奥武蔵丸山で道迷い人を発見したお話
- GPS
- 09:56
- 距離
- 33.9km
- 登り
- 2,047m
- 下り
- 1,944m
コースタイム
- 山行
- 8:24
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 9:53
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
大棚山は一般的な地図には載っていないバリエーションルート。ヤマレコの「らくルート」だとルートにはなっていますが、ピンクリボンもありません。そこを過ぎて西に向かって下山中、道に迷っている人を発見しました(51枚目の画像の青い×印のところ)。話を聞くとどうやら仲間とはぐれたとのことでした。
あちゃあ…遭難っすね…
気になったのは、スマホ持っているものの、GPS系のアプリは入っていない様子。印刷した紙の地図を持っているものの、「このへんだと思うんだけど」と指した場所は、現在地と全然違うところ。そもそも、その地図には大棚山までしか載っておらず、「私たちがいるのはこの大棚山の西なので地図の範囲外ですよ」って伝えたら驚いていた。どうして、そのスキルと知識で仲間から離れて行動したんや…
ポイントをチェックしていなかったようで、どういう間違いを起こしたのか不明だが、本来は県民の森から金昌寺ルートを西に下り、途中の分岐で南に進路を変えて木ノ子茶屋へ戻るコースの予定(51枚目の画像の緑のルート)だったらしい。おそらく分岐してすぐこちらの大棚山のルートに入ってしまったのだろう(51枚目の画像の紫のルート)。
となると、私が来た大棚山の尾根沿いを東に戻るのが早いのだが、木ノ子茶屋ルートと大棚山ルートの分岐地点に標識は無かったはず(だからこそこの人は間違ってこっちに来たのだろう)なので、ちゃんと予定ルートに戻れたか否かの判断がおそらく一人じゃ無理そう。
なので、とりあえず一度一般ルートである金昌寺ルートに出た上で、道を登り返し、再度同じ分岐で曲がって今度は予定ルート通り進むように提案してみました(51枚目の画像の赤のルート)。
ところが、電話が通じて仲間と会話するものの、仲間からは「左に行け」との指示。いやいや、この方は本来曲がるべきところを通り越して、既に大棚山の西まで来てしまっているのだから、これから登り返すため、曲がるのは右よ…今いる位置が掴めていないのに、間違った情報を教えないでくれ…そもそも右とか左じゃなくて、山での指示の基本は東西南北でしょ…
しかも自分たちの位置を「分岐点にいるから」と伝えている。いやぁ山の中に分岐点なんて腐るほどあるやんけ…ご本人にも問題あるけれど、リーダーも明らかにスキル不足。仲間をますます混乱させてしまうようなアドバイスにびっくりです。
とりあえず、仲間の指示は間違っていると説明し、一般ルートである金昌寺ルートに合流。分岐点のすぐ先の間違ったポイントで再度ミスをしないよう、そこがどんな感じか様子や地形を詳しく伝えようと説明を始めたら、「大丈夫ですから!」と話を聞かず、そそくさと登り返して行きました…
失敗は誰でもやらかすと思います。私もまだまだ未熟な部分はたくさんあるし。他人のスキル不足を偉そうにマウンティングするつもりはありません。でも、失敗しても生きていたらそれは貴重な学びの機会。それなのに、ここまで反省した様子が感じられないような人が山にいるとは驚きです…
本来は一人で向かわせるのはあまり良くないと思うんですが、さすがに嫌な気分になり、後はどうなったか知りません(笑)人助けって気分良くなるのが普通だと思うんですが、大変後味の悪い結果となりました。
でもまぁニュースでよく聞く「仲間とはぐれた」系の遭難ってどうやって発生するか全く分からなかったけれど、こうして起こるのね…と感じることができた、ある意味貴重な体験でした(笑)
コメント
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初めまして。
道迷いの方、心配ですね。
少し前に私もGPSアプリ不使用で国土地理院地図(登山地図ではない)持参で同じように道迷いされて、別の登山口に降りてしまった方にお逢いしました。そのまま道路を歩いて登山口まで戻られるとのお話でしたが、片道30kmもあり、とても無理そうでしたので、登山口まで車で送っていきました。ジオグラフィカやガーミン、山と高原地図の存在やココヘリ、コンパスによる登山計画書提出の存在もお伝えしましたが、今後の山行がとても心配です。遭難者等を出さないために、ジオグラフィカやココヘリなどの開発者が損得抜きで誠意あるご対応をされていることを考えると、とても心苦しく、また悲しく感じました。遭難防止ツールを利用されない方の背景にある要因をきちんと把握したうえで、それらのツールの普及活動をいかに展開するかが重要になのだと思いますが、一定数の方は、どうしても伝わらないのかもしれませんね。せめて自分だけでも、道迷いなどしないよう、注意をしていこうと思います。長い独り言で、失礼いたしました。
greenriverさん、初めまして。コメントありがとうありがとうございます。
道路を歩いて片道30kmを戻ろうとしていたのですか…私も公共交通機関利用組なので、下山後にロードをそこそこ歩くor走ることが少なく無いのですが、それでも10km前後で、30kmはちょっと無謀ですね…
今回、途中でお話したバイク乗りの方、既に登山からは足を洗ってしまったそうなのですが、遭難者への手助けになれればということで、JEROへの加入は続けているそうなんです。彼もまた損得抜きで誠意ある行動をしている一人なんだなと思ったのですが、それを無駄遣いしかねない人々がいるとなると、余計に悲しいですね…
おっしゃるように、利用されない方の背景にある要因は何なのか、ここは民間企業の領域というよりも、行政を中心に社会全体として考えなければならない点だと思っています。日本の登山は自己責任論が強い印象を受けるのですが、高齢化やコロナ禍等でますます遭難が多発している中、そろそろ「遭難を出さないための環境整備」を本格的に進めて欲しいものですし、そういう声を一登山愛好家としてあげていきたいです。
genkiさん、こんばんは。
遭難予備軍ですねぇ、その方。奥武蔵の低山だからと甘く思っているのかもしれないですね。レコを拝見する限りご本人にもそのお仲間も予備軍のようで。、、なんかお疲れ様です。、、
話題を変えて大棚山!私は金昌寺からの逆ルートで去年くらいに行きました。その頃はピンクのリボンもなくgpsと地形で「ここが山頂」と確認しました。地図見てたらなんか行きたくなったんですよねー。
それから謎の石像に遭遇したと言うことはモトクロスコースみたいのに近づいた感じですね。
それなりに奥地に来た気でいたらあの辺りで人工物が山ほど出てきて困惑した思い出です。
Alkalineさん、こんにちは。
今回失敗したことで、次回から修正されると良いのですが、どうも修正できるように思えず、遭難予備軍のままでしょうね…
あら、大棚山、1年半前に登ってらっしゃったのですね。レコ拝見させて頂きました。私は山と高原地図を見て、なぜかピークが実線も破線もズレていることを知り、どうせなら踏みたいと思って、ヤマレコで調べたため、変な銅像があるのは先に知ってしまっていました(笑)
それと、分岐から木ノ子茶屋方面に向かうルートも結構不明瞭なんですね。子供の頃、芦ヶ久保駅から野外活動センターに向かうのによく使っていた道で、特に分かりにくくはないって思っていましたが、さすがに25年くらい前だから変わってしまっているのか。となると、今回のお爺さんとその団体さん、合流できたとしても、ちゃんと木ノ子茶屋まで戻れるのかちょっと怪しいですね(笑)
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