白山(過去レコです)。
- GPS
- 32:00
- 距離
- 14.0km
- 登り
- 1,490m
- 下り
- 1,493m
天候 | 晴れ。 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
左程の危険個所はありません。 |
写真
感想
昨年からSさんと計画していた。1週間前の週間天気予報では雨であったが前日の天気予報では曇りとなっていた。平成13年7月7日、七夕さんの朝5時に起き、丁度お産のために帰っていた次女に車で送って貰い、朝6時半に東海北陸道の川島サービスエリアで、豊橋から来たSさんと落ち合った。白鳥から福井方面への高速道路に乗り換えたが、油坂峠のトンネルを越えたところで一般道となり、大野市から勝山市さらに市の瀬を経て山道を行くと、一般者通行止めとなっていた。道路脇に十数台の車がとめてあり、右手下の無料駐車場はほぼ満杯であったが、9時35分そこになんとか駐車することが出来た。長ズボンをはきスパッツもつけたが、天気は晴れていたので上はシャツ一枚のみとした。Sさんは恰好よくバンダナを頭に巻いたが、わたしは帽子しか持ってないので取りあえず何もかぶらなかった。9時50分、いよいよ登山道に入ると、平坦な道から少し坂となり、これを登って出た所は駐車場でバスの停留所があった。なんだか損をしたような気がしたが、駐車場の奥の広場を進むと白山登拝道と記された砂防新道の入り口があった。いきなり下りで、しっかりした木の吊り橋を渡ると登りが始まった。右手のはるか上に2段の長い滝を眺めながら、わたしとしては若干早足の感はあったがSさんに遅れないようについて行った。5〜6人のパーテイに追い付いたが、Sさんは速度を緩め彼等の後をついて行ったのでちょっと楽になった。10時40分、中飯場に到着。そこにはトイレ、水場、ベンチがあり、10人程の登山者が休んでいた。我々もリュックをおろして水分を補給し、不動滝をバックに記念撮影をした。10分程休んだ後、中年のご婦人2人組が先に登山道に入っていったので、それについて我々も登りにかかった。すぐに林道に出たがそこにはシャベルカーがあり工事人夫が働いていて、再びがっかりした。道路を渡って登山道に入り、途中で彼女達を追い抜き登って行くと再び工事用の車両がある林道に出て、またまた損をしたような気分になった。右手に不動滝を見ながら、滝の高さまで登ることを目標に行くと、小さな男の子を抱いて登っている人に会った。勿論リュックも背負っており、よくやるなあと感心。 11時25分、別当覗きに到着。涼しい風が吹き上げて気持良い中、石に腰をおろしリュックからNASAの宇宙食アイスクリームを取り出し食べた。中年のご婦人が一人で登って来て隣に休んだ。おじさんの単独登山者はよく見かけるし、自分でもほとんどの山行きが単独行であるが、おばさんが単独で山登りは珍しいなと思いつつアイスクリームをわけてあげた。さらに登ると室堂へも別当出合へも3卉羇崚世良玄韻あり、あと半分か、まあ大丈夫だろうと登り続けた。Sさんは高山植物を見つけては、その度に花の名前を教えてくれるのであるが、登りのしんどさで頭に何も残らなかった。Sさんは時おり花の写真を撮るために立ち止まり、その間、わたしは待つ事なくゆっくりと登り、後からSさんが追い付くという事を繰り返し、おかげでゆっくりと自分のペースで登る事が出来た。12時20分、甚之助避難小屋に到着。丁度昼食時で、沢山の人が休んでいた。小屋の横に水場があり、蛇口をひねって冷たいおいしい水をたっぷりと飲み、顔も洗った。リュックをおろし、石に腰掛けおむすびを食べた。20人程の団体が登って行った後、我々も出発。道はすぐ登りになり、これが延々と続き、狭い登山道で休憩している人に何回も会った。我々はゆっくりと、相変わらずSさんは花の写真を撮りながら、黒ボコ岩まで休む事なく登って行った。結構沢山の人を追い抜いて、延命水という水場で休んでいる人達もやりすごし、14時黒ボコ岩に到着。その名のとおり真っ黒な岩が登り切った所に、ひと突きすればゴロゴロと転げ落ちそうに不安定。岩の日陰で一服して辺りを見ると、観光新道がここで合流しているのがわかった。室堂への道に入ると急に視野が開け、弥陀ヶ原が広がり、正面に御前峰、右手に別山が眺め渡せ、今迄の疲れが吹っ飛んで行く。ロープが張られた道は石ころゴロゴロ、河原状態で歩きにくい。弥陀ヶ原を渡り右からエコーラインが合流すると、正面に五葉坂の登り口があったが通行禁止となっており、左に室堂への迂回路が示されている。