黒部別山(北峰、南峰)丸山
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- GPS
- 21:54
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 2,961m
- 下り
- 2,981m
コースタイム
4日 テント発6:00−梯子谷乗越7:00−別山稜線8:10−別山山頂8:39−
北峰9:10−分岐10:07−南峰12:20−テント14:00
5日 テント発5:00−丸山稜線6:17−丸山山頂6:53−8:30テント9:30−
出合10:20−ダム12:10
天候 | 3日晴れ 4日晴れ後雪 5日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
この連休が賞味期限、スノーブリッジなど踏み抜きが多く危険 北峰は困難な箇所はない 南峰はかなり苦労しました。 |
写真
感想
黒部別山は黒部のど真ん中に位置し、簡単に日帰りできる山ではない。
昨年は6月に挑戦したが、雪の状態が悪く内蔵助谷出合で敗退している。今回は雪の状態の良いこの時期に行くことにした。
3日 扇沢駅は連休で混雑して、駐車場は遠くの場所へ誘導され多少歩くことになった。ダム駅から下廊下出口のトンネルを出ると、正面にこれから向かう大タテガビン、別山南峰が聳え立ち胸が躍る。
黒部川まで急な下りをアイゼンをきかしていっきに降りる。放流してないので水量はすくなく安心して橋を渡る。黒部本流は何箇所か雪に埋め尽くされ、内蔵助谷出合までそれほどの困難なところも無い。
内蔵助谷へ入るとすぐ、1箇所だけ雪のついていない岩があり、アイゼンでは滑ってしまうので、しかたなくはずして登る。帰りもここだけはアイゼンをはずしました。谷はかなりデフリが目立つがそれほどの危険は感じない、むしろスノーブリッジを渡るのが怖い。
スキーのトレースが先行していたが、平の手前で追い抜く。
早い時間に内蔵助平に到着し一安心、最後の日に丸山へ登ることから一番下部にテントを張る。
4日 夜は異常な寒さで熟睡は無理、早々に朝食を済まして梯子谷乗越に向かう。
広大な内蔵助平をつめると、梯子谷乗越が見えて来る。いくつかのトレースがあるが、尾根筋の右にあるトレースをたどることにした。
意外と簡単に乗越まで来ることが出来、ホッ 乗越からは剣が目の前に聳え展望は良い。テントが2張りほどあり、すでに別山に向かっているものと思われる。
乗越から別山稜線までは一部かなりの急傾斜があり緊張をするが特に問題とするほどでもなく稜線に到着する。
この頃になると、立山方面の雲が剣まで到達し山頂を隠してしまった。天候の悪化が心配だが雲の発達スピードが意外と遅いので急激な天候の変化はなさそう。
別山山頂はすぐ近くにあり簡単に到着、数人のトレースはここまで、この先北峰まではトレース無し、せっかくここまで来たのだから北峰に向かう。
北峰へのルートも特段に危険なか所も無く、展望の良い快適な尾根をいくと簡単に山頂到達、北方面の下に剣沢が黒部へ流れ込んでいる。この北峰の下に幻の滝といわれる剣大滝があるかと思うと感無料。しばし周囲の景観を楽しみゆっくりハシゴ谷分岐まで戻る。
ここから南峰へむかうが遙か遠い、当然誰の足跡も無い。ルートは稜線を行けば良いのだが、雪の状態、地形の状況で困難さが大きく変わるので、慎重に進んでいく。北方向と異なり稜線は大きな標高差があり厳しいルートとなっている。
突然30mほど垂直に落ち込んでいる箇所が現れ、そのまま行くわけにも行かないので、稜線の西側を巻くことにし、斜面を標高差にして100mほど下がりルートを探してみるも南に抜けるルートは見当たらない。
仕方が無いので稜線に戻り南峰は断念しようかと思ったが、もう一度切れ落ちた稜線上から下を覗いて見ると、藪を利用して降りれば、かなり難しいがなんとかなりそうなので行くことにする。
かなり苦労してようやく難所を突破し稜線を進むが、北峰方向と大きく違い、ルートは苦行を強いられる。南峰の手前のピークに到達し南峰を見るとこちらのほうが標高が高い。ここから南峰までは比較的簡単に行くことが出来、南峰到着。
山頂から派生する尾根の先に大タテガビン、真下には内蔵助平が見える。
これで今日の目的である別山、北峰、南峰の全てを登頂、大満足である。
この頃になると、立山上空の雲がかなり発達して天候が気になってきた。早々に帰路につくことにしたいが、苦労して来たルートを帰るのは気が進まないので、西に伸びている尾根を利用してそのまま内蔵助平に降りることにする。
山頂から少しの間は傾斜がゆるいが、すぐに急斜面となり気の抜くことの出来ない下りの林の中を、立ち木に捉まりながら高度を下げていく。
この時間になっても北斜面の林の中は凍結しており、アイゼンが刺さらないでヒヤリとすることが何度かある。ようやく傾斜が緩みホッとするとそこは内蔵助平、テントのすぐ近くであった。緊張から解放され気が付くと雪が降ってきた。
5日 最終日、残された丸山に挑む。とにかく寒くて寝ていられないので早々に起きて、あたたかな飲み物と朝食を済ませ、5時に出発。
テントの南に広がる大雪原を進み、2279ピークと丸山のコルを目指す。
雪原が終わり、傾斜が急になるところから踏み抜き地獄が始まり苦労するが、時間的には短時間で稜線に到達することができた。
稜線をそのまま東に進むとまもなく丸山山頂到達。山頂からの展望は素晴らしい。
立山から剣、池の平山と仙人山の白い峰、昨日登った黒部別山、北峰、南峰、後立山連峰と360度の快晴、意外と簡単に登ることが出来、素晴らしい景観を堪能してもと来たルートを下山する。
快晴のもと、テントを撤収し内蔵助谷を下る。谷は雪解けがすさまじいスピードで進み、スノーブリッジを渡るのは危険を感じてしまう。
黒部本谷も何箇所か踏み抜きがあり、ヒヤリとしたが、最後のダムへののぼりを一気に駆け上がる。
これでトンネルに入る予定だったが、左に行くべきところをトレースにつられて右に行ってしまい、ダムサイトにでてしまったがこれも愛嬌。そ知らぬ顔で鎖を潜り抜け観光客と合流してトロリーバスに乗る。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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黒部別山と内蔵助平で会った四人組です。南峰は大変だったようですね!
私達も内蔵助平から直ぐ後を追ったのですが、ダムに着いたのは午後2時過ぎで2時間以上遅れました。
最後のトンネル入口!うちのメンバーも全員、トレースにつられダムサイトに行ってしまい私がノンビリ入口に着いたときには、はるかかなたにいました。
内蔵助平はいい所ですね。天気も良く、お互い、いい山旅ができました。
そうとう山登りをされているようで、そのしぶい山行記録に敬服します。
また、どこかでお会いできそうな気がしますね!
kaitoさんこんばんは
別山ではみなさんたちのトレースに助けられました。
記録を見ると冬山での活躍が凄いですね。とても足下にも及びませんです。
私は残雪期の山を楽しむ程度ですから。
内蔵助平は次元の異なる素晴らしいところ、また行きたい場所ですね。
またお会いできることを願っています。
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