REVENGE COMPLETE②~ピーカンの赤岳主稜


- GPS
- 28:20
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,507m
- 下り
- 1,496m
コースタイム
- 山行
- 9:37
- 休憩
- 2:33
- 合計
- 12:10
天候 | 4月13日 快晴 4月14日 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
を左折して富士見原茅野線を北上して美濃戸口へ。駐車場料金は、1日500円です。 その上の美濃戸だと1日1000円。 この日はノーマルタイヤでも上がることはできましたが、車高の低い車だと数ヶ所 で下回りを擦ります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは、八ヶ岳山荘前にあります。 <美濃戸口~美濃戸> この日はノーマルタイヤで十分走行可能でしたが、所々で車高の低い車は下回りを 擦っていました。それが嫌な方は、美濃戸口で駐車して歩くことをお勧めします。 <南沢> 美濃戸を越えて南沢に入ると雪が出てきて、所々でアイスバーンのところもあったが、 行者小屋までは何とかアイゼンを装着せずに歩くことができましたが、ここを下りで 使うようであれば、行者小屋から装着した方が良いと思います。 <北沢> 赤岳鉱泉から堰堤広場まではアイゼン装着。ここで外しましたが、林道の方がひどい アイスバーンでした。(美濃戸山荘直前まで) <赤岳主稜> ●1P[siro-kikun] 雪が詰まったチムニーからチョックストーン(記録によっては2つあると書かれてい たが、雪が多くて1つだけだったのか?)を抱え込んで乗り越える。雪が詰まって ルンゼ状になったチムニーを詰め、稜上から正面の岩壁基部に沿ったバンドを右上に 回りこんだ凹角下にハンガーが2枚。 ●2P[kame] ビレイ点上の垂壁を左上し、岩稜を進んだリッジ上にあるハンガー2枚でビレイ。 ●3P[siro-kikun] ビレイ点上の階段状の岩を一段上がり雪稜を進み、リッジを登った凹角下でビレイ。 ●4P[kame] 凹角を左上して岩雪のリッジを進み、リッジ途中の岩にあるピトン2枚でビレイ。 ●5P[siro-kikun] 雪稜を進む。凹角の根元のハンガーでビレイ。 ●6P[siro-kikun] 垂壁を登り、右上して長い凹角を抜けたところでビレイ。 ●7P[kame] かなり急な雪稜の登り。ザイル50mフルに伸ばし、大岩にシュリンゲをかけてビレイ。 この間、残置シュリンゲのかけられたピトンがあったのみで、アックスをしっかりと 打ち込んで爪先をけりこみながらの登攀でふくらはぎは悲鳴を上げっぱなし。 ●8P[siro-kikun] 凹角を抜け、岩稜上のピナクルでビレイ。このピッチも50mザイルほぼいっぱい伸ばす。 ●9P目[kame] 広い雪稜。傾斜もかなり緩くなっているのでコンテで登れるが、安全を考慮して一般道 までザイルを伸ばして終了。頂上小屋は目と鼻の先。 <赤岳主稜全般> ほとんどのビレイ点にはハンガーボルトもしくはピトンがあるが、1箇所だけシュリンゲ で対応したところも。途中、支点を取るところがあまりないので、長めのシュリンゲ がある登便利です。岩が脆いと言われる主稜ですが、確かに雪が解けるとやばそうな 所が多かった。 下山後の温泉は、美濃戸口から一番近い「もみの湯」へ。入浴料は500円です。 |
写真
感想
2010年の第1回目は体力不足により、取付きまで行って断念。2012年の2回目は、
天候不良により主稜はあきらめてピークを踏んでの下山。そして今年は3回目の
チャレンジで、『3度目の正直』となるのか?『2度あることは3度ある』となるのか?
天気予報では土日共に天気が良さそうだが、日曜日は次第に風が強くなるという予報
なので、土曜日にトライすることに決定。体力を温存するため、前夜のテン泊をやめ、
八ヶ岳山荘の仮眠室(2000円)で寝る事に。1時過ぎに1名の方が仮眠室に入って来られ
たが、空いたスペースに何とか布団を引いて眠られたようだった。申し訳ないと思い
つつもすぐに夢の中へ。すみませんでした。(まさか、我々よりも遅く来る人はいない
だろうと、余裕をもって布団を引いてしまった。)
4時に起床し、のんびりと朝食を摂って、5時半頃出発する。事前の情報だと、美濃戸
までノーマルタイヤで入れるとのことだったが万一のこともあったので、スタッドレス
装着の1台に分乗してピストンしていただくことに。これだけでも体力は温存できる。
個人的に嫌いな南沢から行者小屋を目指して登っていくが、tokageさんのペースが
全く上がらず、傾斜の緩いところでも休み休みの状態。ここでtokageさんは断念宣言
のため、先行させていただく。当初考えていたザイルパートナーを変更し、S師匠と
ROCKさんペア、主将と私のペアが組むことに。行者小屋で登攀具を装着し、文三郎を
登っていく。途中から見えているトラバースには人が取り付いている気配がない。
どうやら渋滞なく登ることができそうだ。トラバースポイントから取付きまでは
かなりやばそうだったので安全を考えてザイルを出すが、50mザイルでは短か過ぎて
届かない。仕方なく、途中でピッチをきることになる。1ピッチ目の最初のチョック
ストーン、S師匠も珍しく苦労されて登っていかれた。色々な方の記録では2つあると
書かれているチョックストーンは、1つしかなかった。雪で埋もれてしまっていたのか?
