【天子】毛無山(1945m)タカデッキ(1921m)雨ヶ岳(1772m)竜ヶ岳(1485m)
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- GPS
- 09:35
- 距離
- 20.3km
- 登り
- 1,704m
- 下り
- 1,699m
コースタイム
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 9:34
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
夜明け前、ビッグ・ウォールのようにそびえていた富士山。それがいつの間にやら、雲の白布に覆われています。
とにかく寒い。ほっぺがリンゴ野郎だ。見上げる毛無山の山頂付近には樹氷がびっしり。ふもとっぱらキャンプ場にさしかかりました。思わせぶりな富士山を正面に、皆さんゆったり朝食の準備中。焚き火台から立ち上る炊煙が良い雰囲気です。
さあ、久しぶりの毛無山です。黙々と高度を稼いで稜線に立ちます。展望岩の上からは、南アルプスから八ヶ岳までがドカーンだ。光・茶臼・前聖・赤石・悪沢・塩見・農鳥・間ノ岳・北岳・甲斐駒・赤岳。これは壮大な絵巻物だね。
毛無山の山頂は容赦なく季節風が吹きつけます。富士山を期待しつつ、しばし粘る。さすがに体の芯が凍りつく前に退避命令が下る。一等三角点に別れを告げて前へススメ。ガスに巻かれて、マルバダケブキの綿毛さえも神秘的です。
後ろから声が聞こえてきました。山頂で出会った元気印のトレラン女子。「わー!そうなんですかぁ。私たちと同じコースねぇ〜」と満面の笑みで私を包んでくれる。が、次の瞬間、あっさりと抜き去られた(笑)。
大見岳からタカデッキにかけては垂涎の絶景ポイントのはずなのに、厚い雲のカーテンにはばまれます。まあ、いい。マイペースで行こう。
樹氷をまとったツガやモミ、スギの木立ち、えびの尻尾をつけたナナカマドの実。頭上をおおう雲に突然穴が開いて、青空がのぞくマジックショー、ダケカンバの木々を透かした真白き山並み・・・見所満載です。
タカデッキの山頂ではソロ氏、雨ヶ岳ではカップルさんが寒風を避けて山飯を囲んで楽しげでした。
実は、この先、ハプニングが起こる。私は端足峠をめざしていた。ブナの美林やマユミの実に気を良くしながら下降していたのですが、ふと気づくとキャップにかけていたサングラスがないっ!
幾度となく山行につき合ってくれた殊勲賞もののサングラス。迷い倒した末、登り返して回収しようということになる。へろっへろになってようやく見つけましたが、豆腐メンタルの私としてはダメージが大きかった。
端足峠から竜ヶ岳は再びガスが巻き立った。それでも、時折姿を現す本栖湖や富士山は無敵だ。竜ヶ岳も初めてというわけじゃない。でも正直、二度目は「ダイヤモンド富士」と決めてたのにな。けど、竜ヶ岳のガスもまた格別。汝を許す(意味不明)。
最後の最後に、富士山もようやく心を許してくれた。暮れなずむススキ野を前景に、夕陽を浴びる富士の勇姿。さっそく富嶽三十七景目として登録申請をしておこう。
朝霧高原に向かって歩く足どりも軽かった。
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