【関東百名山巡り】秩父御岳山〜妙法ヶ岳ハシゴ山行(秩父の山岳信仰2座は静寂と喧騒の好対照…)


- GPS
- 07:32
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,766m
- 下り
- 1,758m
コースタイム
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 1:49
- 合計
- 9:05
天候 | 早朝曇り、のち時々晴れ/午後曇り(一時薄日差す) |
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過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
[午後:妙法ヶ岳]三峰神社駐車場利用(1回520円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・贄川宿からタツミチまでの登路、枝尾根や作業道の踏跡がいくつも分岐。要所のマーキングを外さぬよう注意 ・秩父御岳山山頂から強石・落合への下山路、途中ヤセ尾根が続き足元注意(トラロープあり) ・杉ノ峠前後の区間は倒木ゾーン含めよく整備され、案内道標も多数あり。安心して歩けます ・秩父湖から三峰神社までの道、下部は道幅狭く、大型車(路線バス、ダンプ)も行き来するため、スピード抑え目に、スライド時路肩注意… |
その他周辺情報 | 道の駅併設の日帰り温泉「大滝の湯」にて入浴・休憩(休日大人800円;三峰神社駐車場のチケット見せると100円引き!)→ 館内にはB1の岩風呂、1Fの檜風呂と二つの浴場あり、階段で繋がっており相互移動可[小生は時間の都合で岩風呂のみ利用…] |
写真
装備
備考 | (消費水分量:2座分)500mlPETボトル2本[氷結ソルティライチ、午後ティー]、ガッツギア×1、ポリタン水約200cc、秩父コーラ1本[神社参道の茶店にて] |
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感想
10月最初の週末、関東の予報は今一つながら、雨の心配はほぼ無し、薄日も差すまずまずのハイキング日和。このところ在宅勤務が続いて運動不足も顕著なため、中低山でもそこそこ楽しめそうな秩父エリアの未踏関東百名山2座・秩父御岳山と妙法ヶ岳を攻めることに。後者のゲートウェイ、三峰神社駐車場の営業時間(朝8時〜午後6時)やバス便の制約から、この2座を日帰りで回るには、三峰口駅に車を置いて早朝から秩父御岳山を周回、バスで駅に戻り、三峰神社に移動して午後妙法ヶ岳を往復するのが効率的と判明(御岳山を最短で往復できる落合からのルートは、コース崩落のため10月現在通行禁止)。但し、御岳山下山口の強石からのバス便は午後極端に少なく、11時過ぎには下山しないとキツい感じです。必然的に、三峰口駅の出発は午前6時前と関東近郊にしてはかなりの早立ちに。
どんよりと曇った早朝の三峰口駅は、観光地とは思えぬ閑散ぶり。ガラガラの日帰り客用駐車スペースに車を置き、当地名物の多くのかかし達に見送られて登山口の贄川宿を出発するといきなりの急登です。息が切れた頃にようやく勾配が緩み、スギの植林帯の中を緩やかに進んでいくと、いくつかの小ピークを巻き気味に登っていくルートとなり、やがて岩混じりのヤセ尾根に登り着きます。ここが猪狩山への尾根が分岐するタツミチ、そう言えば、地形的にヤセ尾根が龍のタテガミに見えなくもありません。ここから1ピッチ強で、頂稜の一角、休憩ベンチのある強石分岐のピーク到着。わずかに進んで石段を登ると、立派なお社の建つ御岳山山頂です。頭一つ突き抜け、意外にも四周の開けたピークですが、時折薄日は差すものの、生憎雲の多い天気で雲取山はじめ奥秩父の峰々は山腹が時折透けて見える程度。時刻はまだ朝9時前、お社に家族の健康と登山の無事を祈願、秩父湖の展望など眼に納め、山頂証拠写真を自撮りの後、早々に下山開始します。
