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Yamareco

記録ID: 2752995
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

初冬乗鞍(鳥居尾根ピストン)

2020年11月22日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
10:01
距離
23.1km
登り
1,621m
下り
1,613m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:24
休憩
1:33
合計
9:57
距離 23.1km 登り 1,621m 下り 1,622m
5:35
69
6:44
6:49
69
7:58
8:09
22
8:31
8:32
85
9:57
26
10:23
10:28
1
10:29
31
11:09
11:13
5
11:21
11:41
4
11:48
18
12:06
12:08
15
12:23
13:06
48
13:54
13
14:07
14:09
54
15:03
29
15:32
天候 9時まで☀ それ以降☁ 13時以降は時々☃または☂
過去天気図(気象庁) 2020年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
鈴蘭橋バス停前のやまぼうし駐車場(乗鞍高原第3駐車場)に駐車。今の時期はエコーラインは既にクローズ、そしてスキー場もオープンしておらず、コロナの影響か観光客もまばらだったのでガラガラでした。
コース状況/
危険箇所等
鳥居尾根は特に問題無し。緩やかでよく整備されているので、とても登りやすいルートです。三本滝分岐の上で1箇所木橋が落ちていますがエスケープ可能。
旧冷泉小屋あたりからチラホラ凍結あり。朝は特に著明。位ヶ原山荘から上は岩雪ミックスが増えてきます。
肩の小屋から上は冬山に近い状態。まだ雪が柔らかかったので、軽アイゼンやチェーンスパイクでも対応可能でした。念の為12本アイゼンを持参しましたが使用しませんでした。
今回はほぼ夏道通しでしたが、もう2週もすれば完全に冬山の世界になりそう。朝日岳方面も既に雪が張り付いていました。

風について。肩の小屋あたりは秒速5-8mくらい、その上は7-10mくらい。山頂付近は10-15mくらい。この日は日本海側に前線が張っていたので、天気が下り坂なのは予想していましたが、正午くらいは立って歩けないような状況ではありませんでした。それからどんどん雲の高度が下がっていたので、午後はだいぶ荒れていたかもしれません。
地形と雪のつき方から目の前の風向きを予測することが重要。そうすれば風が来る前に耐風姿勢を取る心構えができます。
今回は長丁場なので早めにスタート。
これまではかもしかリフトで上までぴゃ〜っとショートカットして、ツアーコースをわかんやスキーでガシガシ登ったことしかなかったので、夜明け前で暗かったこともあり夏道がどこにあるかよくわからず。。。
kun)少しウロウロ
今回は長丁場なので早めにスタート。
これまではかもしかリフトで上までぴゃ〜っとショートカットして、ツアーコースをわかんやスキーでガシガシ登ったことしかなかったので、夜明け前で暗かったこともあり夏道がどこにあるかよくわからず。。。
kun)少しウロウロ
やまぼうしリフト上まで歩くと夜明け。
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やまぼうしリフト上まで歩くと夜明け。
正しくは鳥居尾根クワッドリフトの脇を歩くのですが、別のリフト(夢の平クワッドリフト)の脇のゲレンデを歩いてしまいタイムロス。引き返して改めて登山道へ。スキー場は広くてわからん。。。
kun)やっとスタートですね!
正しくは鳥居尾根クワッドリフトの脇を歩くのですが、別のリフト(夢の平クワッドリフト)の脇のゲレンデを歩いてしまいタイムロス。引き返して改めて登山道へ。スキー場は広くてわからん。。。
kun)やっとスタートですね!
最初から割と霜や凍結が。
最初から割と霜や凍結が。
遠くに剣ヶ峰が。天気は多分持たないだろうな。。。
遠くに剣ヶ峰が。天気は多分持たないだろうな。。。
つらら。ここのところ気温の高低が激しいので発達したようです。
つらら。ここのところ気温の高低が激しいので発達したようです。
鳥居尾根の上で車道に合流、早朝なので路面が真っ黒に凍結。
鳥居尾根の上で車道に合流、早朝なので路面が真っ黒に凍結。
プチトマトみたいな野草。
プチトマトみたいな野草。
冷泉小屋のすぐ近くにかつてあった白骨温泉からの登山道。
kun)白骨温泉入ってみたいな。
冷泉小屋のすぐ近くにかつてあった白骨温泉からの登山道。
kun)白骨温泉入ってみたいな。
冷泉小屋。1931年に開業した歴史ある小屋ですが、乗鞍エコーラインがマイカー規制した2003年頃に休業。現在に至っています。
今年に入り、冷泉小屋を「冷泉ヒュッテ」として再生する動きが出始めています。特に自転車のヒルクライマーにとっては、位ヶ原山荘と並んで重要な拠点になることは間違いないでしょう。

