記録ID: 2876907
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山滑走
芦別・夕張
北芦別/十四線川から中天狗(東面滑降)
2021年01月23日(土) ~
2021年01月24日(日)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 1,566m
- 下り
- 1,566m
コースタイム
1/23:十四線川道道(牧場の主人に頼んで駐車)(12:20)→Co800(15:30)C1
1/24:C1発(6:10)→稜線(7:50)→中天狗(10:00〜10:50)→東斜面滑降→尻岸馬内川源頭経由稜線戻り(13:00〜30)→C1→車戻り(15:20)
1/24:C1発(6:10)→稜線(7:50)→中天狗(10:00〜10:50)→東斜面滑降→尻岸馬内川源頭経由稜線戻り(13:00〜30)→C1→車戻り(15:20)
天候 | 1/23 曇り時々雪 -8℃ 晩-16℃ 移動高の縁 1/24 快晴 南西のそよ風 朝-12℃ 頂上-5℃ 移動高 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
北芦別の山スキー山行【2021年1月23〜24日 中天狗(1317m)東面】 北芦別(空知川十八線川以北の夕張山地を云う)には、標高こそ低いが個性的で魅力的なマイナーピークが幾つか存在する(布部岳、富良野西岳‥)。現在このエリアは、積雪期でも札幌から充分に日帰り圏内となっているため、ピークハンティングがてら山スキーに適した斜面を見つけ、毎年のように通うようになった。 このエリアへの積雪期のアプローチは、スキーで主要な沢沿いから稜線まで達するのが自然で早い。特に十四線川右股、十線川右股は、雪崩の心配もなく快調なのでお勧め。 今回の山行は稜線から西へ外れているため最後まで残ってしまった未踏のピーク、中天狗(1317m)へ。いつもの腐れ縁メンバー(1977年入部/キンドー氏、1987年入部/ヤンケ山岳部長)と供に出かけた。中天狗はこれまで2度(2016年3月と4月)日帰りで試みているものの、いずれも雪質とアプローチの問題で失敗している。今回は厳冬期、途中1泊、これまでの研究における最良のアプローチ(十四線川右股)を選び、万全の態勢で臨んだ。運良く天気もこの冬一番といって良い低温・無風・快晴に恵まれ、3度目の正直で無事頂上を往復した。しかも、無垢の東斜面滑降のおまけ付きで。 1/23:十四線川道道入口(12:20)→十四線川右股Co800樹林帯でC1(15:30) 最近このエリアもBC(Back Country)スキーの適地として知られてきたのか、除雪スペースの無い道道上に堂々と駐車している先行パーティーがいて、周辺住民に迷惑がられていた。紳士的な?我々は近くの牧場に頼んで車を停めてもらう。ついでに牧場主と世間話。今年はいつもの年に比べて雪の降り始めは早かったが、積雪量自体は少ないとの事。 先行パーティーのトレースを利用させてもらい、十四線川右岸の林道を進む。そのうち日帰りで降りてきた先行パーティーとすれ違う。彼らは十四線川左股から松籟山東面を滑ってきたらしい。あとで眺めてみると、こちらも良さげな斜面だった。 先行トレースを離れ、十四線川右股へ。Co420付近から沢中に入ると、スノーブリッジの渡渉を何度か繰り返す。帰りのスキーがノーストレスで済むように、行きのトレースは慎重につけておく。沢沿いに進んでいくとCo700手前の西側に唯一雪崩の心配がある無木立の大斜面が広がるが、視界があれば避けて通ることができる。狭窄部を越えたところのCo800樹林帯にて焚火をおこし、泊まる。ここでキンドー氏が「やっぱり忘れた、仕方がないだろ」とカレー雑炊のルーを忘れた事を一方的に宣言する。一時パーティが険悪な雰囲気になったが、酒のつまみに持参したチーズを投入したところ、あっさり美味な雑炊が出来上がり、一件落着。 1/24:C1発(6:10)→稜線に達する(7:50)→支尾根から中天狗(10:00〜10:50)→頂上から東斜面を滑降→尻岸馬内川源頭を経由して稜線戻る(13:00〜30)→C1撤収して車に戻る(15:20) 翌日の明け方、下界では零下30度近くまで冷え込んだようだが、山の中は意外に暖かく零下10℃を下回る程度。朝陽の当たる松籟山の東面がヒマラヤ襞のように美しい。無風快晴の中、気持ち良く出発。軽いラッセルで稜線まで達すれば、極楽平の一端をかすめて夕張中岳がK2のような威容を見せる。吊り尾根を辿って中天狗の頂上へ。最後の急登はスキーのままシールワークでジグザグを切って行けたが、雪面の状態によってはスキークランポンが有効。 夕張の主脈から外れた中天狗の頂上は、周辺の山々の展望台だった。そして、眼下に広がる無垢な白い斜面を確認すれば、むくむくと滑降意欲が湧いてくる。無茶を嫌がるヤンケ先生をいつものように説得し、全員納得の上で頂上から東側へ、尻岸馬内川の上流目がけてパウダーの大斜面にドロップイン。後半は樺の疎林帯に変わるが、標高差450mの滑降を満喫し、沢中に降り立つ。そこからC1までの戻りは、雪で埋まった尻岸馬内川をそのまま源頭部まで詰める。再び稜線を越えて反対側へ。樹林帯を思い思いに滑り下りる。 C1を撤収後、帰りの林道は一部登り返しがあったものの、再びシールを着ける必要もなく、おおむね快適な自動運転でアッという間に下山できた。 最近はコロナ禍の影響もあって、Back Country スキー興隆の兆しが感じられる。札幌近郊、ニセコ〜羊蹄、幌加内エリアでは、国道脇の除雪されたスペースが日帰りスキーヤーの間で取り合いとなり、早い時間から車で一杯に埋まってしまう程である。一方、アプローチがやや面倒で奥深い山域では、人に会うことも稀で、まだまだ手つかずの大斜面や積雪期にしかトレースできない魅力的なルートが多く残されている。それらを開拓することが最近の楽しみのひとつとなっている。 (山の会会報) |
写真
撮影機器:
感想
前回(3月)前々回(4月)の試みはいずれも雪質とアプローチの状態で失敗しているため、今回は厳冬期、途中1泊の万全の態勢で臨んだ。
天気もこの冬一番といって良い極低温無風快晴。3度目の正直で無事中天狗を往復した。しかも無垢の東斜面滑走のおまけ付きで満足満足。
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