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Yamareco

記録ID: 2312513
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積雪期ピークハント/縦走
甲信越

守屋山(過去レコです)。

2009年03月08日(日) [日帰り]
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onisan その他1人
GPS
--:--
距離
7.0km
登り
590m
下り
590m
天候 晴れ。
過去天気図(気象庁) 2009年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 諏訪ICで高速道路をおり、国道152号線、杖突街道を高遠に向かって逆戻り。杖突峠の駐車場はスキスキでした。
コース状況/
危険箇所等
 左程の危険個所はありません。
守屋山神社、登山口です。
2009年03月08日 09:09撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 9:09
守屋山神社、登山口です。
座禅草コースを登ります。
2009年03月08日 10:03撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 10:03
座禅草コースを登ります。
2009年03月08日 10:33撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 10:33
山頂で。
2009年03月08日 11:03撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:03
山頂で。
山頂からは360度の展望。
2009年03月08日 11:05撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:05
山頂からは360度の展望。
北・中央・南アルプスが
2009年03月08日 11:06撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:06
北・中央・南アルプスが
見渡せます。
2009年03月08日 11:06撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:06
見渡せます。
2009年03月08日 11:32撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:32
2009年03月08日 11:33撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 11:33
東屋でひと休み。
2009年03月08日 12:02撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/8 12:02
東屋でひと休み。

