荒沢山、ってどこ? ラッセル&雪中テント泊講習
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- GPS
- 29:19
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 767m
- 下り
- 769m
コースタイム
1/5 待合室内でビーコン講習
土樽駅8:35-8:42林道入口(ワカン装着)9:14-9:41カドナミ尾根取り付き-15:58幕営地点(標高960m付近)
1/6 幕営地点6:31-8:58尾根の頭-9:54荒沢山山頂9:58-10:53幕営地点(撤収)12:02
-12:56尾根取り付き-13:00雪崩講習13:35-13:54土樽駅
天候 | 初日 晴れ、2日目 曇りのち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
車は金曜夜から下山まで我々の車1台のみ |
コース状況/ 危険箇所等 |
[土樽駅] 登山ポストは土樽駅入口横にあります。 宿泊した駅の待合室はざっと12畳ぐらいでしょうか。 ベンチは壁際に設置してあり広く使えます。 自販機、トイレ、水道(飲用不可の注意書きあり)あり、便利です。 20:53終電〜6:29始発まで乗降客の迷惑にならずに使えます。 電車が運行している時間帯でもヒト気がないので気兼ねなく使えます。 帰りにはここで荷物広げて整理しました。 [コース状況] トレースはまったくなし。入山者は我々だけでした。 ほぼ膝上から腰ラッセル、急斜面は胸ラッセルという積雪状況。 山頂付近に痩せ尾根の岩稜帯があり、1ピッチだけロープで確保してもらいました。 当初どこが山頂かよく分からなかったが、ちゃんと標識がありました。 下山後の温泉は越後湯沢駅近くの「駒子の湯(500円)」へ。質素ですが、なかなかよいお湯でした。 |
写真
距離は短いですがここが核心
ロープで確保してもらいました。
下りはkanoは懸垂下降初体験でgeraさんにダメだしをくらう k
核心部はこの先の見えないところですね。
ロープ持たずにセルフビレイを解除しちゃダメですよ~。 g
感想
重複する内容はなるべく省略したのでgeraniumさんの感想の後にお読みください。
冬山講習第2弾としてラッセル&テント泊講習を受けてきました。
先にgeraさんが申し込んだ講習に便乗しちゃいました。
場所は荒沢山。
最初聞いたときは、それってどこ?って思いました。
知らない方が多いのではないかと思いますが、谷川馬蹄形の北側に位置し土樽駅から東側に見える登山道もない低山です。
ネットで記録をあさるとそれなりに登られているようです。
講師が言っていたように初心者の講習としては難易度的にももってこい(可能な範囲でキツいということ)の山でした。
● ラッセル講習について
昨年の積雪20-30cm程度でワカンを1回だけ使用したぐらいで、本格的なラッセルの経験はなかったので、腰ぐらいのラッセルがいかに大変かを身をもって知ることができました。
想像以上に時間がかかりました。
標高1300m高低差700mの荒沢山なんて、いくらラッセルでもたいしたことないんじゃないの?などと甘く見ておりましたが、雪深い低山は夏の槍穂よりもはるかに強敵です。
山頂に立ったときの達成感は冬の赤岳を凌駕するほどでした、おおげさじゃなく。
私のような平凡な中年にとっては体力まかせで強引に突破するのは無理があるので、いかに効率よく動いて体力の消耗を可能な限り押さえる技術の習得は、なるべく死なずに山頂に立つためには必要不可欠ですね。
ピッケルが有用なことは意外でしたし、ワカンの使い方もタメになりました。
●雪山テント泊について
冬にテント泊なんてありえない、何を好き好んで重装備を担いだ上に氷点下で寒さに震えながら外で寝なきゃならんのか、なんて昨年は思ってた私ですが、どうしてこうなってしまったんでしょうか?
