白馬岳 - 大雪渓から栂池へ - 稜線テン泊は試練 -


- GPS
- 10:40
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 2,183m
- 下り
- 1,577m
コースタイム
- 山行
- 3:39
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:03
- 山行
- 5:07
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 6:17
天候 | 15日: 曇り高所は霧、稜線は強風 16日: 霧後晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 自転車
|
写真
感想
土日休めると直前に決まり、白馬岳に行こうと思った。今回僕の目的は3つ。1. のんぴりテント泊、2. 百高山旭岳に登る、3. 40年の空白区間: 白馬大池-白馬乗鞍間を歩く、なのだ。
天候予測として、予想天気図では前線が下がって来て梅雨の戻りの様で、新潟県で荒れるが、麓の白馬村予報で土曜概ね晴れ、日曜曇り、白馬岳の予報でも悪くはなかった。
土曜朝、猿倉山荘で登山届を出したところで、山頂付近は風が強いと言われた。僕のテントでは大丈夫かな、と心配がよぎった。しかし行動を規制されたわけではない。
小屋が畳まれたままの白馬尻を過ぎ、雪渓は見えてくるがしばらく右岸の秋道を行き、雪渓に乗ったのが標高1800m、雪渓上端を目前に雪から離れたのが2100m。一昨年もこんなもんだったと思ったが、その時は9月。やはり今年は雪が少ないのか。
避難小屋から上でガス中になって、テント場のある頂上宿舎へ。テントも今年は完全予約制。料金を払ってテント場に行くと、風が吹きすさんでいる。行動はためらうけど不可能ではないレベルの風。普通のドームテンは張るのには苦労してるけど、しっかり張ってしまえばバタバタしていても一応安定している。しかし僕の超軽量Y字フレームテントには限界を超えている。先ず一人で張るのは不可能ではないかと思えてきた。半自立式で張綱を一通り張り終えないと安定しない。中にザックを入れてあるがそれでも引きずられて動いたり、一ヶ所止めている間に他が外れるいたちごっこになる。いつ諦めて小屋に逃げ込もうか、未だ日暮れには時間があるので下山してしまおうかと考えつつ、どうにか張り終えた。
張ったテントに逃げ込んでもう安心ではない。フレームのY字の下側、長いフレーム部分に支点が少なく、横風を受けてたわみ、ほぼぺちゃんこになる。Y字の上側は三角形がしっかりしていてつぶれては来ない。しかし煮炊きは怖くてできず、アルファ米を水でもどして夕食にした。夜になっても風は弱まらず、朝までに何度か綱を張りなおした。
明け方いくぶん風は弱まり、時おりの突風に気を付けつつやっと湯が沸かせるようになった。まだガスは濃い。撤収して小屋に入り気象情報を得て行動を考える。山頂は霧から午後雨も、だが麓は晴れる。小蓮華から下に下りれば晴れている様だとの小屋の人の情報により、予定通り栂池に向かうことにした。
稜線の交差点に出て荷物をデポ、旭岳へ寄り道する。相変わらずのガスの中、清水岳に向かう山道を下りて行き、うっすらと右に上がって行く尾根筋が見えたので、ここだろうと登って行ったら一つ手前の2726pだった。仕切り直して方角を確認しながら再度山道を外れ、やや薄いながらはっきりした踏み跡を辿って旭岳へ到達。ほとんど何も見えないが目標一つ達成。
荷物を取りに稜線に戻り、白馬岳へ。シャッターを押してもらったりで少し滞在。ガスも大分薄くなり青空も垣間見える。三国境へと下りて行くと、期待通り下方の視界が開けてきた。後はどんどん良くなり小蓮華、白馬大池へと下りて夏の日差しになった。
最後の目標が大池から白馬乗鞍の間にトレースを残すことだ。この近辺へは、蓮華温泉と白馬岳の間、また栂池から白馬乗鞍を経て蓮華温泉へとここ数年で通っている。問題の区間だけが約40年前に通ったきりだったのだ。その時は大学院生で山スキーも始めていた。4月の多分下旬に栂池から入山し、スキーで白馬乗鞍を越えて雪で埋まった大池へ、小屋も埋まって見えないが多分小屋のある辺りでツェルト泊した。夜半の降雪で埋まりそうになったのも覚えている。大池から上はシートラアイゼンで稜線を歩いて白馬岳へ、大雪渓を滑り降りて猿倉へ。当時の僕には大アドベンチャーだった。
白馬大池の湖畔がこんなに美しい所だとは知らなかった。40年前も雪の下、2015年の白馬乗鞍も4月のスキーだったので、大池-白乗-天狗原間がずっと大岩ゴーロ道であるのも初体験だった。栂池の自然園へと下りて、ここまで半日行程なのでスキー場下まで歩くのも当初考えていたが、既に暑さにまいり始めていたし、ゴンドラ降りたらもう30℃越えと言うので、ロープウェイを使うことにあっさり決めた。
帰宅してテントを点検すると、ガイライン切れ1本、本体底穴1ヶ所、フライ破れ2ヶ所の被害があった。地面を引きずられ、石に擦られて破れたと思われる。S字にひん曲げられてたポールは今のところ大丈夫そうだ。強風への弱さを痛感したのはこれで2回目。まだ修理して使える状態だが、今後どう使っていくかは悩むところだ。1 kgを切る超軽量は魅力だが、強風が予想されたら持って行かないない方が良い。もう一つスタンダードなドームテンは持っているが2〜3人用で一式2kgはある、安全との兼ね合いであり、泊りの快適と運びの快適の背反でもある。
買ってからどの位使ったか数えてみたら、今回で17泊目だった。山小屋素泊まりの料金で考えれば元は取れている。まだ見つけてないダメージがあって今後不具合が増えて行くようなら寿命と考えるべきかも知れない。
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