http://reisenhutte.mystrikingly.com/
冷泉小屋。1931年に開業した歴史ある小屋ですが、乗鞍エコーラインがマイカー規制した2003年頃に休業。現在に至っています。
今年に入り、冷泉小屋を「冷泉ヒュッテ」として再生する動きが出始めています。特に自転車のヒルクライマーにとっては、位ヶ原山荘と並んで重要な拠点になることは間違いないでしょう。

http://reisenhutte.mystrikingly.com/
小屋の名前の由来となった冷泉。小屋のすぐ前にあります。夏でも4-5℃程度という冷泉ですが、硫黄のような臭いが漂っています。これを温めて日帰り入浴設備ができれば需要は高そうです。
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小屋の名前の由来となった冷泉。小屋のすぐ前にあります。夏でも4-5℃程度という冷泉ですが、硫黄のような臭いが漂っています。これを温めて日帰り入浴設備ができれば需要は高そうです。
位ヶ原山荘。こちらも1940年開業の歴史ある小屋。同様に乗鞍エコーラインのマイカー規制により不定期営業となっていました。現山荘主の六辻さんが2007年にオーナーから管理を任されて以降は2月から10月と年末年始、つまりほとんど通年で営業するようになりました。
食料の荷揚げを含め、全てお一人で切り盛りされていますが、六辻さんのお人柄通り控えめで家庭的な雰囲気の素晴らしい山荘です。
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位ヶ原山荘。こちらも1940年開業の歴史ある小屋。同様に乗鞍エコーラインのマイカー規制により不定期営業となっていました。現山荘主の六辻さんが2007年にオーナーから管理を任されて以降は2月から10月と年末年始、つまりほとんど通年で営業するようになりました。
食料の荷揚げを含め、全てお一人で切り盛りされていますが、六辻さんのお人柄通り控えめで家庭的な雰囲気の素晴らしい山荘です。
位ヶ原山荘から位ヶ原への夏道。周囲には以前はなかった巨大雪崩の瘢が。調べると2017年の1月に富士見岳東面で崩れた雪が標高差500m以上を駆け降りたとのこと。
冬期でもほぼ夏道と同じところを通りますが、それは比較的安全な場所と言われていたからと思われます。この巨大雪崩の瘢は、「雪のあるところは雪崩が起こりうる」ということを示唆していますね。
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位ヶ原山荘から位ヶ原への夏道。周囲には以前はなかった巨大雪崩の瘢が。調べると2017年の1月に富士見岳東面で崩れた雪が標高差500m以上を駆け降りたとのこと。
冬期でもほぼ夏道と同じところを通りますが、それは比較的安全な場所と言われていたからと思われます。この巨大雪崩の瘢は、「雪のあるところは雪崩が起こりうる」ということを示唆していますね。
9時ごろ。北アルプス南東部はまだ雲ひとつなしですが。。。
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9時ごろ。北アルプス南東部はまだ雲ひとつなしですが。。。
位ヶ原からじわじわと雲が降りてきています。
位ヶ原からじわじわと雲が降りてきています。
この雲の形から風の流れが見えますでしょうか。
この雲の形から風の流れが見えますでしょうか。
肩の小屋口の手前、剣ヶ峰はもう全く見えません。
肩の小屋口の手前、剣ヶ峰はもう全く見えません。
肩の小屋口バス停前。ここから風が強くなっていきそうな予感。
kun)山と車道の繰り返し、、なんだか凄く疲れちゃまいました。
肩の小屋口バス停前。ここから風が強くなっていきそうな予感。
kun)山と車道の繰り返し、、なんだか凄く疲れちゃまいました。
音を上げ始めるkun_pu氏。雪山登山の経験とアイピンワークの練習、そして雪山の風を感じてもらえるよう頑張っています。
kun)風が強くて寒い!登れるかな。不安・・。
音を上げ始めるkun_pu氏。雪山登山の経験とアイピンワークの練習、そして雪山の風を感じてもらえるよう頑張っています。
kun)風が強くて寒い!登れるかな。不安・・。
桜エビくらいの尻尾。
桜エビくらいの尻尾。
肩の小屋。だいぶガスガス。
肩の小屋。だいぶガスガス。
視界不良。この時点で風速5-6m、ということは上はそこそこ吹いていそうで。。。
視界不良。この時点で風速5-6m、ということは上はそこそこ吹いていそうで。。。
ところどころ凍結の岩ミックス。われわれはかなり早くから滑り止めを着けていましたが、流石にここからは滑り止めマスト。
ところどころ凍結の岩ミックス。われわれはかなり早くから滑り止めを着けていましたが、流石にここからは滑り止めマスト。
夏道はかなりえぐれているようですが、すでに雪が詰まっています。
夏道はかなりえぐれているようですが、すでに雪が詰まっています。
蚕玉岳(こだまだけ)。既に伊勢エビくらいの尻尾。そしてこの標識の傾き方。朝日岳東面からここに出る瞬間に風がいきなり強くなることをよく示しています。
kun)途中ニット帽が風で飛んでしまいました。なんとかmotchさんに回収してもらいました。焦った。
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蚕玉岳(こだまだけ)。既に伊勢エビくらいの尻尾。そしてこの標識の傾き方。朝日岳東面からここに出る瞬間に風がいきなり強くなることをよく示しています。
kun)途中ニット帽が風で飛んでしまいました。なんとかmotchさんに回収してもらいました。焦った。
アップ。エビの尻尾はこれからどんどん蒼く透明になっていくのでしょう。
アップ。エビの尻尾はこれからどんどん蒼く透明になっていくのでしょう。
かなりの風の中、剣ヶ峰まであと少し。山頂でいきなり風が強くなることをkun_pu氏に重ね重ね注意してあります。
kun)低い姿勢で踏ん張りました。
かなりの風の中、剣ヶ峰まであと少し。山頂でいきなり風が強くなることをkun_pu氏に重ね重ね注意してあります。
kun)低い姿勢で踏ん張りました。
登頂。風が強すぎて三脚にデジカメを固定できず(すぐ倒れる)。kun_pu氏にとって北アの冬山の一端を知る良い経験になったかと思います。
kun)さぶい・・みるみる指が冷えていきます。
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登頂。風が強すぎて三脚にデジカメを固定できず(すぐ倒れる)。kun_pu氏にとって北アの冬山の一端を知る良い経験になったかと思います。
kun)さぶい・・みるみる指が冷えていきます。
私は2014年3月以来の乗鞍。厳冬期以外では初の登頂。
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私は2014年3月以来の乗鞍。厳冬期以外では初の登頂。
剣ヶ峰の鳥居もエビの尻尾が生え始めました。
剣ヶ峰の鳥居もエビの尻尾が生え始めました。
寒い寒いを連発しながら肩の小屋口まで降りてきました。ザックには寒さの痕跡がびっしり。
kun)だいぶホッとしました。
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寒い寒いを連発しながら肩の小屋口まで降りてきました。ザックには寒さの痕跡がびっしり。
kun)だいぶホッとしました。
そこからはスイスイ下山。朝凍結していたところもすっかり溶けていました。
そこからはスイスイ下山。朝凍結していたところもすっかり溶けていました。
歩きやすい鳥居尾根を一気に下山。つい3時間ほど前には風が吹き荒れる3000mの上にいたとは思えない静かな様相。奥に見えるのが冬期用のツアーコースの取り付き。
歩きやすい鳥居尾根を一気に下山。つい3時間ほど前には風が吹き荒れる3000mの上にいたとは思えない静かな様相。奥に見えるのが冬期用のツアーコースの取り付き。
ようやくスキー場まで戻ってきました!
kun)安心したらお腹減ってきました
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ようやくスキー場まで戻ってきました!
kun)安心したらお腹減ってきました
無事下山。思ったより時間がかかってしまいましたが楽しい山歩きでした。
無事下山。思ったより時間がかかってしまいましたが楽しい山歩きでした。

