小津権現山 〜西美濃屈指の大展望とイワウチワ〜
- GPS
- 05:22
- 距離
- 6.8km
- 登り
- 778m
- 下り
- 785m
コースタイム
10:16 高屋山
10:59 前衛峰
11:32 小津権現山山頂 着
(昼食休憩)
12:30 小津権現山山頂 発
13:00 前衛峰
13:32 高屋山
14:27 登山口 着
天候 | 快晴 春霞もうすく遠望もバッチリ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス | 杉谷林道終点にある登山口付近に駐車可能 15台くらい |
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・よく整備されており、迷う心配もありません。 ・急登箇所、やせ尾根などありますので、楽なハイキングコースといった感じではありません。 ・高屋山下で分岐する旧コースは廃コースのようで滑りやすく危険でした。山頂側は塞がれていないですが、安易に入り込まない方が良いと思われます。 ≪登山ポスト≫ ・見当たらす。 ≪トイレ≫ ・岐阜方面から来ると国道303号線の東津汲交差点にある公衆トイレが最終かと思われます。 ≪ヤマビル情報≫ ・本日は遭遇せず。 |
写真
感想
「家から揖斐谷方面を見ると山々のかなたに見える尖ったピークの頂。これが冠山でした。」…と私は以前に冠山の山行記録に書いたのですが…これは冠山ではなく小津権現山でした。
尖がったピークを持つ格好のいい山容をしていて、それゆえに山頂からは濃尾平野一望の大パノラマが楽しめる山ということで、いつ登ろうかと思案していました。
そんな折にmiya162さんのレコを拝見し、GWにはイワウチワが見ごろになるとのことでしたので、さっそく5月3日に出かけてきました。
自宅を出発して1時間弱で杉谷林道終点にある小津権現山の登山口に到着。
今日は春霞も薄く、山頂からの大パノラマが大いに期待できそうな澄んだ青空が広がっています。
準備を整えて9時2分、小津権現山の山頂目指していざ出発。
登山道はスタート地点から雑木林の中を行く道で、新緑がなんともさわやかです。
少し登って行くとかつてロボット雨量計が設置してあった切り開きに出ます。
この地点にキジムシロやカキドオシなどこの山ではここだけに咲く花が見られました。
前後の地点にはヤブレガサの群落も。まさに名前通り破れた笠のような面白い形をしています。
この姿は春限定で、これからどんどん伸びて夏には先端に可憐な花が咲くのだとか。夏の姿も見てみたくなりました。
序盤は割と平坦で今日は楽々だなぁと思っていると、その後高屋山まで登山道はスパルタンな急登となりました。
急な斜面をジグザグに登って行きますが、なかなか高屋山山頂は近づいて来ない感じで気分的にも苦しい区間。
道が東側の斜面をラバースするようになり、ひと頑張り登ると高屋山に到着。
三角点があるだけの山頂ですが、何かの建物の基礎がありかつては避難小屋でもあったのだろうか。
樹間から小津権現山の山頂がのぞきますが、まだ距離がある感じで道半ばであることを実感させられます。
miya162さんのレコによると高屋山手前で白い花のトキワイカリソウが咲いているらしく、注意して探して歩いたものの、今日は発見できず。
1週間くらい時間が空いたのでもう散ってしまったのか。
高屋山からは尾根道となり、やせ尾根区間では展望が開けて濃尾平野方向の大パノラマが展開します。
かなたには御嶽山や恵那山も姿を見せていて、今日は遠望もバッチリ。
山頂からの景色が楽しみになります。
やせ尾根区間の前後から登山道脇にはイカリソウがちらほらと。
ひょろりと細い茎の先に船の錨にそっくな花が咲いている面白い植物でした。
肝心のイワウチワは高屋山を過ぎたあたりから至る所で見るものの、咲いているのは葉っぱばかり。
高屋山からの下りで一か所まとまって花が咲いているものの、しぼみ気味のものばかり。
GW頃が見ごろとのことだが、もう終わってしまったのか?!
