【筑波作戦】筑波山・きのこ山・足尾山・加波山・燕山・雨引山・御嶽山【戊67.4】
- GPS
- 09:48
- 距離
- 35.1km
- 登り
- 2,373m
- 下り
- 2,331m
コースタイム
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 9:48
天候 | 晴れ。遠方霞むも直上空青し。 風概ね穏やかで暖かし。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:JR水戸線岩瀬駅(水戸線なのに水戸方面は下り) |
コース状況/ 危険箇所等 |
筑波山白雲橋コースはつつじヶ丘方面分岐以降坂が急になる。また、筑波山北面に若干残雪あり。 その後は、かなり急で下り時に注意を要する箇所が2か所ある他は、関東ふれあいの道やいばらき森林浴の道といった整備された道となっているので歩きやすい。 |
写真
感想
春分が近いとはいえ、超長距離となることが予想され、夜間山行に入ることも見越してライトを用意するなどしたが、いざ歩いてみるとほとんど関東ふれあいの道や舗装道路など歩きやすい道であったためサクサク進行。日没に余裕を持って終了。
しかし、距離実測が見積もりより5km超で危ない危ない。
最近、何だか藪道ばかり歩いているような気がして、たまには歩きやすい道を歩きたいと思っていたところ、日曜日に栃木の方に用事ができたので、ちょうど梅も満開の筑波山経由で栃木に行くかと土曜未明家を出発。つくばエクスプレスとつくバスを乗り継いで筑波山の麓に降り立ったのであった。
筑波山南面には他に筑波山神社入口、そしてこの時期には梅林入口という筑波山口よりも山に近いバス停があるのだが、運行時間からして筑波連山を歩ききるには遅すぎるので筑波山口から歩くしかない。だが、この最初の2kmだか3kmだかの道のりは眠った体を無理なく目覚めさせるという点でちょうど良かったように思う。
そして梅林へ。至る所梅、梅、梅で地面が見えないほどだ。白梅がメインだが、それ故に濃い色の紅梅や薄いピンク色の梅が際立つ。上の方にある東屋まで到達すると、梅の花の海の向こうに広大な関東平野が広がる。
筑波山の梅林を満喫したいのは山々だったが、筑波山神社参拝の後、入山する。
白雲橋コースに入ると最初はなだらかな石段のコースだが、つつじヶ丘への分岐を過ぎると傾斜は急になり、道も大小の岩を乗り越えていく道になる。なかなかしんどく、これでは加波山で終わりかなとも思わしめる。それでもつつじヶ丘からの道と合流後は青い空が見えてきて、弁慶の七戻りや高天原といった奇岩怪石を楽しんでいるうちに傾斜は緩やかになり、息を整えて女体山の山頂に至る。
筑波山からは遠く富士山が関東を覆う霞の上に姿を現していた。人も増えてきたところで男体山に移ると、途中白く雪を戴く山々を発見。日光連山と思われるが、日光も渋滞さえ避けられるならば一度訪れてみたいものである。
男体山からも富士山を含む東方の大空と大地を眺めた後、北面への下山を図る。すると、歩く人も少ないのか、ややぬかるみ気味。よくよく見ると残雪も少々。山の北面と南面ではこうも違うのかとよくわかる。賑やかな南側とは打って変わって静かな山行に。以後、ほとんど静かな山行であった。
筑波山〜加波山は稜線続きというわけではないので、間をどう繋いで行くかというのが課題であったが、キャンプ場の地図を見ると、どうやら関東ふれあいの道で通じているらしい。ふれあいの道だからどうというわけでもないが、ホッとする。まあ、藪を掻き分けたり、道の確認に何回も立ち止まるということは無いわけだ。
キャンプ場から、その関東ふれあいの道に入っていくと沢沿いの道で、その沢が大変綺麗である。木立から漏れる陽光と相まって非常に気持ちがよく、こんな良いところがあったのかとついつい顔がにやつく。歌なんか歌ってみたり。
そんな山道も県道150号に出た所で一旦終わり。この県道150号は交通量がそれなりにあり、ダンプ等大型トラックも行き交うので要注意だ。道端にはペットボトルが袋にまとめて捨ててあったりとかなりの惨状で、先程の気持ちの良い山道とこうも違うのかと夢から醒めたような心地である。湯袋峠を越えて、いばらき森林浴の道に入り、山道は素晴らしいなあと改めて感じ始めたところで今度は県道7号に出る。こちらは上曽峠に至るまで家電等もうち捨てられている状況であった。上曽峠からきのこ山方面に道を入るとそうした投棄ゴミは見られなくなったので、奥に行くまでもなく、人目につかないうちにゴミを捨てられる好スポットなのだろう。捨てていくのが個人なのか業者なのかわからないが、少なくとも山歩きを趣味としない者達であることは確かであろう。