崖のような木屋尻雪渓がせまり、その脇にきれいな水が流れていたが、汚水が混じっているので飲んでは駄目と書かれていた。これを登り切ると室堂で、丁度15時、登り始めから5時間10分かかっての到着であった。室堂ビジターセンターは建て直し中で、プレハブの事務所で宿泊手続きをした。バイトのあんちゃんが、これまたプレハブの小屋を指しながら、自炊小屋の使用は7時まで、消灯は8時と説明し、今夜我々が泊まるべき、わたしにとっては初体験の本格的な山小屋に向かった。山小屋は幾つかの大部屋にわかれており、その一部屋に案内された。部屋は真ん中の通路を挟んで両側がそれぞれ2段にわかれ、そこに幅約1mのふとんが敷かれ、その上に毛布が3枚づつ置いてあった。着いた順につぎつぎとふとんが割り当てられ、部屋はすぐ満杯になった。広場には木のベンチと机が並んでおり、そこに陣取って売店で500円はたいて買った缶ビールを飲んだ。目の前の御前峰登山道を登る人の姿を見ながら、食べ物を取り出し2本目のビールも飲み干し、はやくも酒盛りとなった。ハムやら漬け物やら蛸焼きやらピザやらを食べながら、持参のブランデーも飲み、すっかり出来上がってしまった。御前峰に登る人もいなくなった頃、アルコールの力も手伝って、じゃ登ろうかと云う事になった。白山神社社務所の鳥居をくぐり平坦な道を歩くと、程なく道が別れており、左は中宮温泉と記されていた。真直ぐ行くと登りにさしかかり、地上と天上の境と記された青石を過ぎ、急な登山道をジグザグに登ると30分もかからず御前峰頂上に到着した。頂上には神社があり、大きな岩がごろごろしていた。我々以外には、中年の男と30代前半と思われる女性のカップルがいたのみだった。御前峰の北側の斜面は、南側とはがらっと変わって岩だらけ、正面にこれまた岩だらけの高い山が聳えている。荒々しい岩だらけの眺めの中に蒼く水をたたえた池があり、酔った勢いで登ってきたのでカメラを持って来なかったことを悔やんだ。北側を下って帰る事にした。岩の間の道を下りきりると、道は雪渓に向かって延び、良く見るとその道は雪渓の下に入っている。どうしようかなと近づくと、雪渓の横に階段状の道がありそれを登った。少し登ると右手下に蒼い池があり、その向こうに何ていう名か知らないが山々が連なっていた。我々以外には誰も居らず、夕方の日射しが弱まった中、澄み切った空気が一層気持よくさせて呉れた。幾つかの池があり、周囲の雪渓が池の中まで延びており、青白く光っていた。御前峰の半分をぐるっと回るように、大汝峰との間を若干の登り下りと雪渓の横断を繰り返した。果たして正しい道を通っているのか不安ではあったが、室堂の山小屋が見えホットした。6時半に室堂の広場に到着し、またビールを飲み、持参のブランデーをちょぼちょぼやったが、余りに清々しい自然の中では酔っぱらう事は出来ず、8時には床についた。右にSさん、左に知らない学生さんの顔があり、狭いふとんの上で何度寝返りしたか、でもちょこっとは眠れたようだ。
まだ真っ暗やみの3時、隣の学生のグループが起きてゴソゴソしだしたので目が醒めた。3時50分頃、遠くで太鼓の音が鳴り、部屋中の人が起き出してご来光を拝みに御前峰に出かけた。すっかり部屋の中はガラガラとなり、我々は再び眠りについた。5時頃起きて広場に出た。朝のヒンヤリとした空気が気持よく、ベンチに腰掛けて朝飯を作ろうとしたが、まだ水が止められたままであった。Sさんにコーヒーとパンを貰って食べていると、御前峰の東の裾野から太陽があがり、遅まきながらパチパチと我々のご来光を拝んだ。
6時15分、室堂を発ち下って行き、弥陀ケ原で別山をバックに記念撮影。黒ボコ岩で右手の観光新道に入った。左手に別山を眺めながらの快適に下る尾根道には、高山植物が咲き誇っていた。7時35分、殿ケ池避難小屋に到着しここで一服したが、水場はなく残り少なくなった持参のジュ-スを飲んだ。岩山を登ったり下ったり囘ったり、雄大な眺めを楽しみながら歩き、9時、別当坂分岐で再び休憩。涸れ谷の登山道となり、2回転び、一つ一つの石を確かめながらゆっくりと下山した。別当出合センターで水をガブガブ飲み、駐車場に辿り着いた。市の瀬の「秘湯白山温泉」と看板の出ている永井旅館で汗を流した後、帰路についた。運転を代わりながら走ったが、運転台に座ると何故か眠気が襲ってきた。
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