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Yamareco

記録ID: 2354387
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雪山ハイキング
霊仙・伊吹・藤原

寒山・丸尾・荷ヶ岳と白船大明神 懐かしき鈴鹿の山と谷

2005年03月31日(木) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
7.6km
登り
889m
下り
889m

コースタイム

日帰り
山行
5:00
休憩
0:00
合計
5:00
9:10
0:00
80
10:30
0:00
10
10:40
0:00
30
13:00
木和田尾根巡視路入口
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2005年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
●2005年当時 特に問題なし
その他周辺情報 参考図書:
●西尾寿一著 ナカニシヤ出版「鈴鹿の山と谷2」
●草川啓三著 ナカニシヤ出版「鈴鹿の山を歩く」
山口の冷川谷入口・農業用水配水施設先の堰堤近くから丸尾の尾根に取り付く
山口の冷川谷入口・農業用水配水施設先の堰堤近くから丸尾の尾根に取り付く
最初は密度の高い植林地
最初は密度の高い植林地
「寒山」の文字
しだいに二次林。石灰岩の欠片が転がる
しだいに二次林。石灰岩の欠片が転がる
前にこれから向かう御池から藤原への県境尾根。やや積雪があるようだ
前にこれから向かう御池から藤原への県境尾根。やや積雪があるようだ
コバ風の場所。尾根は左にカーブして最初のピークの寒山に向かう。
コバ風の場所。尾根は左にカーブして最初のピークの寒山に向かう。
あっけなく寒山(さぶやま)ピーク。特筆すべきものはない。焼尾山の尾根から見ると寒山あたりは盛り上がった三角形に見えるのだが・・。ここからほぼ南に尾根を上る。
あっけなく寒山(さぶやま)ピーク。特筆すべきものはない。焼尾山の尾根から見ると寒山あたりは盛り上がった三角形に見えるのだが・・。ここからほぼ南に尾根を上る。
やがて右下(西側)に展望が出て、県境尾根と真下の306号の大曲りカーブと犬返し橋が見える。
やがて右下(西側)に展望が出て、県境尾根と真下の306号の大曲りカーブと犬返し橋が見える。
痩せ尾根が出て西は崖。西は犬返し谷、東は冷川谷に挟まれた丸尾の尾根。犬返し谷は素人には難しい沢登り・岩登りの谷で最大8mの多段滝あり。
痩せ尾根が出て西は崖。西は犬返し谷、東は冷川谷に挟まれた丸尾の尾根。犬返し谷は素人には難しい沢登り・岩登りの谷で最大8mの多段滝あり。
白石鉱山の石標?
白石鉱山の石標?
痩せ尾根が続く。
痩せ尾根が続く。
コグルミ谷上の天ヶ平(カタクリ峠)方面から荷ヶ岳(冷川岳)方面がはっきりして、奥には奥ノ平の尾根。
コグルミ谷上の天ヶ平(カタクリ峠)方面から荷ヶ岳(冷川岳)方面がはっきりして、奥には奥ノ平の尾根。
写真のような調子で裸の二次林の中を真っ直ぐ尾根は上がる。葉のある時期にも登ったことがあるが、ほとんど見通しは効かなかった。
写真のような調子で裸の二次林の中を真っ直ぐ尾根は上がる。葉のある時期にも登ったことがあるが、ほとんど見通しは効かなかった。
マンサクの花が細かに風にそよぐ。
マンサクの花が細かに風にそよぐ。
北向きの尾根なのでどうしても残雪が残る。丸尾の尾根は炭焼きで使われたようで窯跡など多少残る。
北向きの尾根なのでどうしても残雪が残る。丸尾の尾根は炭焼きで使われたようで窯跡など多少残る。
頭陀ヶ平(冷川谷の頭)方面の鉄塔が近づく。
頭陀ヶ平(冷川谷の頭)方面の鉄塔が近づく。
もう県境尾根は近いことがわかる。最後の急登。
もう県境尾根は近いことがわかる。最後の急登。
県境尾根は雪が盛り上がっていた。荷ヶ岳(にがだけ)炭焼き運搬人との関係が頭をよぎる。
県境尾根は雪が盛り上がっていた。荷ヶ岳(にがだけ)炭焼き運搬人との関係が頭をよぎる。
荷ヶ岳(冷川岳)山頂付近。雪庇状態。
荷ヶ岳(冷川岳)山頂付近。雪庇状態。
