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Yamareco

記録ID: 220572
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

槍−北穂縦走 〜 GoPro大キレットを行く

2012年08月26日(日) ~ 2012年08月29日(水)
 - 拍手
体力度
9
2~3泊以上が適当
GPS
76:58
距離
45.6km
登り
2,879m
下り
2,879m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

26日:上高地BT 7:35 - 8:20明神 - 9:15徳澤 - 10:15横尾 - 11:50槍沢ロッジ
27日:槍沢ロッジ5:35 - 7:10天狗原分岐 - 9:35槍ヶ岳山荘(山頂往復)11:50 - 14:15南岳小屋
28日:南岳小屋6:00 - 7:15長谷川ピーク - 9:20北穂高小屋
29日:北穂高小屋6:00 - 7:40涸沢小屋 - 9:40横尾 - 12:30上高地BT
天候 26日:晴れ
27日:晴れ
28日:晴れ
29日:晴れ のち 曇り
過去天気図(気象庁) 2012年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
沢渡駐車場:500円/日
沢渡−上高地のバス:1,200円(片道)
 
コース状況/
危険箇所等
■登山ポスト:上高地BTの登山相談所にあり
■道の状況:
(上高地〜槍沢ロッジ)横尾までは平坦な道。槍沢ロッジまでも整備され、緩やかな登りで問題なし。上高地〜槍沢ロッジの距離は16kmで長い。
(槍沢ロッジ〜槍ヶ岳山荘)6kmで標高差1,300mを登る。グリーンバンドから山荘までは大きな岩ゴロの道で頂上に近づくほど急傾斜となる。
(槍ヶ岳山頂)100mの高度差の岩稜を攀じ登る。ボルト、鎖、梯子などで整備されているが登下降とも注意が必要。
(槍ヶ岳〜南岳)大喰岳、中岳への登下降が意外とキツイ。特に危険箇所はなし。
(大キレット)南岳からの下降、長谷川ピーク、北穂への登りとも失敗すると深刻なダメージとなる場所が長時間続く。
(北穂〜涸沢)山頂から南稜取付部までは急な岩道の下りで要注意。
(涸沢〜横尾)良く整備されており特に問題なし。
 