雪山は無雪期よりも歩く時間が相当かかるためテント泊ができないと山行がかなり限定されてしまいます。
それに、日帰りでもビバークを余儀なくされることはあるかもしれないし、雪山で泊まる経験はしておいたほうがいいかなという思いもありました。
とにかく寒さが不安だったので、講習に向けて、年末に実家に帰省したおりに庭でテント張ってテストをしてみたのですが、この時期としては予想外の暖かさ(安曇野で年末に雨が降るなんて!)でテストにならないまま本番突入。
が、幸いというよりは、不幸にも、土樽駅前泊の金曜も、テン泊した土曜も想定された気温よりもすっと高く(想定-15〜-10℃、実際-5℃〜0℃)て、シュラフシーツもダウンジャケットもダウンパンツも使わずにモンベル#1だけで快適に眠れてしまいました。
なので本当に寒い時の練習にはならかったかもしれませんが、本には書いてない雪山テント泊のノウハウ、ちょっとしたコツや工夫を学ぶことができて、これまた大変有意義でした。
● 反省点
geraさんが「カノスケさんのプチ遭難」と記載している件です。
正しくは、遭難を疑わせるような身勝手な行動をしてしまった、ということなのですが。
山頂から下山中、カドナミ尾根最上部の痩せた岩稜を懸垂下降で越えたところで、講師がロープ等を撤収しているときに「先に行っててもいいですよ。」といわれたので、少し寒さを感じてた私はとっととテントまで一気に降りてしまいました。ところが、講師の指示には「geraさんといっしょに」という続きがあってこれが私には聞こえてませんでした。
まあ、聞こえてなくてもパーティ行動として後続を確認したり待ったりせずにどんどん先に行くのは、まずいですよね。
ふだん単独行が多いから、というのは言い訳にならず、やはり仲間への配慮が欠けていたことは否めません。
ましてこれは講習ですから、講師の管理下に行動しなければいけないのは当たり前のことです。
途中で私が待ってると思われたお2人は、私の姿がなかなか見えないので、もしかして遭難したかも、と心配され、トレースを確認したり、ビーコンを使ってみたり、登り返して捜索することも検討されてたみたいで、寒さと疲労で消耗している中、かなりの心配とご迷惑をかけてしまいました。
本当に申し訳なかったです。
テントで合流してから講師に注意され、自分の至らなさに相当ヘコみました。
そして、帰りの車中ではいじめっ子のgeraさんにさんざんネタにされ玩ばれることとなったのでした(泣)。
くやしい〜ですっ!!
そんなこともありましたが充実した講習が受けられて大変満足でした。
誘ってくれたgeraさんに感謝です。
これを糧にまた雪山をさらに楽しみたいと思いますが、ラッセルやテント泊は自分1人じゃかなりきつい。やはりパートナーがいないと。
ということで、山屋のgeraさん、またよろしくお願いしますね〜。
ただし、食当は交代ですよ。
山屋のディープな世界に足を一歩踏み入れてしまいました(笑)。
八ヶ岳の小屋泊まり登山に飽き足らず、テント泊装備を担ぎ、自らトレースを切り拓く冬山にチャレンジしたいと思うようになり、初歩的な講習を受けてきました。
講習内容は主にラッセル技術と冬の幕営生活術。
本に書かれているようなことだけでなく、経験から編み出されたノウハウや小技なども教えてもらい、現場で経験できたことは本当に勉強になりました。
自己流でやっていたら、何年かかっても思いつかないだろうと思った事柄もあります。
我々はプロガイド(インストラクター)に教えてもらいましたが、プロでなくても、始めは経験豊富な山のベテランと山行をともにして学ぶと、効率的だし安全だと思います。
さて荒沢山ですが、標高わずか1300mという上越の低山(笑)。
土樽駅からすぐに取り付けるカドナミ尾根から山頂を目指しました。
夏は沢登りの人たちが下山する踏み跡があるぐらいで、地図上の登山道はありません。
冬は雪が積もるので尾根伝いに山頂まで登れますが、ほとんど登る人がいないので、カノスケさんと二人でラッセルして二日がかりで登頂を果たしました。
標高わずか1300mとは言え、上越の冬山は侮りがたし!
