北蔵王縦走〜ラクちん山下りで錦秋の鋸歯を辿る
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan.png)
- GPS
- 06:14
- 距離
- 17.5km
- 登り
- 652m
- 下り
- 1,785m
コースタイム
11:32名号峰-12:35八方平-13:03南雁戸山
13:20南雁戸山-13:47雁戸山
14:06雁戸山-14:23笹谷峠-16:03関谷バス停
天候 | 曇り後時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
関谷=(山形交通バス620円)=山形交通バスセンター |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所:特にない 強いていえば、南雁戸の下り、蟻の戸渡しは岩場もある急傾斜なので慎重に むしろ前山から笹谷峠への山形コースはぬかるみ多いのでスリップ注意 全コース、風倒木、藪なし |
写真
感想
南蔵王は4半世紀前に蔵王温泉から不忘山まで歩いているが、北蔵王は未踏である。紅葉ラインは宮城南部では1,200〜1,300m前後かな、名号峰〜笹谷峠間は紅葉前線付近を長く歩けそうと当たりをつけ、出掛けることにする。天気予報も土曜は快晴、下山予定の関谷からのバスは日曜運休なのでこのタイミング!
アプローチは蔵王温泉から。だが、出だしでアクシデント!山形駅までJRの予定だったが、高速バスを往復利用すればちょっと経費節減と気付き予定変更したのが運のつき。朝バス停に行ってみて平日ダイヤと勘違いしたことに気付くがもうアウト。↓の気分で山形に向かうバスに乗り込む。バスが、山に近づき、紅葉に染まっているのを見て気分回復。蔵王温泉には予定より1時間遅れで着いた。計画でも全くロープウェイを使わないのはきついので、せめて樹氷高原から歩く予定だったが、止むなく頂上駅まで使うことに。蔵王山頂付近は雲を巻き、ロープウェイも濃いガスの中に入っていく。
ロープウェイ頂上駅の気温表示は2℃。登り始めてもますますガスは濃く、衣服について濡れるようなる。こんな天気でも次々人と行き交う。頂上へ直接登る道をうっかり見逃し、避難小屋に出てから山頂神社まで行くが、流れるガスの間にちらちら白いものが混じる。熊野岳山頂は濃いガスで何も見えずそそくさ引き返し、北蔵王縦走路へ。しばらくは砂礫の広い尾根を縦横に踏み跡が湧かれるが、目印の杭も点在し大きくルートを外すことはない。傾斜がやや緩み、岩がちの中灌木が茂ってくると、雲の下に出たのかガスが切れ始める。展望が広がり、行く手の雁戸、特に南雁戸が三角錐で美しい。ほどなく自然園を通過。道は灌木の中で、藪はないが頭高さに突き出す枝も多く右に左に下に避けながら歩くのでペースは上がらない。名号峰手前でポッと花崗岩の砂礫地に出て紅葉の上に蔵王を振り返る。すぐ上が展望のいい名号峰で、一息入れる。蔵王もいいが雁戸山が立派。
再び灌木の道を下ってゆくと、灌木帯からブナの道に変わる。すっきりした展望はないが時折樹間から覗く行く手の雁戸山、尖った山頂部と手前になだらかな棚状の八方平に朱を纏った姿を見せている。小さな登降を繰り返しながらもやや登り加減になった道を行くと崩壊地に出て突然展望が広がる。ここから一投足で八方平避難小屋に着く。内部も小綺麗で、北に南雁戸、蔵王の展望があるよいロケーションの小屋だ。南雁戸へは途中露地もあるが基本低灌木帯の登りで、岩っぽさはない。
南雁戸の頂上は狭いが、展望は抜群。雲が多いながらも、南には火口壁に薄雪を付けた蔵王、西には山形市内を見下ろせる。北は遠望も効き、目前に急な鞍部から立ち上がる雁戸山の向こうには二口から船形の山々が指呼できる。見下ろす周囲の尾根や谷は紅葉の盛りである。ブドウ沢から登ったという山形の方からしばらく山の話を伺う。沢渡黒伏(確かそうおっしゃってましたが戻って調べると一般登山道はないようですね)以外山形県内の山はほぼ全て登られているとのことで、山形の山の話をいろいろお聞きしました。ありがとうございました。
南雁戸からは、小ピーク(中雁戸?)を越えると岩場の急降下だが、足場よりも周囲の紅葉が美しく、なかなか歩が進まない。鞍部からは鉄砲登りだが、これも灌木帯で危険はない。途中1,410mピークの山腹にぽっかり岩穴の様なものが見えたが。笹雁新道分岐で急登は終了、左すぐで広い雁戸山山頂に着く。
雁戸山で遅い昼食とする。雁戸山も展望が良いが、東面は周りの灌木や笹がややうるさいが、展望を満喫する。
下りは蟻の戸渡しという小ピークの登降で、岩混じりの急坂だが特に危険な感じはない。西面へ派生する支尾根の紅葉が美しい。前山は手前鞍部から下り気味に東面を巻く。新山への下山路が尾根上に見えて進みそうになる。前山を巻き終わったところでカケスガ峰手前の分岐では、迷った末直進して山形コースを下ったが、これが展望もなく結構ぬかるみで疲れた。笹谷峠駐車場に飛び出したのが3時半前で、バス時間まで間があるのでハマグリ山まで行けるか迷うが、結構暗くなってきたので安全をみてそのまま下った。結果正解。関谷の集落の入口にあったバス停を見逃し集落下まで下って(注:GPSデータは集落下まで入ってます)、バス会社に電話して位置を聞いて戻るミニハイクを追加となってしまった。ただ、関谷バス停は自販機も何もなく高速インター出入りの車がビュンビュン通る場所で、バス待ちにいい場所ではない。山形から仙台に戻るバスはすぐ上を通るのに山形までバスで出るのも変な感じである。