乗り越えた先の雪が詰まってルンゼ状になったチムニーも新雪が溜まっていて登り
にくい。この先、凹角、岩稜、雪稜が入り混じった斜面を登っていくが、登攀中は
ほとんど爪先立ちのため、5P目辺りからふくらはぎがピクピクとし出す。同時に、
風も次第に吹き出して強くなってきたので、このまま強くなったら、かなり厳しく
なると思いながら登っていくが、次第に弱まりホッとする。しかし、ふくらはぎは
いつ攣るかという状態が続いている。7P目辺りからは目指す山頂標識も見え、気力
だけで登っていく。9P目はコンテでも登っていけそうだったが、急斜面でザイルを
束ねるよりももっと安全なところまで登ろうということで、登山道までザイルを
伸ばす。目と鼻の先には頂上山荘が見えていて、先行するパーティーはザイルを
解いて休憩をしている。15時過ぎ、取付きから約4時間で北峰に登頂。がっちりと
握手をして完登を祝う。時間的な余裕はあるので、少し先の南峰山頂を目指す。この
時間ともなるとさすがに人はいない。山頂からの眺望は、途中まできれいに見えて
いた北アルプス方面は見えなくなっていたが、富士山を含めた南アルプスは霞が
かかってはいるが、よく見える。赤岳はこれで4回目だが、これだけ快晴の赤岳は
初めてである。後は、地蔵尾根経由で赤岳鉱泉へ下るわけだが、この先も危険な
ポイントが多くあるので、気を抜かないように注意して下る。しかし、ふくらはぎの
筋肉はかなり張っているため、思うようにペースが上がらない。休憩をこまめに
とりながら行者小屋へ。ここで水分補給を十分にしたため、ここから中山乗越までの
登りとその先の下りも何とかペースを保って歩くことができた。17時半過ぎに赤岳鉱泉
にやっとのことで到着。実に12時間を越す長丁場だった。小屋で待ちくたびれたtokage
さんに出迎えられ、リベンジ完了の報告をする。宿泊の手続きをし、夕食までの待ち
時間は十分なストレッチを行って過ごす。この日の夕食は秋刀魚焼きと鳥鍋、いつ
来ても豪勢な夕食だ。これだけの疲労感がある状態で食事前にアルコールを飲むと
食事を食べれなくなくなるので、お酒を我慢し、食後にいただく。疲れとアルコール
の影響で、9時過ぎには爆睡モードに。(10時過ぎに目を覚ました時、食堂からは
大声で話す話し声が聞こえてくる。従業員だったようだが、消灯時間を過ぎての大声
での会話は、本来は注意すべき従業員としてあるまじき行為である。)
3度目で赤岳主稜のリベンジが完了したが、体力的に大変だと聞いていたので、
それなりの心構えで対応したにもかかわらず、結果はボロボロな状態となってしまった。
特に、爪先立ちの状態があれだけ長時間続いたのは初めてである。GWの山行先も山頂
直下は岩登りとなるが、残り2週間でどこまでトレーニングができるかな?
燃えつきましたか~
ぜんぜんボロボロじゃないですよ~
でもやっぱり大変だったのでしょうか・・??
いやいや、三度目の正直、
素晴らしい天気のなか、
完登ほんとうにお疲れ様でした!!
早速のコメント、ありがとうございます。
主将とツルベで登っていたのですが、さすがに6P目は足が攣りそうになって交代していただきました。8P目以降は惰性で足を動かしているだけで、北峰に到着した時は、「これでもう登らなくていいんだ」とつくづく思いました。
でも、ほとんど無風に近い快晴
3度目の正直でメインリッジの登攀成功おめでとうございます
晴天に恵まれて最高の登攀でしたね。
34年前、夜行日帰りの予定が夜行の夜行帰りで月曜日即、仕事した記憶が蘇りました。
我々4人パーティーも時間がかかりました
今の自分にはとても無理で、見られない景色に感動でした。
懐かしく、記憶の糸をたどりながらレコを拝見しました。
貴重なレコありがとうございました。
s4redsさんが登られた頃よりも様子は変わり、ぺツルも多く設置されていますので、今の方が楽だとは思いますが、さすがにハードなルートですね。おかげで今も筋肉痛が多少残っています。
今回は天気に助けられた感が強いですが、数日前からの冷え込みで雪も絞まり、アイゼンやアックスも気持ち良く刺さってくれました
グウタラをしていて、まだレコを上げていませんが、時間からすると行者小屋付近で遭遇しています。私も来年は主稜に挑戦です。お気に入り登録させて頂きました。14日は歩きの練習ということで行者小屋~美濃戸口まで南沢をアイゼン無し歩行の練習をしました。数回、転びましたけど
bibiloloさん、こんにちは。
行者小屋では10名近くの方が休憩されていたと思います。その中、我々はハーネスを装着し、ヘルメットをかぶったり、ザイルの準備等をしていました。
我々も行者小屋まではアイゼンなしで歩きました。かなりのんびりとしたペースで歩きましたが、確かに歩きにくかったですね。
来年、主稜に挑戦されますか~。レコにも書きましたが、かなりの時間、爪先立ち状態となりますので、それに耐えうる筋肉が必要だと思います。このコース、天候だけでなく、人気のコースのための渋滞も考慮しなければいけませんので、早め早めの行動が必要です。今のうちから身体を作り上げ、無事成功させて下さい
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