帰路は先程の分岐から強石方面へ。コースタイムは1時間半強、普通の尾根下りだろうと高を括っていると然にあらず、暫くは中低山とは思えぬ岩混じりの細尾根をアップダウンする、「剣ヶ峰」と称される難所が続きます。途中、白装束の山岳修行風の男性ソロの方とスライド、結局この日の御岳山ツアーで出会った人類はこの方のみでした。文字通りの静寂の中、厳しい修行の区間をトラロープに掴まりつつ慎重にクリア、森林管理や林道工事で多くの作業道が分岐する中、多数の丁寧な案内道標に導かれ、ほぼコースタイムいっぱいいっぱいで杉ノ峠を通過。峠の手前に佇む苔むした古い石仏が、本コースの山岳信仰の長い歴史を感じさせます。ここから先も、先年の豪雨による倒木などを安全に迂回するルートも切られ、安心してズンズン下っていくと、登山口の集落に思ったより早く到達。車道に出た後も、大回りの舗装道をショートカットする里道がしっかり付けられていて、強石バス停には当初予定より約1時間早く到着。快調過ぎて次のバスまでの待ち時間が50分ほどあり、結局スタート地点の三峰口駅まで、通行量の多い国道140号線を歩いて戻る仕儀に。(300名山の繋ぎ区間で連日長い国道歩きを強いられている田中陽希氏のご苦労が、ほんの少しだけ理解・共有できたひとときでした。)
予定より早く午前11時過ぎには三峰口駅の駐車場に帰り着き、愛車のフロントウィンドウに挟まれた白い紙に一瞬駐禁違反キップを切られたかと引きつりましたが、よく見ると「朝は係員不在ですみません。駐車料金を駅でお支払い下さい」のご丁寧なメッセージでした。料金530円也を支払い、販売機でエナジードリンクを買いガブ飲み。幸いまだまだ余力はあり、行き交う車も思ったより少な目で、これなら午後の「お替わり山行」も何とか行けそう、と体勢を立て直し、勇躍我が愛車で国道を今しがた歩いて来た方向へと走らせます。秩父湖までは順調ながら、時刻はお昼前、ちょうど三峰神社に日帰り観光でやって来るマイカーと工事用ダンプ、山頂から下ってくる路線バスや自家用車が交錯。下部の狭いアクセス道は時々スライド待ちで停止を余儀なくされ、かつての毎月1日の白い「氣守」交付日(※2018年より休止中)を彷彿とさせる予想外の混雑…。それでも、途中から道幅が広くなると車は順調に流れ出し、駐車場待ちにもさほどの時間は掛からず、何とか昼過ぎに無事神社の駐車場に到着です。辺りは観光客や参拝者・ハイカー、帰りのバス待ち客が入り乱れて大混雑、小生もトイレ休憩を済ませ、しっかりマスク着用して午後のお替わり山行開始です。
幸い、雲は多いものの時折薄日も差すまずまずのハイキング日和、この時間になっても登り下りのハイカーは引きも切らず。中にはノーマスクでお喋りに忙しい家族連れや若いグループも多数見られ、ほとんどマスクなしで周回した午前中の御岳山行とは対照的に、ほぼ常時マスク着用を余儀なくされます。三峰神社奥宮でもある妙法ヶ岳への分岐を過ぎて暫くは平和な樹間の道が続きますが、ここからいよいよ「山岳修行」的なアップダウンや険しい岩尾根なども現れ、午前中の疲れも出て当方息が上がり気味。堪らず途中の休憩ベンチで行動食のパンを流し込み、元気回復してなおも進んでいくと、やがて鉄梯子の懸かるヤセ尾根風の区間も登場、最後は急な岩場を鎖につかまり登り詰めて、奥宮のお社や各種の石碑が立つ狭い妙法ヶ岳山頂に到着。雲は相変わらず多めながら、奥秩父の主脈方面も少し顔を覗かせるそこそこの展望が得られ、首尾良く関東百2座をゲットできたことにまずは満足。ただ、記念写真など撮るうち、狭い山頂奥宮は多数のハイカーで大賑わいとなり、堪らず滞在時間5分強で早々に退散です。
