唐松尾山ー笠取山ー古礼山ー水晶山縦走
- GPS
- 30:10
- 距離
- 55.6km
- 登り
- 2,804m
- 下り
- 3,889m
コースタイム
2日目:将監小屋(5:30)-西御殿岩(6:25-6:40)-唐松尾山(7:00)-水干(7:55)-笠取山(8:15-8:20)-雁峠(8:40)-古礼山(9:40)-雁坂峠(10:20-10:30)-地蔵岩(11:25)-樺避難小屋(11:40)-川又(13:05)-不動の滝(13:45)-秩父湖(14:35)-大滝温泉(15:30)
天候 | 1日目:曇り後晴れ 2日目:快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:大滝温泉遊湯館〜西武秩父駅(西武観光バス) |
感想
3連休は、どこかの山の上で泊まりたい。今まで泊まったことのないテント場がいいなと思い、すぐに将監小屋が頭に浮かんだ。歩いたことがない、三ノ瀬から登るルートを使うことにする。
公共交通機関を使って三ノ瀬から取り付くのは、以前は困難だったが、2011年から運行を開始した、塩山駅から落合まで行くバスのお陰で、今ではそれほど大変ではない。そのバスも、11/25までで今年の運行は終わりということで、今週が最後のチャンスだ。
■1日目
紅葉のシーズンも終わってしまったためか、落合行きのバスは空席が目立つ。落合から歩き出すと、昼には将監小屋に着いてしまいそうなので、途中の柳沢峠でバスを下り、そこから歩くことにした。
六本木峠までは、遊歩道のような整備された道だ。昨日の雨で、落ち葉が触れている。苔むした岩と立ち込めた霧が、いい雰囲気。横手山峠から黒川山に向かう分岐を見送り、一旦、落合に下りる。
ここから車道で三ノ瀬まで向かった。犬切峠までの道は、先月歩いたので、藤尾山の東側の道を北上することにした。柳沢川で釣りを楽しむ人を眺めたりしながら進む。411号線から三ノ瀬に向かう道に入ると、交通量がほとんど無くなる。時折、バイカーが通りすぎるくらいで、この先に集落があるとは思えない。
朝方、雲に覆われていた空も晴れ間がでてきた。深く落ち込んだ渓谷を覗き込んだりして歩いていくと、二ノ瀬の集落に到着。民家があるものの人の気配がない。地形図に書かれている学校のマークの方角を確認すると、小さな校舎が見えた。この集落の規模からすると、小中学生を合わせても10人くらいかもしれない。
その先、民宿やキャンプ場があったが、結局、一人の姿も目にすることなく、三ノ瀬の登山口に着いた。
ここからは林道に入る。林道なので、急な登りはなく歩きやすい。牛王院下を過ぎても林道が続く。
そのとき、林道の右側から何かの鳴き声が聞こえた。目をやると、小さな白い動物を発見。これは紛れもなくオコジョではないか。岩陰から身を出して私の方を見ている。立ち止まって、こちらも凝視していると、チチチチッと声を上げて引っ込んだ。しかし、すぐに出てきて、またこちらを見ている。なんとも可愛らしい。それを何度か繰り返した後、姿を消した。
こんなところでオコジョに会えるとは、思いもしなかった。登山を始めて、入山日数は170日を越えたが、オコジョに遭遇したのは初めてだ。予期せぬ幸運で思わず頬が緩む。そこから、すぐに将監小屋に着いた。
斜面に段々畑状に作られたテント場は、とても空いている。テント場代を支払って、すぐにテントを張った。
気温が大分下がってきたようで、風がとても冷たい。冬用のシュラフに潜り込んで、ようやく落ち着いた。
18時ごろ、地震で山が揺れて、少し驚く。天気予報では、明日の天気は、とても良さそうだ。
■2日目
夜中はかなり冷え込んだ。4時に目を覚ますも、寒くて動く気にならない。テントの外に置いておいた寒暖計は、-8度を指している。テント内の水も、少し凍っていた。
この時期の日の出は遅い。明るくなるのを待っていたら出発が遅れてしまうので、真っ暗な中、パリパリに凍ったテントを畳んで出発。
ヘッドランプの明かりを頼りに、山ノ神土に向かう。空には多くの星が瞬いているが、月の姿が見えない。地面に雪がうっすらと積もっている。無風で何の音もしない中、私が雪を踏む音だけが聞こえる。
唐松尾山に向かうルートに乗り、しばらく上っていくと、段々と明るくなってきた。ザックを置いて、西御殿岩に向かう。最後、岩を登ったところが頂上だ。ここからの眺めが良く、ちょうど東側から日が昇るところだ。しばらく岩に腰掛けて、日の出を眺めていた。すばらしい眺め。そういえば、山の上から日の出を見るのは初めてかもしれない。いつも夜明け前から行動しているけれど、歩いている最中に、いつの間にか日が昇っているということが多かった。
この先、雁坂峠までは歩いたことがあるルートだ。前回歩いたのは、5月だったので、かなり印象が違う。唐松尾山の石楠花の葉は大分しおれてしまっている。
笠取山への登りの手前の分岐にザックを置いて、多摩川の源流の水干に立ち寄る。水が枯れていて、最初の一滴は確認できず。笠取山からは富士の眺めがとてもいい。朝日を受けた富士が輝いて見える。雲が一つも見えない好天。
雁峠から先、以前歩いたときは、グズグズの雪が残っていて大変だった記憶があるが、今は、雪もなく快適な稜線歩きが楽しめた。ぐんぐんと登って古礼山に到着。この山頂は記憶にないので、前回は巻いてしまったようだ。ここからの富士もとてもいい。
雁坂峠で、パンを齧りながら休憩。この先は、埼玉方面に下山しようと思う。
雁坂小屋の先、異様に長い巻き道が続く。北側なので、所々雪が残っている。落ちたら大変そうなところも多く、足を滑らさないように神経を使う。
地蔵岩に寄ってみると、雪をかぶった八ヶ岳が見える。下は深い谷だ。
その先で、ようやく尾根に乗り安心する。尾根の途中の樺避難小屋は、とてもきれい。薪ストーブもある。
延々と続く下りで、膝が痛くなってきた。水晶山から川又までの標高差1500mをテント装備で下るのは辛い。
岩道場の先は、尾根を外れて斜面を降りていく。道が細いところが多く、落ち葉に埋もれていて分かりづらいが、時折、道標が現れ、安心する。ひたすら下って、登山口に着いた。
川又に降りて、この先どうするか考える。市営バスを使えば、ここからバスで帰れるけれど、まだ13時だ。天気もいいことだし、足も鍛えたいので、大滝温泉まで歩いて向かうことにした。
車の通りの多い140号線を外れ、川沿いの旧道に入ると、こちらはとても静かな道だ。とても落ち着く。
途中、不動の滝と書かれた道標に導かれて、軽い気持ちで寄り道をすると、深い川底まで降りた挙句、吊り橋で対岸に渡って何十mも登り返さないといけなかった。疲れた体にはキツかったが、滝は流量も多く、落差もかなりあって、なかなかの迫力。
二瀬ダムの手前で140号線に合流。この先、歩道が無く、車に気を使いながら進む。
足が棒のようになったところで、ようやく温泉にたどり着いた。
コメント
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すごい50キロも歩けませんよ。
山の中を50kmだったら、すごいのかもしれないですが...
実際は半分以上道路なので、これは登山なのか、何なのかという感じです。
登山ではなくても良い運動ですよ。
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