【過去レコ】白山 人生最高の夕焼け 平瀬から往復 白山室堂1泊
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 1,814m
- 下り
- 1,812m
コースタイム
天候 | 1日目:雨のち晴れ 2日目:ガスのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2005年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 白山室堂に宿泊 http://www.kagahakusan.jp/file/murodou/murodou_shisetsu.html 荘川温泉 桜花の湯で入浴 http://www.hida-ouka.jp/ |
写真
感想
仙丈・甲斐駒に続く夏休み登山第2弾.先週から毎日のように雨&雷の悪天候続きで,山行日の天気も心配していたが,やはり予報はズバリ「雨」.しかし,ひょっとしたら雨が上がるかも?とほのかな期待を抱き,渋る彼女を引き連れて5時に岐阜を出発.荘川ICで高速を降り,156号を北上,白川村平瀬で国道から離れて大白川登山口を目指す.登山口まで約13kmの道のりは,舗装はされているものの,道幅も狭く,落石もあったりして決して走りやすいとはいえない.
7時半に登山口に到着.他には4台しかないが,この雨と平日であることを加味するとこんなものか?眠気が強く,1時間近く仮眠をしたが,雨は止む気配がない.駐車場横の休憩舎で完全武装に変身し,体操をしてスタート.レインウェアの中は蒸し風呂状態で,10分もすると汗だくだ.水分補給はまめにしないとすぐに脱水になりそうである.ブナやダケカンバ林の登りは極めて単調で,雨で展望もなく,どうしても気分は沈んでしまう.彼女はいつにもましてバテバテで,「もうやめようか?」の台詞が喉元まで上がってくる.
大白川から室堂までは6.9kmで,1km毎に道標があるのだが,思うように歩が進まない.大白川から3kmの地点付近で下山中の6〜7人とすれ違う.このグループが室堂までで出会った唯一の登山者であった.気がつくと傾斜がゆるくなっており,どうやら大倉尾根に上がったようだ.緩やかな道をしばらく行くと大倉山避難小屋が現れ,小屋の中で昼食とする.お湯を沸かし,温かい卵スープと紅茶を飲むも,濡れた体が冷えだしたので,早々に出発する.
雨は強弱はあるものの,完全に止むことはない.白山主峰群が望める場所であるが,この天気では全く見えない.しかし,ハクサントリカブト,ハクサンフウロ,マツムシソウなどの群落が足元に現れ,気分を紛らわせてくれる.小屋からの急登をやり過ごすと,白山最大の雪渓,カンクラ雪渓へと至るが,この時期にはさすがに残雪はない.この先,地獄谷へと左側が切れ落ちている箇所を通過するが,これ以外にはルート上に危険箇所はなく,道は良く整備されている.
室堂平へと入ると,道は緩やかになり,花を愛でながらのんびりと歩くことができる.天気も少し回復し,「ようこそ」と言わんばかりに御前峰も顔を出してくれた.南竜ヶ馬場への分岐を過ぎると室堂は近い.まず,ビジターセンターで受付と清算を済ませ,アルバイトの青年に宿泊棟である御前荘へと案内してもらう.ここの5号室が今晩の寝床で,棟内には乾燥室もあり,濡れた雨具を早速干した.
予定では2日目の朝に御前峰登頂→お池めぐりをするつもりだったが,夕食まで時間があり,晴れ間も見えてきたので,今日のうちに山頂を踏むことにした.ペットボトル1本とカメラだけを持ち,軽装で歩き出す.鳥居の横から石段が付けられており,お池めぐりの案内板もある.間近で見る山頂は岩石で荒々しく,ここが活火山であることを示している.振り返れば,室堂の建物がくっきり見え,別山も美しい.白山神社奥宮,三角点,方位盤がある山頂は,岩でゴツゴツだが,展望は良く,剣ヶ峰・大汝峰も眼前にそびえる.
居合わせた人と写真を撮り合った後はお池めぐりコースをたどる.御前峰から紺屋ヶ池へは足場が悪いので慎重に下らなければならない.翠ヶ池から血ノ池の横を通り,残雪の多い千蛇ヶ池へ.ここで道が二つに分かれるが,花の多い池めぐりの道に入る.この辺りにはまだヨツバシオガマなども残っており,まだ十分に花が楽しめる.思っていたよりも時間がかかってしまったが,夕食の10分前に室堂に帰着.ビジターセンター内の食堂で1600円の夕食を頂く.おかずは数種類,ご飯もおかわり自由で,デザートのフルーツまであり,ボリューム満点であった.ご飯の時に人数を数えたら,今夜の宿泊者は約25人.600人収容の白山室堂はガラガラで,バイトの人たちも暇をもてあましている様子だった.平日万歳!!!
夕食後,荷物の整理をしていたら,窓から夕日が差し込んできた.外に出ると,東の空には乗鞍岳,穂高連邦の眺望,さらに空にかかる2本の虹があり,西には空をオレンジ色に染める夕焼けがあった.ビジターセンター裏の展望広場へ行くと,みんな集まってきており,日の入りの様子に歓声が上がる.この夕焼けを見ただけでも来た甲斐があったというものだ.
夜は19時に就寝.毎回のごとく,熟睡できず,1時間毎に目が覚めてしまった.どうして山に来ると眠れないのだろうか?
翌朝,4時半起床.5時半のお日の出(白山では御来光のことをお日の出という)を御前峰で見るべく支度をする.まだ真っ暗でヘッ電をつけて歩き始める.最初は晴れていたが,次第にガスが立ち込め,これでは日の出は見えそうにもない.昨日も歩いた道なので安心だが,寝起きの体にはこの標高差250mがなかなかつらいのである.丁度,日の出の時間に山頂に着くも,ガスで真っ白で,眺望は全く得られない.登ってくる人も少なく,2人×4組=8人のみであった.神主さんによる日供祭が行われると思っていたが,その気配もなく,すぐに下山にかかる.
室堂に戻って,荷物を整理し,水場でポカリスエットの粉末を溶かしていたら,ビジターセンター前で,突然ラジオ体操が始まった.通り過ぎるのも気まずいので,一緒に体操する.ラジオ体操なんて一体何年ぶりだろうか?
朝食後,コーヒーを一杯飲んでから往路をたどって下山する.辺り一面のガスで天候の悪化を心配したが,高度を下げるにつれ,予報が大きく外れて天候回復.日焼けしそうなほどの日差しとなってきた.振り返れば大倉尾根からの白山主峰群,眼下にはエメラルドグリーンの白水湖が輝く.日帰り登山の人とも数人すれ違う.
予定通り3時間で駐車場着.少し車で下ったところの白水滝(落差72m・日本三名瀑のひとつ)に立ち寄り,その後,荘川IC横の桜花の湯に浸かってから帰宅の途についた.
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