【1日目】
上高地は晴れ
吊尾根も朝霞みに輝いている
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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8/30 22:50
【1日目】
上高地は晴れ
吊尾根も朝霞みに輝いている
徳澤では涸沢フェスのメーカー展示のテントがいっぱい
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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8/30 22:50
徳澤では涸沢フェスのメーカー展示のテントがいっぱい
横尾を出てすぐに南岳が見える
明日はあそこまで
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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8/30 22:50
横尾を出てすぐに南岳が見える
明日はあそこまで
梓川に流れ込む支沢の流れと苔
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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8/30 22:50
梓川に流れ込む支沢の流れと苔
お昼前に槍沢ロッジ到着
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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お昼前に槍沢ロッジ到着
【2日目】
晴天の中、槍沢ロッジを出発
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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8/30 22:50
【2日目】
晴天の中、槍沢ロッジを出発
グリーンバンドを越えると槍の穂先が見え始める
が、ここからが長い
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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グリーンバンドを越えると槍の穂先が見え始める
が、ここからが長い
坊主の岩屋と槍
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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坊主の岩屋と槍
4時間ほどかけて槍の肩に着く
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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4時間ほどかけて槍の肩に着く
穂先には沢山の人が見える
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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穂先には沢山の人が見える
穂先から肩の小屋を見下ろす
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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穂先から肩の小屋を見下ろす
これから向かう南岳方面、奥には穂高
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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8/30 22:49
これから向かう南岳方面、奥には穂高
休憩、昼食を摂ってから南岳へ
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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休憩、昼食を摂ってから南岳へ
大喰岳へはグッと下ってからザレ道を登り返す
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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大喰岳へはグッと下ってからザレ道を登り返す
大喰岳から槍を振り返る
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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大喰岳から槍を振り返る
中岳への登りも疲れた足には辛い
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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中岳への登りも疲れた足には辛い
中岳から南岳方面
見た目は緩やかな稜線だが小さなアップダウンが効く
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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中岳から南岳方面
見た目は緩やかな稜線だが小さなアップダウンが効く
中岳、大喰岳、槍の3つの3,000m峰
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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中岳、大喰岳、槍の3つの3,000m峰
やっと南岳山頂
穂高が見えてきた
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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やっと南岳山頂
穂高が見えてきた
眼下に南岳小屋
奥には大きな穂高
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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眼下に南岳小屋
奥には大きな穂高
【3日目】
夜明け前、雲海の向こうに富士と南アルプス
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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【3日目】
夜明け前、雲海の向こうに富士と南アルプス
南岳山頂で日の出を待つ人たち
常念の向こうに浅間山
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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南岳山頂で日の出を待つ人たち
常念の向こうに浅間山
北穂と大キレットに日が射し始めた
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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北穂と大キレットに日が射し始めた
獅子鼻で写真を撮る人たち
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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獅子鼻で写真を撮る人たち
大キレットへの下降口
奈落の底へ下りる感じ
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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大キレットへの下降口
奈落の底へ下りる感じ
長い階段
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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長い階段
長谷川ピークが近づいてきた
何てことのない小ピークに見えるのだが
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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長谷川ピークが近づいてきた
何てことのない小ピークに見えるのだが
「Hピーク」詳細はGoProの動画で
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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「Hピーク」詳細はGoProの動画で
長谷川ピーク最終段の壁を下りるKさん
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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長谷川ピーク最終段の壁を下りるKさん
やや上方から見た長谷川ピーク
そろそろ両方からの登山者がすれ違う時間帯なので渋滞し始めている
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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やや上方から見た長谷川ピーク
そろそろ両方からの登山者がすれ違う時間帯なので渋滞し始めている
飛騨泣きへの取り付き
ここは登るだけ
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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飛騨泣きへの取り付き
ここは登るだけ
飛騨泣きを登るKさん
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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飛騨泣きを登るKさん
太陽の光暈の中に登山者の影
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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太陽の光暈の中に登山者の影
上方から見た飛騨泣き
実は一番怖かったのは鎖のかかる一枚岩のトラバースの部分
大キレットの中で唯一ここだけ確信を持てずに足を踏み出した
2012年08月30日 22:50撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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上方から見た飛騨泣き
実は一番怖かったのは鎖のかかる一枚岩のトラバースの部分
大キレットの中で唯一ここだけ確信を持てずに足を踏み出した
飛騨泣きを越えると休憩できるスペースがあった
小屋も見えてあとひと登り
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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飛騨泣きを越えると休憩できるスペースがあった
小屋も見えてあとひと登り
午後になるとガスが湧いてきた
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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午後になるとガスが湧いてきた
夕刻には滝谷もガスで埋まる
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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夕刻には滝谷もガスで埋まる
ガスが巻く長谷川ピークと手前の飛騨泣き
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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ガスが巻く長谷川ピークと手前の飛騨泣き
【4日目】
雲はやや多いがこの日も良い天気
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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【4日目】
雲はやや多いがこの日も良い天気
東の空が見事に染まる
2012年08月30日 22:49撮影 by  NIKON D90, NIKON CORPORATION
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東の空が見事に染まる
北穂山頂を通過する時にキレットに滝雲が流れていた
一眼をザックから出すのがおっくうでコンデジで撮影
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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北穂山頂を通過する時にキレットに滝雲が流れていた
一眼をザックから出すのがおっくうでコンデジで撮影
空には秋の雲
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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空には秋の雲
涸沢小屋
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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涸沢小屋
涸沢の流れと穂高
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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涸沢の流れと穂高
本谷橋の木陰で休むことにする
後はひたすら歩くだけ
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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本谷橋の木陰で休むことにする
後はひたすら歩くだけ
河童橋から振り返ると稜線は既に雲の中
2012年08月30日 22:51撮影 by  COOLPIX P300, NIKON
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河童橋から振り返ると稜線は既に雲の中

感想

しばらく(数年)岩稜のルートを歩いていないのが気になっていて、今年の計画に入れていた槍穂縦走に出かける。
上高地−槍沢−槍ヶ岳−南岳−大キレット−北穂−奥穂−前穂−岳沢−上高地、と一筆書きのコースを3泊4日で歩く計画。

荷物をできるだけ軽くするために今回は撮影機材を最小限にし、三脚もコンデジ用の小型のものだけ。
その代わりにアウトドア用カメラGoProでキレット通過時の撮影を試してみることにした。

【1日目】
晴天。この日は槍沢ロッジまでなので上高地からゆっくり歩き出す。

徳澤のキャンプ場が賑やかなので寄ってみると、この日から涸沢フェスティバルが始まり、メーカーのブーステントが並んでいた。
初めてそれに気づいて混雑のことを考えたが、今回は涸沢に下りる予定はないのであまり影響はないと考えることにする。

槍沢ロッジにはお昼前に到着して夕方までブラブラして過ごす。
ここで横浜から来たKさんと知り合いになり、ルートが同じだったのでこの後北穂まで一緒に歩く。

【2日目】
この日も朝から晴天。
槍を経由して南岳まで歩く予定。

体力のありそうなKさんには先に行って貰い、自分のペースで登って行く。
まだ日が高くないこともあって最初は日陰を歩いて行ける。
しかしグリーンバンド付近からは強い日差しが当り、一気に体力を消耗する。