帰路はさすがにスライドするハイカーもグッと減り、お喋りに余念がないシニアハイカーや若いカップル、家族連れのパーティを次々抜き去って、途中の小平地にて遅まきの弁当昼食を10分弱で済ませ、往路のほぼ倍速のペースで登山口に帰着。参道に次々現れる茶店の魅力に抗し切れず、ご褒美代わりに地元の名水で作ったという「秩父コーラ」をゲットして喉を潤します。午後2時を過ぎても下界から労せずして上がってくる観光客・参拝者は引きも切らず(人のことは言えませんが…)、小生も折角だから、と疲れ気味の両脚を奮い立たせ、三峰神社本殿と奥宮展望所をミーハーに見学、参拝します。駐車場への帰路、「土屋太鳳さんや吉高由里子さんも食べた秩父名物・ワラジカツ丼!」はじめ名だたる地元の名物料理の看板が魅力タップリに次々と襲ってきますが、今日は朝から既に3食を取り完全なるカロリーオーバー…。グッと生唾を飲み込んで誘惑を断ち切り、駐車場から秩父湖への下りのドライブも未だ途切れぬ対向車とのスライドに神経を使いながら、午後3時半過ぎ、無事道の駅併設の日帰り温泉「大滝の湯」へ辿り着きます。ここで溜まったゴミを片付け、岩風呂入浴と着替えを済ませて、俗世の煩悩も洗い流します。土産品も調達して人心地つき、本日3度目の国道140号ドライブを楽しんで、さしたる渋滞もないままスムーズに午後8時過ぎ、自宅へ帰り着きました。途中、サービスエリアで食欲に負けてしっかり夕食も取ったため、体重を減らせるはずが、2座ハシゴの “修行” の甲斐もなく、結局山行前の2-3kg増の体たらくで日帰りツアーを終えたのでありました…。
この日踏破した2座は、いずれも長い歴史を持つ秩父往還の要所を固める山岳信仰の拠点ながら、かたや行き交うハイカーも疎らな超マイナーの御岳山、かたや観光客で溢れかえる世俗的な三峰神社、と対照的なスポットでした。中低山の多い関東百名山巡りでは、今後もこうした山岳信仰の対象ポイントや里山を多く回ることになりますが、出来るだけピークシーズン・時間帯を外し、感染防止にも気配りしながら、安全・安心な山旅を楽しみたいと思います。
【名山2座分の長文・駄文の山行記事、失礼しました…】
satonaoさん、こんにちは。
遅いコメントですみません。
秩父名山巡り、お疲れまでした(^^) 車とバス利用でスムーズに2座を楽しまれましたのですね。
秩父御岳山、実は未踏なんです。計画はしたものの、クマが心配で行けていませんでした。写真拝見すると、「タツミチ」から、登りたくなる様な尾根の道ですね。
静けさと賑わいの道、違った良さの秩父路でしたね。葉も色づき始めましたね(^^)
miruru
miruruさま:当方秩父ツアー記事へのコメント有難うございます。秩父御岳山、標高の割に高度感と登り応えのある良いお山でした。時節柄、何よりハイカーの少ない静寂の名山であることがGoodでしたが、ご示唆の通り、春や冬眠前のこの季節はクマが心配です。途中、比較的新しい落とし物!?や掘り返しの痕跡もあり、小生もクマ鈴だけでは不安なため、時折唸り声を出したりして姿の見えぬ敵を威嚇しながら歩を進めました。貴女も紅葉の山歩きの際は、どうぞクマ対策にご遺漏なきように…。
(今年の紅葉は例年より少し遅れ気味のようですが、迷走台風の影響か、今週・来週末と予報がパッとせず、GoToキャンペーン利用の奥日光紅葉狩りツアーを計画したものの、どうしたものか思案中です。早くスッキリ爽やかな秋晴れの下、ステキな錦秋の山歩きを楽しみたいものですね!)
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