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Yamareco

記録ID: 2616587
全員に公開
沢登り
塩見・赤石・聖

南アルプス 信濃俣河内

2020年08月08日(土) ~ 2020年08月11日(火)
情報量の目安: S
都道府県 長野県 静岡県
 - 拍手
GPS
80:00
距離
30.9km
登り
2,174m
下り
2,184m

コースタイム

1日目
山行
4:48
休憩
0:00
合計
4:48
13:38
宿泊地
2日目
山行
10:05
休憩
0:00
合計
10:05
5:53
605
宿泊地
15:58
大春木沢出合
3日目
山行
7:28
休憩
0:00
合計
7:28
6:54
448
大春木沢出合
14:22
茶臼小屋テント場
4日目
山行
4:21
休憩
0:00
合計
4:21
6:23
261
宿泊地
天候 おおむね4日間とも良好
過去天気図(気象庁) 2020年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
畑薙第一ダム上の沼平駐車場
満車に近く、道路との境目にようやく斜め駐車
コース状況/
危険箇所等
長梅雨の影響で増水。
他に数パーティが断念して撤退するのとすれ違った。
特に第二廊下は難易度が上昇していた。
畑薙第一ダムはほぼ満水。あまり見かけない光景。
畑薙第一ダムはほぼ満水。あまり見かけない光景。
右岸林道から吊橋へ降りる分岐点。わかりやすい。
右岸林道から吊橋へ降りる分岐点。わかりやすい。
吊橋は生きている。
吊橋は生きている。
吊橋の下で湖面に降りるところ。深い淵になっているが、下流に向かって伸びる砂洲を利用すれば簡単に回避できる。
吊橋の下で湖面に降りるところ。深い淵になっているが、下流に向かって伸びる砂洲を利用すれば簡単に回避できる。
崩壊した古い堰堤がある、ということだったが、おそらく埋もれてしまったのだろう。
崩壊した古い堰堤がある、ということだったが、おそらく埋もれてしまったのだろう。
「瀬戸」と呼ばれるあたりの水深。このあたりで撤退パーティと次々にすれ違う。
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「瀬戸」と呼ばれるあたりの水深。このあたりで撤退パーティと次々にすれ違う。
三俣の手前。幕営に適した砂地が削られている場所が多い。
三俣の手前。幕営に適した砂地が削られている場所が多い。
三俣から中俣沢方向を見る。平らな砂地はあったが、川面から数m上がらなければならない。薪は少ない。
三俣から中俣沢方向を見る。平らな砂地はあったが、川面から数m上がらなければならない。薪は少ない。
三俣の本流正面にタープを張っている釣り人。
三俣の本流正面にタープを張っている釣り人。
MSRのFront Rangeというモノポール型タープを使ってみた。背が高い自分にはとても快適。ただし設置面積が広いので、張れる所が限られる。
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MSRのFront Rangeというモノポール型タープを使ってみた。背が高い自分にはとても快適。ただし設置面積が広いので、張れる所が限られる。
第一廊下(第一ゴルジュ)。とはいえ、写真のような典型的な廊下状のところは少ない。水量が多いので巻きが多く、その方が大変だった。
第一廊下(第一ゴルジュ)。とはいえ、写真のような典型的な廊下状のところは少ない。水量が多いので巻きが多く、その方が大変だった。
水量が多く、水線通しでは無理と判断した場所。高巻きはどこも難しくはないが、足元が不安定な場所もあった。
水量が多く、水線通しでは無理と判断した場所。高巻きはどこも難しくはないが、足元が不安定な場所もあった。
オリタチ沢出合右岸にあった廃小屋。ここから尾根に明瞭な踏み跡があり、尾根に上がって三俣に戻ることもできるし、イザルヶ岳に至ることもできると聞いた。
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オリタチ沢出合右岸にあった廃小屋。ここから尾根に明瞭な踏み跡があり、尾根に上がって三俣に戻ることもできるし、イザルヶ岳に至ることもできると聞いた。
第二廊下(ゴルジュ)。短いが見事な造形の典型的なゴルジュ。撤退したパーティはここで一人流されたと言っていた。私の足元を見て「フェルト足袋では無理ですよ」と言ったが、実はわらじなのだ。
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第二廊下(ゴルジュ)。短いが見事な造形の典型的なゴルジュ。撤退したパーティはここで一人流されたと言っていた。私の足元を見て「フェルト足袋では無理ですよ」と言ったが、実はわらじなのだ。
最狭部。水勢が強く、わらじでも流されそう。ここは左岸の岩を乗り越すと、上流側に簡単にクライムダウンできた。増水時はここがポイント。
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最狭部。水勢が強く、わらじでも流されそう。ここは左岸の岩を乗り越すと、上流側に簡単にクライムダウンできた。増水時はここがポイント。
上流から振り返る。
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上流から振り返る。
出口の突破は何通りかあるようだが、水量と水勢を見て、右岸のお助け紐を頼ったが、その上も濡れていると容易ではない。落ちると激流の中。
出口の突破は何通りかあるようだが、水量と水勢を見て、右岸のお助け紐を頼ったが、その上も濡れていると容易ではない。落ちると激流の中。
第三廊下は、第二廊下を越えた人にとっては余裕だろう。
1か所だけ、この右下に見える滝を巻いた場合、左上から右下へ延びる岩棚を歩いて降りられるが、水量が多いと右岸(手前)へ跳ぶのがちょっと大変。40m以上のザイルを持っているパーティは、左岸の茂みを写真の枠外左(上流)へ進み、斜めになった岩棚を降りた方が良いかもしれない。
第三廊下は、第二廊下を越えた人にとっては余裕だろう。
1か所だけ、この右下に見える滝を巻いた場合、左上から右下へ延びる岩棚を歩いて降りられるが、水量が多いと右岸(手前)へ跳ぶのがちょっと大変。40m以上のザイルを持っているパーティは、左岸の茂みを写真の枠外左(上流)へ進み、斜めになった岩棚を降りた方が良いかもしれない。
大春木沢出合。何張か幕営可能。岩屋は見当たらない。明瞭な踏み跡が上部へ続いている。易老岳へ通じるらしい。
大春木沢出合。何張か幕営可能。岩屋は見当たらない。明瞭な踏み跡が上部へ続いている。易老岳へ通じるらしい。
大春木沢に入ると危険なところはない。稜線近くに達するような大ガレにシカがエサをさがしていた。
大春木沢に入ると危険なところはない。稜線近くに達するような大ガレにシカがエサをさがしていた。
最後の滝。右岸の小沢を少し上がると傾斜の緩やかな樹林の別天地。
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最後の滝。右岸の小沢を少し上がると傾斜の緩やかな樹林の別天地。
先の滝から右岸の樹林の中の鹿道を利用。
詰めのガレは傾斜が緩く、藪漕ぎも短い。
先の滝から右岸の樹林の中の鹿道を利用。
詰めのガレは傾斜が緩く、藪漕ぎも短い。
茶臼小屋は「新型コロナ」で閉鎖。テント場は自由。面白いのは何人パーティで来ても、テントは「おひとり様」。MSRはやはりでかい。通行に迷惑だった。ごめんなさい。
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茶臼小屋は「新型コロナ」で閉鎖。テント場は自由。面白いのは何人パーティで来ても、テントは「おひとり様」。MSRはやはりでかい。通行に迷惑だった。ごめんなさい。