きのこ山〜足尾山は、筑波山下山後〜上曽峠の道が森林浴の道であるのに対し、日光浴の道と言っても良いのではないかと思えるほど、空が開けている。車も通る舗装道路ではあるが、もともと私は街歩きメインでもあるので、林道歩きはさほど苦にもならない。上曽峠以降は投棄ゴミも無く、展望は時折木間に垣間見えるくらいではあるが、青い空だけでも十分心が浮き立つ。きのこ山から先に行くとさらに展望が開けてきて、何かと見ればパラグライダー等の発着場である。晴れ渡った空にいくつものグライダーが周遊しており、ああやって空を飛ぶのも良いなあと見とれる。足尾山手前ではハンググライダーも多数集結しており、今にも飛び発たんとしていた。しかし、パラグライダー搭乗者のコスチュームは結構動くのが大変そうだ。
筑波山・森林浴・オープンスカイと来て足尾山以降は歴史を感じさせる道というべきか。壊れた鳥居を潜って足尾山入口に入ると暫くしてだだっ広い敷地に小さな祠。左脇を抜けて登っていくと静かな足尾山の山頂に至る。二匹の蝶がつがいで戯れ飛び交うのみの山頂で、しばし休憩。祠がちょっと傾いているのが気になった。
まったく動かない風力発電近くの丸山山頂は藪の中なのでスルーして加波山へ。
山のあちこちに立派な祠があり、人の手も入っているように見えて(ハイカーも久しぶりに出会った。)、それにしては南面が何だか荒れているような気がする。石灯籠などが崩れているのを見ると、これも震災の影響なのだろうかとも思うが、ピークの麓にある桟道のような木の板が朽ちているのは震災前からと思われた。妙義神社も台風の被害で壊れてから直すまで何年もかかっていたから山での作業は大変なのかもしれないが、早く修復されれば良いなと思う。山頂ピーク辺りから先は荒れてはおらず、行く先々で頭を出す岩岩を楽しみながら下る。下った先に立派な里宮があったことから、北面から修復を進めたのだろうか。それなら納得もいくが。
加波山を歩けば、今回の目的はほぼ達せられたようなもので、雨引山を遠めに見ながら、このまま鐘の音にひかれて雨引観音に下ろうかと思ったりもしたのだが、日の傾く中、静かで穏やかな木立の中を独り歩くのは結構気持ちが良く、もう少し歩いていたい気持ちも生じて、結局御嶽神社まで歩を進めた。日の短い真冬に15時、16時と来れば、もう薄暗くて寒くて気が焦る一方だが、さすがに春分も近くなれば恐れなど全く無い。青空の下では遠くは霞んでいたが、最後に訪れた雨引山と御嶽山では夕日に照らされた北関東の大地を眺め渡すことができ、最後まで歩き続けてよかったと改めて思った。やはり歩ききるというのは良い。しかも山から沢から木立、岩、大空に至るまで、筑波の山々を隅々まで楽しむことができた。
雨引観音等未踏のルートもあるため、この気持ちの良い山歩きを再び楽しみに来ることもあろう。
〜おしまい〜
【今回のコースについて】
県道150号、県道7号沿いの大量の不法投棄ゴミが興醒めだが、それ以外は裏高尾や奥武蔵のコースに引けをとらない快適なコース。
県道7号沿いの大量の不法投棄ゴミは山を愛する
県内の山学会として恥ずかしいかぎりです。
今年中にクリーンハイクの提案及び実施をして
現状の打破を試みる次第です。
これに懲りずにまた筑波山においで下さいまし。
tsukubane様
筑波山は今まで何回か車で来ていますが、麓から歩いていったのはこれが初めてでした。県道沿いは述べたとおりですが、山道や県道からきのこ山方面へ入って以降は飴の包み紙等の、たいていの山道では必ず見かけるゴミは目に付かず大変好感を持ちました。
道沿いに産廃というのは残念ながらよくあることですが、通行量がそれなりにあって人目も無く、既にゴミが大量に捨てられているとくれば罪の意識も薄れるのでしょう。この負の連鎖を元から断ち切りたいものです。
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