丹沢 水無川本谷から塔ノ岳山頂へ 今年の初雪はまさかの丹沢で
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.5km
- 登り
- 1,306m
- 下り
- 1,287m
コースタイム
初心者少人数の標準的なコースタイムくらいだと思います。
天候 | 晴れのち薄曇り、ときどき雪パラつき |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
巻き道はしっかりしていますし、一部の滝には鎖・ロープがありますが、ハーネス、ロープ等の登攀具は必要と思います。 (必要かどうか迷う人にとっては必要) |
写真
感想
今回は、休暇をとって、他の山岳会の友人と平日に登りに行った。
自分もそうだが、彼も沢登り初心者で普段はクライミングをしていないので、安全をとって簡単な水無川本谷へ。悪いことに自分が前回の鳥屋待沢で指を痛めていたので、滝はできるだけ巻くようにした。
大倉バス停から林道を歩く。途中鹿を何頭か目撃。冬を前に活動が活発になっているのだろうか。
戸沢出会いの東屋で身支度を整えて入渓。始めは河原を歩くが、気温が低く水に入る気が起きない。
大きな堰堤を左から越える。ここの巻き道はちょっと高度感があるので、金ぴかの鎖がついている。
やがてF1に出会うが、これも左から金ぴかのステンレス鎖を伝って登る。この鎖は設置されて数年くらいと思われる。
セドノ沢を右に分けた後、F2を越えるとF3に出くわす。滝手前の左壁に鎖とロープ、右壁にスリング2本がある。
水流真ん中も難しくなさそうだが、盛大に濡れるので今日はアウト。上からビレイしやすそうな左を選択。
左壁は、下段チムニーの壁、上段土の斜面、落ち口への岩トラバースの三つに分かれる。下段は多少脆いが、ロープと鎖があるので問題ない。
上段は全く問題なし。だが、最後のトラバース部分が少々悪い。鎖と頑丈な支点があるが、一箇所、足場がほとんど無い部分がある。
踏み外すと滝下まで落ちる場所なので、できるだけロープを出した方が良さそうだ。しかも、斜面上から根元の岩ごと崩れた潅木がその悪い場所にピンポイントでぶら下がっており、通過時に体が触れると崖上から石や土が落ちるときがある。
自分が通過したときも、あ、ここ悪いな、と思った瞬間に上から落石があったので、かなり驚いた。
今日は無理な登攀はせず、少しでも難しそうな滝は巻きを入れる予定だ。F6チョックストーン滝も、登り口が1m強のハング気味なので迷わず巻く。ここは、滝の100m手前にある左斜面に容易に乗れる部分から。
何の問題もなく坦々と歩いていくが、今日は寒い。油断して最初の頃の何でもないところでボチャンしたものだから、物凄く冷える。
そんなことを考えていたら、何と雪がチラチラ舞い出した。今日はこの秋一番の冷え込みらしいが、まさか丹沢で雪とは。
雪が降っているのに沢登りなんて、随分と酔狂なことだ、などと言いながらどんどんと詰める。
やがてF8、25m大滝に着く。所見は、まず脆そう。左の下部は若干足場が無いが、人工するか上手い人なら登れそうだ。
右もバンドがあって登れそうだが、左より脆そう。安心な支点が取れれば、自分でも迷わずチャレンジするレベルだった。
とは言いつつ、今日は当然に巻く。右の脆いルンゼを登り、途中ロープがあるところからはロープ沿いに登って行く。
巻き道ははっきりしているものの、途中二つ目のルンゼを跨ぐところ、ルンゼ底から斜面に戻る部分がかなり脆く、注意が必要だ。
最後は登山道のようなはっきりした踏み後を辿れば、簡単に沢床へ戻れる。F9も右から巻き、直後に壊れた石積み堰堤が出てくると、その先で水流は消えた。
奥にはガレのルンゼが見え、そのスカイラインに表尾根鞍部の登山道が見える。水流が消えたあたりで適当に左斜面に取り付いて登ると、尾根部分に登山道レベルの明瞭な踏み後があった。
踏み跡をどんどん登るといつの間にか先ほどの鞍部の高さを超えて行き、やがて山頂直下の登山道に出た。そこから3分で塔ノ岳山頂に到着。
晴れ渡っていて富士山や海が良く見えるが、丹沢の上には雲があり、あいかわらず雪がチラついている。まさか今シーズンの初雪が丹沢になるとは。
山頂で装備を解除して、お約束の山頂標識のてっぺんに立った後、足早に大倉尾根を下山した。
大倉尾根のすぐ横なので人臭さは感じられるが、見事な25m大滝を始め、全部の滝を直登すればかなり満足感のある沢だろう。
いつか、大滝を登りに再訪してみたい沢だ。
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