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー バラクラバ 毛帽子 着替え 予備靴ひも ザック ザックカバー アイゼン ピッケル 昼ご飯 行動食 非常食 水筒(保温性) コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 針金 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス ツェルト ナイフ カメラ ヘルメット

感想

これまでは、どういうわけか厳冬期以外に登ったことがなかった乗鞍岳。6年前の3月以来、そして初めて厳冬期以外の時期に登ってきました。

紅葉の時期が過ぎて乗鞍スカイラインとエコーラインが閉鎖されてからスキー場がオープンするまでの間の、1年のうちで最も閑散とするこの時期の乗鞍。鳥居尾根から登りました。
鳥居尾根は樹林帯のなだらかな登りで穏やかでした。朝のうちは移動高のオシリがなんとか張り出していて快晴でしたが、空を見ると西側から雲が流れ始めていて。。。
位ヶ原山荘あたりから次第に凍結するとともに雲行きも怪しくなっていき、肩の小屋あたりでは視界も50mほどに。
そして山頂付近では早くもエビの尻尾ができ始めていました。風速は山頂付近で10-15m/sくらい。厳冬期に比べればそよ風のようなもの。。。かな。。。
でもやっぱり寒かった!

日曜にも関わらず数人しか会いませんでした。午後から日本海側の前線からの低気圧が派生して天気が崩れることが予想されたので、それも関係したのかもしれません。

冬山に向けていいトレーニングになったとともに、雪に埋まっていないルートがどういう風になっているかを知ることができ、新鮮な発見がありました。
kun_puさんにとっては北アルプスの冬山(の入口)は初めてでしたが、その凶悪さの一端を知ってもらえたのではないかと思います。

冬の入りはじめの乗鞍岳へ。
肩の小屋から上は風が強いので足を止められないというのが、きつかったです。
帽子を飛ばしてしまったりと色々改善点がたくさんあったので、色々身につけて冬山登りたいですね。もっと体力つけないとなぁ。

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