私の場合、一人では絶対に登頂できなかったでしょう。下山途中でヘロヘロになってしまいました。
どんな低山でも、力を合わせて頂きを目指すというのはいいものです。
講師は基本的に後ろからアドバイスしてくれるだけで、自分たちの力でルーファイし、ラッセルして道を作りました。
山頂に立ったときの達成感は例えようがありません。
素晴らしい経験をさせていただいた塾長とカノスケさんに感謝です。
天候の面でもよい経験ができました。
初日は天気がよく、冬山の美しさを堪能。
うってかわって二日目は軽い吹雪。半日雪に降られると、ジャケットやグローブ、ザックがどれだけ濡れるものか、身をもって知ることができました。
初日はラッセル技術を習いつつ、テント生活術の初歩を学習。
あっ、ちなみに食事作りについては、カノスケさんには講習不要でした。
文句のつけようがない美味しい食事だったので、永久食当に任命したいと思います(笑)。
翌日は講習内容を実践しつつ、山頂に向けてラッセル、ラッセル。
カノスケさんのプチ遭難騒動などもありましたが、無事下山しました(笑)。
荒沢山は土樽駅からすぐそこにあり、いざというときの敗退も容易なので、初心者にはぴったりです。
人っ子ひとりいない山でありながら、テント場から関越道がばっちり見えるという安心感もあります(笑)。
トレースができてしまうと練習にならないので、あまり多くの人に知られたくない気もしますが。
となりの足拍子山が格好いいので、実力をつけたらいつか縦走にチャレンジしてみたいと思います。
と、ここで感想文を終了するつもりだったのですが、最後にもうひと言。
今思い出してみると、とても現実のことだったという気がしません。
何で苦しい思いをしながら、あんなことしてたんだろう?(笑)
山屋の人たちって、やっぱりヘンですよね(ちなみに私は山屋ではありません)。
でも次の山行に向けて装備を見直すべく、仕事帰りに早速登山用品店に寄ってしまったというのが不思議です(笑)。
コメント
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カノスケさん、geraさん、こんにちは。
先生1:生徒2 のほとんどプライベートレッスンに近い講習を受けられてうらやましく思います。このような講習があることを初めて知りました。また、雪山に対するその真摯な姿勢に頭が下がる思いです。
私の場合はどうしても山スキーが中心になるので、ワカンでのラッセルはあまりやりませんが、それでも所属する山岳会でいろいろ教えてもらいました。オイラン歩きなど覚えています。そして、そのラッセルの大変さから逃げ出して山スキーに逃げ込んだという意見もあります。いわゆるワカンラッセル逃亡者です。体力が全然ついていけませぬ・・・
ここまで来たら、もうこのディープな世界から足を洗うことは出来ないですよ。(脅)
クマ
kanosukeさん、geraniumさん、こんばんは。
雪山、かなり深みにハマっておられるようですね
腰までのラッセルなんて、1〜2回位しか経験がありませんが、完全にMの世界のように感じます
でも、ガイドさんに色々と教えを受けながら、レコ友さんと力を合わせての登頂。
レコを拝見して、達成感ありありで、とても楽しそうに見えました。
雪にまみれて登っている、山男2人の姿がとてもまぶしいです
しかし、ほんと凄い雪の量で。
あと、kanosukeさん、遭難しなくて良かったです
もう足は洗うことはできないんでしょうか?
私もそのうちクマさんのように不気味な液体を垂らしながら
あ”〜....
cirrusさん今年もよろしくです
ラッセルしていると頭が真っ白になってエンドルフィンがじわじわと分泌されてくるんですよ
geraさんは「早めの交代でいきましょう」とか言っておきながら夢中になりすぎてなかなか交代してくれませんでした
M指数が高そうなcirrusさんも近いうちにきっと雪まみれの楽しげなレコを書かれるんじゃないですかね〜
クマさん、こんばんは。
やはりもう堅気には戻れないのでしょうか?!
我々の講師は、連れていくことより自立したクライマーを育てることにやりがいを感じる希少な方でして、山岳会に属さない中高年にとっては本当にありがたいことです。
シラスさん、こんばんは。
ラッセルたいへんそうに見えます? そうでもないのですよ。余裕です。
すみません、ウソつきました。
ヘロヘロになりました。
でも何故かラッセルしているときは夢中で、あまり苦しいとは感じませんでした。
あとから疲労が押し寄せてくる感じです。
機会があれば、ぜひご一緒にいかがですか?
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