感想

 09年3月の第2日曜日、さくらの蕾もふくらんで春の兆しが出てきた頃。ちょっとしたトレーニング程度には何処が良いかと調べた結果、日帰りで諏訪の守屋山に登る計画を立てた。山頂からの展望が良いと記されているので期待する。
 朝6時に家を出て、中央高速をひた走る。曇り空ではあるが、甲斐駒、仙丈、北岳が白く浮いているのが見える。曇りのち晴れの予報、今日は期待が持てそうだ。諏訪ICで高速道路をおり、国道152号線、杖突街道を高遠に向かって逆戻り。グネグネ道を登り、登山口のある杖突峠に至る。杖突峠の駐車場はガラガラで、八王子ナンバーの車が一台とまっているのみ。ここはすでに標高1240m、守屋山は1650m、たかだか400m程度の登山なので支度を整え9時10分、「神の宿る山 守屋山神社」の横から林道に入る。すぐに「守屋山●山道」との古い標識があるが、ペンキが剥げていて意味がわからない。登山道には雪が積もり、テカテカに凍っている。すぐに登りとなるが、坪足のまま登る。足跡がいくつもついているが、これらは雪が緩んでいる時につけられたもの。足跡は全て下向き、下山時についたもので上向きの足跡は一つもない。この固さでは先に登っただろうと思われる八王子の人達の足跡も、わたしのも全くつかない。ぬかるみ状態かと思えば、よく見ればこれもカチカチに固まっている。傾斜が次第に増し、踏まれていない雪の上に足をかけ慎重に登るが、それでもつるりと滑る。急坂を滑りながら登り切ると林道に出た。これを横切り、平坦な道を歩くとパオが2棟あるが、入口には鍵が掛けられている。これは一体何のためのものだろう。カラマツ林の中を気持ちよく歩き、細いトラバース道となる。板を重ねたような幾つもの大岩が、山肌に鎮座している。ここら辺りは、日本を東西に分断するフォッサマグナの糸魚川―静岡構造線と、日本を南北に分断する中央構造線の二つの断層帯が交叉している重要な場所という事である。地質学的には守屋塁層と呼ばれる堆積岩の地層構造になっていて、凝灰角礫岩層、あるいは緑色凝灰岩層とされているようであるが、この岩はちょっと違うぞ。もう少し深い場所の砂岩泥岩互層が露出したものではないかと勝手に想像する。軽いアップダウン、軽いといってもこの凍った道では少々危険。ザックからアイゼンを取り出してつける。アイゼンをつけても固く凍った雪には刺さらず、かすかに爪痕がつくだけである。林道を左下に見ての松林、カラマツやアカマツの林の中のトラバース道を下り、林道に合流する。雪の凍った林道を少し歩くと、左下に向かう細い道に、「守屋山座禅草コース、守屋山近道」と記された木札が木の枝にかけられている。近道というんだからとその道を下る。雪の積もった湿地帯に造られた木道を歩き、赤井沢(あけざわ)源流の橋を渡ると避難小屋が見えてくる。雪解け頃にはザゼンソウが咲くそうだが、今はまだ雪の下。六尺棒の先に鈴をつけ、長靴を履いて傘を4本背負ったおじさんがわたしを追い抜いてキャンプ場の方に行く。ここら辺りを管理する人なんだろうと思い、わたしは先に進む。雪の量は多くなり、凍りついていたりしないのでアイゼンもしっかり雪をとらえて登ることが出来る。勾配は徐々に増し、まばらな林の間から北アルプスの白い峰々が垣間見えるようになる。見上げればそろそろ頂上かなと思われるが、たどりつけばまだまだその先に続く。「がんばれ、ここは胸突坂、東峰まであと10分」と書かれた板がぶらさがっている。雪の急坂は続き、多分ここら辺りが鎖場なのだろうが、鎖は雪に埋もれて姿は見えない。下から二人連れが登ってくるので道をゆずる。先ほどの長靴のおじさんが、おばさんの後に続いて来る。間もなく空が広がり東峰頂上に到着。「守屋山山頂 1631.2m」の立て札をバックに記念撮影。頂上からの眺めはうわさに違わず、遮るもののは何もなく広がっている。身体をひと回りするだけで、北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、浅間山、霧ヶ峰が一望のもとに見渡せる。眼下には諏訪湖が大きく光っている。田中澄江は「花の百名山」の守屋山の項で、「北の霧ケ峰から八ヶ岳連峰、西に木曾駒、空木などの中央アルプス、南に北岳、間ノ岳、農鳥、塩見、荒川、聖、そして富士山、東に秩父、丹沢と、まことに申し分のない眺めであった」と書いている。わたしが、「素晴らしい眺めだ、でもちょっと天気が悪いので富士山が見えない」と云うと、長靴のおじさんが、「ここから富士山は見えないよ」と云う。八ヶ岳の裾野の辺りに見えるのかと思ったが、そのおじさんの話しでは、右手の乳笠山に隠れていて、富士山に笠雲がかかった時に雲だけ見えるとの事である。おじさんは、「田中澄江から電話があり、『守屋山からは富士山は見えるでしょう?』と聞くので、『見えません』と答えると、怒って電話を切ってしまった」と話す。田中澄江も好い加減な人なんだ。おじさんは、南ランボーを案内したとか、人形山は岐阜県の山か?とか、岐阜県の大笠山に登ったとか、いろんな話しをする。「岐阜には大笠山なんて無いよ」と云うと、「笈ヶ岳の近くだ」と云うので、「それじゃ富山県じゃないの」といい加減に答える。でもなかなかの山の達人であることには間違いなさそうだ。ひとしきり頂上からの大パノラマを楽しんで帰ろうとすると、「三角点は西峰だよ」とおじさんが云う。「もう十分景色を堪能したので下ります」、と雪の急坂を慎重に下る。キャンプ場の一角にある東屋は、茅葺屋根、四方の柱には蓑、笠、藁草履などがぶら下がっている。中に入り昼食とする。コンロで湯を沸かし、スープとおむすび。女性二人が下りてきて、外のベンチに座って食事をする。会話を聞くともなく聞いていると、どうも親子のようである。駐車場においてあった八王子ナンバーの車の持ち主であろう。二人を置いて先に出発。陽も照り始め、登りではカチカチに凍っていた雪道もゆるみ、もうすぐ駐車場というところでは、ぬかるみ状態と化していた。
  杖突街道を高遠に向かっての帰り道、「咲乃湯」と云う看板をみつけ横道に入る。玄関を開けるとばあさんが一人、客は誰も無さそう。風呂桶には蓋のかわりに銀シートが浮かべてあり、これを取り除いて浸かる。てっきり温泉だと思って寄ったのであるが、これは沸かし湯。看板は「美泉の里、咲乃湯」、何処にも温泉とは書いてない、勝手に温泉だと思い込んだわたしが悪いのか。

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