山頂に近づくほど傾斜は増し、岩ゴロの道は歩きにくい。
山荘はそこに見えているのになかなか近づかない。
悪戦苦闘、立ち休みを繰り返しながらほぼ4時間かかって槍の肩に到着。

ザックを小屋にデポして穂先へ向かう。
9年ぶりの穂先への登路は相変わらず面白い。大キレットのウォームアップという感じ。
頂上に着くとKさんもいて二人で写真を撮り合う。

9年前は一面ガスで景色は何も見えなかったが、今回は多少の雲が出てきたとはいえ穂高、常念、裏銀座方面がまあまあ見えている。
これから向かう南岳、明日以降目指す穂高の峰々を遠望して、まだまだ先は遠いことを改めて感じる。

南岳でお昼にするというKさんは先に行き、こちらは槍ヶ岳山荘でカップ麺を頼んで食べる。(それ以外のメニューは高過ぎた)
槍には2時間ほどいてから南岳への稜線を歩き始める。

遠くから見ると凹凸の目立たない稜線だが、実際には大喰岳、中岳とも100m以上のアップダウンがあってなかなかキツイ。
昼になって真上から照りつける日光が痛い。
中岳の岩を積んだ歩きにくい道を下降し、ダラダラと続く稜線の登りを歩くこと1時間余りでやっと南岳に到着。
穂高が目の前に迫って来た。

この日は歩いた時間が長かったのでポカリスウェットを補充して積極的に休む。
小屋はかなり混んでいたが、気のせいかアルコールを飲む人はほとんどおらず、他の小屋と違う雰囲気。
明日に備え早めに就寝する。

【3日目】
朝は相変わらず良い天気で、穂高と大キレットは朝日できれいなオレンジに焼けた。
Kさん、昨日南岳への稜線で一緒だった人の3人で大キレットへ下りていく。

最初から急な岩場の下りで気を抜けない。
途中でへっぴり腰で下りていた大学生ワンゲルグループに先行させて貰い、40分ほどで長谷川ピーク前のコルに着く。

一休みして、ここでGoProをヘルメットに装着する。
長谷川ピークへは最初飛騨側のやや緩い斜面を登ってから急な岩のエッジを攀じ登っていくが、その前でGoProでの撮影を開始する。
40mほど岩場を登るとそこが長谷川ピークの最高点でKさん達が待っていてくれた。

3人で写真を撮り合ってから、いよいよエッジを信州側から飛騨側へ乗り越して垂直に近い壁を下りて行く。
天気が良いこともあり高度感は十分なのだが、岩のフリクションはあるし要所にはステップや鎖があるので確信を持って歩を進められる。
それでも長谷川ピークのセクションを通過するとかなりホッとした。

この後は北穂の壁をひたすら登って行くが、この辺りから北穂側から下りてきた登山者とポツポツすれ違うようになる。
長谷川ピークを振り返ると、行き違う登山者で渋滞が発生していた。
1時間ほども登ったところで飛騨泣きの岩が現れる。少し段差が大きいが鎖があるので頼れば簡単に登れる。
むしろこの後の一枚岩のトラバースの方がスリルがあった。

ここを抜けて後はガレ場をどんどん登るとやがて北穂小屋が間近に見えてくる。
ここで最後の休憩をしてから残った力を振り絞って北穂小屋に登り着く。

当初の計画はこの後さらに穂高岳山荘まで行って泊まることにしていたが、壁を登ってくる間に北穂小屋のテラスでビールを飲みたい、という気持ちが強くなってしまい、計画を変更して北穂に泊まることにする。
Kさんは元々北穂泊まりの予定だったので、夕方まで二人でテラスで北アルプスの景色を眺めて過ごす。

【4日目】
最終日の朝も晴天!
前日北穂に泊まってしまったので、この日に奥穂、前穂経由で上高地へ下りるには少し時間が苦しい。(できないことはないが、上高地着が夕方になってこの日のうちに帰宅できない)
家族にはこの日のうちに帰ると約束しているので、涸沢に下りて上高地へ向かうことにする。

この日穂高岳山荘に泊まって翌日岳沢経由で上高地へ下りるKさんと南峰の分岐で分かれ、北穂南陵を涸沢へ下る。
涸沢からほぼ休むことなしで横尾へ出て、上高地までの長い道はさすがに疲れてかなりペースダウンして歩く。

上高地に着くと穂高の稜線はすっかり雲に覆われているのが見える。
計画の100%遂行はならなかったが、山にいた全ての時間帯で天候に恵まれ、新しい知己を得ることもできてなかなか楽しい山行だった。

↓ GoProで撮影した長谷川ピーク通過の動画 

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