりトレーニングのつもりだったのに盛大に有名人になって焦りますよ。これから髭男爵でいかせて頂きます🙇♂️
昨日はお疲れさまでした。無事下山されたようでよかったです。
密かにみんなで心配してたんですよ。
髭男爵、命名了解いただきありがとうございました。
Sanchan33、pakuminさん、初めまして。
YSHRさん、hayawataさん、こんにちは。
YSHRさんから厳冬期の立山、雄山に登って滑っていると
聞いていましたが、さすがに長丁場の厳しい山行の様子が
よく分かりました。お疲れ様でした。
私が山スキーに興味を持ったきっかけが山崎のカールでした。
あそこから滑ってみたいと思ったのです。
10年前の5月でしたが、4年越し、3回目の挑戦で実現できました。
26日はテレマークのツアーで
上越市にあるキューピットバレイスキー場から
菱ヶ岳の南の尾根に登って滑って遊んでいました。
27日は場所を変えて、同じ信越トレイル上にある鍋倉山に登りました。
雪が少ないため、薮が多く上りも下りも大変な所もありましたが、
一部で楽しく滑れました。
それにしても、毎週のように山に入られていて感心してしまいます。
安全に気を付けて山行、山スキーを楽しんで下さい。
コメントありがとうございます。
私も山スキーを始めた頃は5月の山崎カールを滑っていたのでハマる気持ちはよく理解できます。
今年はどこも低山は藪に難儀しますね。
厳冬期なのにここまで標高を上げなければ楽しめないというのも山スキーヤーにとっては厳しい状況だと思いますが、頑張って高いところへ行けばそれなりにパラダイスが広がっています。
お互い気を付けてシーズンを楽しみましょう!
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