北蔵王縦走。出だしのどたばたで、機動力フル利用の山下りとなってしまいました。でも、花こそオヤマリンドウ、ウツボグサの咲き残りが見られた位だったものの、紅葉は丁度良い具合でした。特に雁戸山周辺は西面の急峻な尾根、谷に丁度盛りの紅葉が映え、適度な岩場登降も愉しく最高でした。
南雁戸でお会いしたのはHITOIKIさん(↓のコメ)でした。山形の山に興味がある方、HITOIKIさんのブログを一度訪れてみてください。美しい写真と紀行文、山形の山の情報満載ですよ。
http://hitoiki-blog.at.webry.info/
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんばんは、初めまして。
学生時代に歩いたことのあるルートで懐かしいです。
紅葉の素晴らしさに圧倒されました。
はじめまして、kenpapaさん。
この辺はkenpapaさんのかつてのホームグラウンドなのでしょうか。雁戸山、とんがり気味のいい山ですね。
お褒めいただいた紅葉ですが、歩いている時は確かに、凄い!、サイコー!と思ってたのに・・・・写真見るとなんかちょっと違うんですよね。
なお、最近は日帰りショートとか山下りとか楽ばかりしてますが、元々は南ア好き。kenpapaさんを見習って、目指せ、比高2,000m以上の急登クリア!(ま、ぼちぼちですが・・・)
初めて訪問させて頂きました
2年前の秋にブドウ沢より登り笹谷峠に下りました。
その時の紅葉と比べると、今年は綺麗ですね
確かにどんなカメラより人間の目ほど正確なものはないですか
雁戸山は、毎回感じますが、前山からの泥道は滑らないようにと余計な力が入り疲れますね
カケスガ峰経由が正解かも知れません!
それから、八丁平は間違いで、八方平ですので
ご訂正下さい
又訪問したいと思いますので宜しく
はじめましてbandana55さん。
やってしまいました地名間違い。
前山からの下りは、今ルートで一番疲れました。多少の岩場は気を引き締めて行けば大丈夫と思ってますが、泥濘の道だけはどうしようもありません。今まで訪れた一般登山道では、安達太良の鬼面山〜箕輪山が最悪(絶対下りたくありません)で、そこまでではありませんでしたが。
なお、写真についてですが、私の様にただハイク記録に撮る程度の者にとって、山にある高揚感が生むドーパミンが美化した光景を再現するのはとてもじゃないが不可能かと思ってます。どこかに、自動ドーパミン補正モードを備えたカメラはないでしょうか。
あの辺は、スリップの名所で前後から悲鳴 沢水が流れ込んで来るし、吸い込みが悪いし(*_*;樹林帯で、乾いたのを見たことがありません。いっそのこと残雪期のほうが快適でしょうか
安達太良は何回か行ってますが、ご指摘のルートは通らない事にしましょう。
写真につては、一眼レフ(UVフィルター)1台・・・遠景用で歩行時はザック内。
コンデジは歩行時の撮影用・・・下手な○○も数写せばの口です。
携帯電話(旧式の)は、もっぱらタイムスタンプ用にしています。
私は10代の後半から川崎市にいましたので、丹沢、八ヶ岳、南アルプス(特にのめりこむ
自称南ア好きと言ってはいますが、生来の判官びいき(天の邪鬼?)から、メジャー過ぎる北ア等に足が向かなかっただけだけの半端もんです。今後もよろしくお願いします。
なお、箕輪山〜鬼面山の泥濘最悪!と書きましたが、箕輪山の名誉のために、そう思ったのは今年の梅雨時訪れた時の印象だと付け加えておきます。
南雁戸でお会いしましたHITOIKIです。
ヤマレコファンです。
ご紹介していただきありがとうございます。
おかげさまで楽しい登山ができました。
私のブログにリンクを貼らせてよろしいでしょうか。
これからもよろしくお願い申し上げます。
odaxさん、初めまして。
同じ日に私も北蔵王縦走をしてきました。
記録を拝見しますと、八方平〜南雁戸山の間でニアミスだったようです。
私は蔵王ダムから登り始めて板小屋跡に辿り着いたとき、
しばらくの間、南雁戸山を望んでいたのですが、
独り登って行かれる方の姿が見えてました。
今思えば、その方がまさにodaxさんだったのかなあと思います。
次回どちらかでお会いすることができましたら、
その時はどうぞ宜しくお願い致します!
南雁戸山頂では、短い間でしたが、指呼の山々や他の山形の山の話を伺え、愉しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。
エー
HP拝見しましたが、HITOIKIさんの文章を読んで自らを恥じ入り、またリンクにあるのがSONEさんやkiyoshiさんだったり・・・・、正直びびります。
ともあれ、今後ともよろしくお願いします。
コメント戴く前に、ckckcさんの北蔵王周回のレコ、写真の軽妙なコメントを面白く拝見しておりました。その際ひょっとしてスライドしてた?と思い確認し、2分ほどの差で会ってないと思っておりました。
私は下り一方で楽しましたが、ckckcさん健脚ですね。予定どおり南雁戸までピストンされていれば、頂上でお会いできてたかもしれませんね(もっともその場合ナイトウォークが長くなり過ぎますが)
どこかの山でお会いする機会がありましたら、こちらこそ宜しくお願いします。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する