どこかにきれいに咲いていないか探すも、なかなか見つけられず…。
今日はイワウチワはあきらめか!?と思っていたところ、前衛峰頂上できれいに咲いているものをなんとか発見できました。
葉っぱよりも一回りは大きい、きれいな淡いピンク色の花が咲くイワウチワ。
写真では前から見ていましたが、自分の目で実物を観察できるとうれしいものですね。
前衛峰頂上以外では小津権現山山頂直下でもきれいに咲いているものを見つけられました。
総じてみると葉っぱはいたるところにあるのに対し花が咲いているものはわずかでした。日なたよりも日陰にある株が花をつけているのも興味深いものです。
山頂直下の急斜面を登りきり、11時32分、小津権現山山頂に到達。
今日は空気が澄んでいてはるかかなたまでクリアな大パノラマが待っていてくれました。
北には冠山、別子山、銀杏峯、能郷白山と加賀白山のダブル白山。
北東方向には真っ白な北アルプス、乗鞍、御嶽。今年はなかなか暖かくならないのでこれらの山の雪解けは少し遅くなるでしょうか。
東には中央アルプス、恵那山、その背後に荒川・赤石・聖の南アルプス南部もかすかに。
南には濃尾平野。今日は名古屋のツインタワーまで見渡せました。
山頂直下の樹間からは月曜日に登った伊吹山も。今日は大盛況でありましょう。
風も穏やかで、ぽかぽか陽気。大パノラマも相まってとても気持ちいい山頂でした。
大パノラマを見ながら食べるいつものどん兵衛はやっぱり最高ですね。
1時間ほど休憩して、名残り惜しいですが下山開始。
帰りも道端の花を探しながら、急斜面では一歩一歩確実に下って行きます。
前衛峯前後はシャクナゲの林。咲いているもの一輪だけありましたが、ほとんどはつぼみで花が楽しめるのはもう少し先になりそうでした。
高屋山から少し下ると旧コースとの分岐があり、麓側がふさがれていたものの、こちら側は塞がっていなかったので花が無いか行ってみることに。
しかし、これはいけませんでした。
あまり歩く人がいなくなった急傾斜の道は落ち葉や小石で滑りやすく何度か尻餅をつきました。
倒木もそのままになっていて、こちらのルートは管理の手を離れている感じです。
決定的な崩壊地でもあればまた登り返しになるところでした。
なんとか通過はできたものの、安全なルートとは言えず、安易に立ち入ってしまったことを反省しました。
急斜面が終わって、新緑を楽しみながらどんどん下り、14時27分に無事に登山口に帰還。
林道脇の山野草の写真を撮りながら帰途につきました。
コメント
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BlueTrainさん こんばんは
シャクナゲの花が咲いている時に小津権現山に登ったことがないので、いつか行こうと思います。
・2枚目の花は「ニガイチゴ」、57枚目は「バライチゴ」ではないかと思われます。
・29枚目の尖った山ですが、若丸山と思われます。その少し左にも尖った冠山があるようです。
紛らわしいですが…。
以前調査した結果 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Kanmuriyama_and_Dam_Tokuyama_from_Hanabusayama_2010-3-22.jpg
すばらしい眺望でよかったですね。
私はこの日、冠山にいましたよ〜
やはり小津権現山より奥なので結構雪がありました。
シャクナゲ、なかなか全ぶ開くには日にちがかかるみたいですね〜
alpsdakeさん こんばんは。
いつも素晴らしい写真を拝見させていただいています。
花の名前、山名教えて下さってありがとうございます。
ニガイチゴとバライチゴというのですね。ネットでも検索してみていろいろわかりました。
バライチゴは夏になると美味しいキイチゴがなるようですね。夏に食べに来ようかな…。
花はポケット版の山野草図鑑で調べているのですが、これに載っていないものも多く(樹木系は載っていないし)、ネットで検索してもわからないとお手上げなので教えていただけて助かりました。
山名もまたまた勘違いしてました
てっきり冠山かなと…。
ちゃんとコンパス持って行って確認しないといけませんね…
miya162さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
5月3日は最近では珍しくクリアな空だっだので冠山からの展望も素晴らしかったでしょうね〜
miya162さんのレコで予習して出かけられたので、助かりました!
残念ながらトキワイカリソウが見つけられず残念でしたが…。
小津権現のシャクナゲは木がたくさんあるので全部咲いたらすごいことになりそうですね。
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