感想

信濃俣河内は長い沢だが、増水さえしなければ難しいものではなく、ザイルも使う必要はない。
今年は長梅雨で水が引かず、ここ10年毎年通っているという釣人が「8月でこんなの初めて」と言っていた。

三俣まで
要注意点は増水時の渡渉のみ。
釣人多数なので、トラブルに注意。
幕営に適した砂地も多いが、一昨年の台風でかなり削られて無くなっているところも多い。
三俣も同様で、意外に張れるところが限られた。
薪もほとんどなかった。
三俣からイザルヶ岳へ上がる踏跡は、中俣沢出合まで進んだ左岸側にある。
尾根に上がると山の神があり、そこからオリタチ沢出合に降りられる、と聞いた。
第一廊下をショートカットできるわけだが、300mも登らなければならず、あくまで緊急時のエスケープルートだろう。

第一廊下(ゴルジュ)
側壁がそそり立っているわけではなく、増水時の高巻きも容易。
今回はここで引き返したパーティもあった。
オリタチ沢出合少し上の右岸に廃小屋があり、背後の踏み跡から尾根に上がれるようである。
そこからイザルヶ岳へ登ることもできるし、三俣に戻ることもできる。
但し、三俣手前で右に引き込まれると中俣沢の滝で進退窮まることもあるらしい。

第二廊下(ゴルジュ)
典型的なゴルジュ地形。
短いが、増水時は相当に厳しい。
わらじのフリクションは良く効いた。
最狭部では左岸の岩を空身で上がり、上流側へクライムダウンすると容易に越えられる。
今回ザイルを使ったのは、ここでザックを吊り上げた時だけ。
出口の滝は、左岸ボルダリング、左岸岩溝、右岸お助け紐と選択肢が豊富。
高巻きは考えない方が良いだろう。
昔は左岸の高いところに信州との交易ルートがあったそうなので、相当高いところへ登れば通れるはず。

第三廊下(ゴルジュ)
第二廊下を突破できた人には問題なし。
但し、中ほどの5mくらいの滝を左岸から巻くと、沢床に降りるポイントがわかりにくい。
戻るように岩棚を下るのは容易だが、右岸に渡らなければならない。
今回は増水していて水勢も強く、ザックを放り投げて空身で跳んだ。
40m以上のザイルを持っているパーティは、増水時には左岸を進んで斜めになった岩棚を下るのも良いだろう。

大春木沢出合
テント数張可能。
薪も豊富。
岩屋は見当たらない。
明瞭な踏み跡が縦横にある。
下生えも少なく、易老岳へ上がることができるのかもしれない。
緊急時のエスケープルートにはなりそう。

大春木沢
危険なところはない。
三俣で出会った釣人は大きなイワナがたくさん釣れる、と言っていたが、あまり魚影は見かけなかった。
詰めのガレの傾斜も弱く、藪漕ぎも短く、喜望峰と仁田岳の間に出られる。

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3/5
体力レベル
4/5

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