岩内岳 (十勝幌尻岳経由)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,690m
- 下り
- 639m
コースタイム
13日:5:14BC発−10:09岩内岳10:33−16:01BC着
14日:5:48BC発−6:10十勝幌尻岳6:29−10:01オピリネップ林道入り口
天候 | 12日 晴れのち曇り 13日 曇り 14日曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
4月12日
オピリネップ林道入り口からショートスキーを履き入山。オピリネップ川左岸の尾根は積雪期の十勝幌尻岳のノーマルルートなのだろう、数日前の入山者の足跡が続いていた。
標高点826への登りは昇った朝日を気持ちよく浴び、まだ時間も早く硬い雪の上をラッセルもなく進むが、ただ時々締まりのない雪に膝まではまり込む事があり、脱出に一苦労させられることもあった。
標高点826からは硬い雪の上に新雪が積もっていて、シールが良く効いて登り易かった。9時頃からガスの中の登りとなったが、10時半頃にはまた陽射しが戻った。
十勝幌尻岳北尾根に出ると西から強い風が吹いていた。今回の山行では往路、帰路ともここから先はジャケットのフードを被り続けなければならなかった。
標高点1472を過ぎ平坦な尾根が終わった所でスキーをデポ、アイゼンに履き替えた。
雪煙の舞い上がる大きな雪庇の先に十勝幌尻岳の頂上が見え、この風の中、頂上を越えられるか?心配になった。森林限界を過ぎてからは、何度も耐風姿勢をとらなければならなかったが、何とか十勝幌尻岳(1846.1m)頂上に立てた。
明日登る岩内岳の頂上部には雲がかかっていて全容を見ることは出来なかった。強風と曇り空の為か?ずいぶんと遠くに見えた。
地形図判断で、十勝幌尻岳の先1800mポコあたりにこの強風を避けられる所があることを願って、氷化した尾根を慎重に下った。
1800mポコに立って見下ろすとCamp敵地があり、「良かった〜」と一声出てしまった。
4月13日
風の音が鳴り続けた一夜だったが、昨日よりは良さそうな朝を迎えた。
ここから沿面距離約5.600m、標高差約600m下って標高差約300m登って岩内岳だ、そしてここに戻らなければならない、体力勝負の一日が始まる。
大きな雪庇の尾根を下って少しの登りで1621m峰に着き、風が弱まっていたので朝の用足しを済ませることが出来た。
ここを下って行くと、雲が切れて視界が広がると岩内岳が見え、あれを登るのかと思うと、大変だな〜といった山容を見せていた。
1408m峰までは広い平凡な尾根で歩きやすかった。このピークに立つと岩内岳とのコルをはさんで岩内岳が見える、尾根は細そうだ。ここからコルへ標高差200m強の急な下りだ。痩せ尾根や面倒な斜面もなくコルへ下れありがたかった、今日はバリエーションルートを楽しむのではなく、唯一つ岩内岳の頂上に立つことだ。
コルから登って行き、振り返ると1408m峰がコルから200m強の標高差とは思えない山容で聳えていた。
ほとんど尾根の西側を辿る、一箇所急な所を直登するときグラニュー糖のような雪に蟻地獄から這い上がるような感じで苦戦、時間と体力とを使わされた。
尾根上に上がると頂上は近かった。一番高いと思ったところでGPSで確認するとそこから10mほど先が頂上で、今度は地形図でも確認、そこは西に支尾根が延びていて岩内岳(1497.8m)の頂上だった。
頂上はわりと広く雪庇もなくテントも張れるだろう、落ち着ける所だった。西には札内川六ノ沢を挟んで1628.8m峰が美しい山容を見せていた。いつの日か登ってみたい山の一つだ。カムイエクウチカウシ山など日高山脈主稜線の山々が雲の中で見えないのが残念だった。
帰路、1408m峰の急な登りに立ち休みの回数が増えた。頑張れ、頑張れと自分を励まして1408m峰に登り着くとホッとした気持ちになった。
1621m峰は西側をトラバースして北のコルに出て、吹き溜まりのラッセルもあったがひたすら登って、十勝幌尻岳が見えるとBCは近かった。
BC のテントを見たとき、岩内岳を登れた、登って来たぞーって喜びがこみ上げてきた。思い返してみれば、頂上では天気と帰路のことで頭が一杯だったのだろうか?
感激が薄かった。今日のこの頂は時間の経過とともに喜びも膨らんでいくような気がした。
4月14日
今日は下山日だ、しかし十勝幌尻岳を越えなければならない、強風で無いことを願いながら帰り支度を進めた。
遠くは霞んで、風が強いが天気は良い。登るにつれ昨日登った岩内岳も見え、カメラが忙しくなる。
耐風姿勢をとることもなく十勝幌尻岳の頂上に立つことはできたが、頂上に着くと強い風が吹きまくっていたが札内岳や戸蔦別岳、日高山脈北部の山々が見えていた。座り込んで姿勢を低くしてそれらを写したり、一周ビデオを撮ったりした。
南部日高やカムイエクウチカウシ山が見えなかったのは残念だったが、岩内岳に「ありがとう」と一言掛けて、雪煙の舞う北尾根を時に耐風姿勢をとりながら下った。岳樺の生えるところまで下るとひと安心した。
スキーを回収、履き替えて標高1450m付近でシールを外して期待のスキー滑降だったが、表面の新雪は陽射しで湿って重くなり、下の硬い雪面に底着きして楽しい滑りとはならなかった。唯一楽しかったのはオープンバーンの緩斜面だけだった。
標高点826からは腐れ雪にハマッテ大転倒するなど大変だったがスキーでの下りは早かった。
帰路、麓から岩内岳や十勝幌尻岳のよく見えるところがあり、今回の山行を振り返ることが出来た。里も強い風が吹いていて耕された畑の表土が砂塵となって舞い上がっていた。風の強い中での山行だった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
こんにちは!
あいからわず素晴らしいルート取りですね。
記録楽しみにしています。
petegariさん ありがとうございます
見ていただいてコメント頂いて、励みになります
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する