台高縦走
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- GPS
- 30:42
- 距離
- 49.9km
- 登り
- 3,773m
- 下り
- 4,890m
コースタイム
- 山行
- 6:39
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 6:52
- 山行
- 10:51
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 11:26
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 8:35
過去天気図(気象庁) | 2020年07月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
写真
感想
4連休だったので以前から計画していた台高山脈へ行った。ここはエスケープルートが少なく、携帯も通じないのでリスクが高い。トラブルあると即遭難となるので、十分な準備の上でのアタックとなった。「台高」なので大台ヶ原スタートで高見山をゴールにした。実のところ、エスケープルートと交通機関の関係で北行きしか選択肢がなかった。これが大正解。元気のあるうちに難所をクリアできたことに加え、1-2日目にほとんど雨が降らなかったのはラッキーだった。3-4日目は雨だったが、楽なコースだったので、気持ちが折れずにゴールまで歩ききることができた。
[1日目]
大台ヶ原を11:00にスタート。予報は雨だが、たまに小雨がぱらつく程度で地面は乾いている。さらに気温が高くないため、脱水症状のリスクも少ない。尾根沿いのルートを行く予定だったが立ち入り禁止で、通常のルートを行くことにした。大台辻までは高低差がなくスムーズに歩ける道が続く。とは言え、谷を回り込むところは何カ所か崩れかけているし、道が細い箇所もある。大台辻を過ぎるとアップダウンがキツくなる。また、テープも非常に少ない。特に岩場後はルート不明瞭な箇所が多く、なかなか進まない。
引水サコで大きくルートミス。前に見えた尾根にあっさり引き寄せられた。その後はGPSチェックを細めに行ったが、別な尾根に引きずられる所があり、何度も間違えた。途中で急に曲がる箇所でも案内はほぼ無し。仮にあっても看板が古くて読めない。GPSはあったほうがいい(私は2個持ち)。
気合いを入れて夕暮れ間近になんとかブナノ平へ到着。途中の給水ポイントを確認できず、水はギリギリの状態だった。日が暮れる前に急いで水を補給。ここは穏やかな地形だが、テントを張るための平らな箇所は2箇所くらいしかない。
[2日目]
曇りで昨日より気温は低め。相変わらずのアップダウンが続く。すぐ近くと思っていた山ノ神ノ頭が思ったより遠い。山ノ神ノ頭とは珍しい名前だが、かなり山奥にあるので何か由来があるのかも。地池越手前で思い切り道を間違えたが、何とか馬ノ鞍峰へ。馬ノ鞍峰を超えるとテープが多くなる。踏み跡もあるが、ブッシュで見えない箇所多数。相変わらず急な上り下りが多く、靴擦れでかかとが痛くなってきた。
1258ピーク手前で給水。ここは地形から考えても絶対に水があるはず。そこそこ高低差があったので水を持ち上げるのに難儀したが、明神平までの給水ポイントが不明なので、計6Lを担ぐことにした。池木屋山手前は完全な藪漕ぎで、どこに道があるかすらわからない状態。でも難所はここまで。
池木屋山を超えると急になだらかな地形になる。まだ行程の半分なので、行けるところまで進めておきたい。最終的に奥ノ平峰で2泊目のテントを張った。取水時にアブに腕を噛まれてしまい、とにかく痒い。夏はステロイドや虫刺されの薬が必要か。夜に風が強くなり雨が降ってきた。
[3日目]
なぜか眠れず1時間寝坊して7時スタート。夜に降り始めた雨は止まず、朝も雨が降ったまま。昼過ぎに少し止んだだけで、一日ずっと雨模様。気温がさらに下がって水の摂取量が減ったので、脱水症状の心配はないが、逆に持ちすぎてザックが重い。
奥ノ平峰からも比較的穏やかな道が続く。また、踏み跡もしっかりしていてテープも多い。アップダウンもそれほど厳しくなく普通の低山歩きになった感じ。高低差のない尾根道が多く、自然とスピードも上がる。予定通り明神平で水を補給。下の水場を確認したかったので、降りてみた。思ったよりは高低差があり少し残念。また、枯れ葉が混じって水質も良くない。
明神平から少し登ると平らな道が多くなる。特に国見山を過ぎてから、馬駆ヶ辻の前後は軽快に歩ける素晴らしい尾根道。晴れていれば気持ちが良さそうだが...今日は雨なのでゆっくりと歩く。早めにテントに入ると雨が強くなってきた。雨で全てが湿っぽくてイマイチ。この辺りはインターネットが使えるので天気を確認。雨雲レーダーでは赤色の豪雨直撃はなさそうだが、それなりの雨は降りそうだ。
[4日目]
湿度が高いせいか昨日に続いてあまり眠れなかった。あと1山だけなので遅くまで寝ていてもよいのだが、天気予報では昼までには本降りになるとのことだったので、7時に出発。最後の高見山に登る。登山道はしっかりしていてなんの問題もない。ゆっくりと登って、ゴール! 山頂からの眺めはとてもよい。歩いてきた山々も見えるし、遠くの山並みも綺麗。後は怪我のないようにゆっくりと降りて終了。今回も怪我が無くてよかった。
[水場情報]
水の入手には少し難儀した。わかってはいるが、数十メートル降りないと水は無い。思い切って谷を降りればよいのだろうが、もし無かったらと思うとつい躊躇してしまう。今回は事前情報などで確実にある水場だけで取水した。
1) 大台辻までの道の途中
2) ブナノ平の谷を降りて観測小屋の向こう側
3) 1258ピーク手前のコルから谷へ降りた所
4) 明神平(下側)
水場でアブに腕を噛まれた。取水・浄水作業中のように動けない所はレインウェア装備が正しいかも。
GWに痛めた膝が心配だったがまったく問題なかった。歩き方を変えたおかげか?前回の山行から試している逆ハの字で歩くことで、かなり改善されているようだ。ガニ股ではなく、スキーのスケーティングの要領で、斜め前に踏み出す方法。これまでは常に真っ直ぐ前に足を出していたが、踏み出した後で方向を変えるときに、内股気味になることがあるのが良くないらしい。バランスを崩しても内股にならない程度に斜め前に踏み出し、方向を変えるときには外に蹴り出すように意識したところ、実に調子がよい。当然ながら、平地ではこれまで通り真っ直ぐに踏み出してスピードを上げる。
課題もあった。今回は安全のため意識的にゆっくり歩いたので体力は十分だったが、アップダウンが急で足がもたなかった。かかとの靴擦れ、親指と小指の靴擦れ、くるぶしの靴擦れ、と両足で次々と計8カ所も靴擦れがおきた。雨だとゴアテックスでも汗で靴の中が濡れたままなので、よけいに靴擦れになりやすい。縦走時は保護テープが大量に必要だ。今回は多めに持っていったが、全部使い切ってしまった。
行程中、鹿やイノシシには何度も出くわしたが、明神平で1組を見かけた以外は誰とも合わなかった。連休だが、さすがに雨が降る中を縦走する人はいないらしい。タフな山域だったが、運もあって無事にクリアできた。今回も自然を十分に満喫。
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