頭陀ヶ平を仰ぐ
樹林越しの御池奥ノ平
樹林越しの御池奥ノ平
東に向かうとすぐ白船峠。峠の名前は「白船峠」「白瀬峠」「野尻峠」など。白瀬・野尻は藤原の地区名であり戦国期の城砦・豪族名。さて、白船とは?古名なのか?
東に向かうとすぐ白船峠。峠の名前は「白船峠」「白瀬峠」「野尻峠」など。白瀬・野尻は藤原の地区名であり戦国期の城砦・豪族名。さて、白船とは?古名なのか?
南より白船峠。西尾氏によれば「白船」は「御池一帯で活躍した炭焼き達の火傷の神、美濃から招請した金属関係の神」だそうだ。
南より白船峠。西尾氏によれば「白船」は「御池一帯で活躍した炭焼き達の火傷の神、美濃から招請した金属関係の神」だそうだ。
白船峠付近。この峠は東は藤原岳、北は藤原山口・坂本集落、西は御池・鈴ヶ・伊勢尾、南は真ノ谷・君ヶ畑など昔の交通要衝。炭焼き人夫や運搬人・山稼衆が絶えず行き交う生活に根ざす場所だった。
白船峠付近。この峠は東は藤原岳、北は藤原山口・坂本集落、西は御池・鈴ヶ・伊勢尾、南は真ノ谷・君ヶ畑など昔の交通要衝。炭焼き人夫や運搬人・山稼衆が絶えず行き交う生活に根ざす場所だった。
<白船大明神・銅鏡>昔は祠があったらしいが崩壊。誰も世話をする人がいない?御神体が「銅鏡」。かつては祠に祭神名の木片があったらしいが・・。銅鏡は明治頃のものという。炭の需要がまだ多くあった頃。
<白船大明神・銅鏡>昔は祠があったらしいが崩壊。誰も世話をする人がいない?御神体が「銅鏡」。かつては祠に祭神名の木片があったらしいが・・。銅鏡は明治頃のものという。炭の需要がまだ多くあった頃。
<白船峠より真ノ谷への下り・御池の切り立った姿が幻のよう>一説には炭焼き人夫の霊を祀る目的で建立?火・金属の神との深い関係。ヤマレコでも「白瀬峠」と出てくるこの峠。
<白船峠より真ノ谷への下り・御池の切り立った姿が幻のよう>一説には炭焼き人夫の霊を祀る目的で建立?火・金属の神との深い関係。ヤマレコでも「白瀬峠」と出てくるこの峠。
<白船大明神>確かに「白瀬」や「野尻」の方が、白船より何百年も古い時代の名からもしれないが、この鈴鹿の山と谷で繰り広げられた炭焼き産業と従事した近在の人々のことを考えると「白船」の名前は捨てがたい。
<白船大明神>確かに「白瀬」や「野尻」の方が、白船より何百年も古い時代の名からもしれないが、この鈴鹿の山と谷で繰り広げられた炭焼き産業と従事した近在の人々のことを考えると「白船」の名前は捨てがたい。
北面に続く雪庇
白船峠より坂本谷分岐へ下る
白船峠より坂本谷分岐へ下る
白船から坂本谷分岐までのトラバース道は冷川谷最上部になる。昔の炭焼き人は尾根でなく冷川谷も上がっていたようだが、今はほとんど使われていない。
白船から坂本谷分岐までのトラバース道は冷川谷最上部になる。昔の炭焼き人は尾根でなく冷川谷も上がっていたようだが、今はほとんど使われていない。
坂本谷・木和田尾根分岐。坂本谷方面には行かないようにの警告板
坂本谷・木和田尾根分岐。坂本谷方面には行かないようにの警告板
坂本谷最上部にて
坂本谷最上部にて
木和田尾根鉄塔より養老と多度。中里ダム・リオフジワラカントリークラブ方面
木和田尾根鉄塔より養老と多度。中里ダム・リオフジワラカントリークラブ方面
木和田尾根鉄塔より鈴北・焼尾・烏帽子・狗留孫。木和田尾根の白瀬(白船)峠登山口は昔は冷川谷にあったが一時崩落があった時もあり、最近は直接に子向井山(P647)へ登っていく人が多いようだ。
木和田尾根鉄塔より鈴北・焼尾・烏帽子・狗留孫。木和田尾根の白瀬(白船)峠登山口は昔は冷川谷にあったが一時崩落があった時もあり、最近は直接に子向井山(P647)へ登っていく人が多いようだ。
三角草に別れを告げる。短時間山行
三角草に別れを告げる。短時間山行

感想

同じ1つの山でもその山麓の四方八方に住む住民による呼び名が異なっていて当然だろう。山の印象や山容も見る方角によって違っているのだし、山と人々との繋がりも同じではないのだから。古い地名、昔から親しまれた地名、人の生活と密接に結びついてきた地名。人がこれらを残し、使っていくことの大切さを感じる。

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